規制庁は新しい規制基準による各原発の審査を行いつつありますが、一番重要なことは、この基準に福島原発事故の全容解明による根本的な対策がないということです。各電力会社の求めたことは津波対策ですが、国会事故調に参加された田中三彦さんをはじめとする専門家の皆さんからは、地震で配管損傷を招き、冷却水喪失に至った可能性を指摘されています。
この問題が解明されないまま、津波対策だけで原発を動かそうとするなど暴挙に等しいでしょう。原子力資料情報室では、10月4日(金)に下記のようなゲストを招いての検証が行われ、ユーストリームで中継されます。
参考までに、お知らせします。
芦原
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◆Cnic-Ustream◆
10/4(金)19:00~21:00(予定) 原子力資料情報室会議室
「福島第一原発1号機の全交流電源喪失は津波によるものではない」
お話:
伊東良徳さん(元国会事故調協力調査員・弁護士)
ゲスト:
田中三彦さん(元国会事故調委員・サイエンスライター)
小倉志郎さん(元国会事故調協力調委員・元東芝)
佐藤暁さん(元国会事故調協力調査員・元ゼネラル・エレクトリック社技術者)
上澤千尋さん(元国会事故調協力調査員・原子力資料情報室)
モデレーター:
澤井正子(元国会事故調協力調査員・原子力資料情報室)
CNIC-Ustream配信:
http://www.ustream.tv/channel/cnic-news
福島第一原発の事故原因をさぐるUstream中継の2回目です。9/21 の田中三彦さん「 福島第一原発1号機原子炉建屋4階の激しい損壊は何を意味するか ー改めて、地震動によるIC系配管破損の可能性を問うー」に続き、今回はSBO(全交流電源喪失)は、一体いつ発生したのか、を考えます。東京電力と国会 事故調報告では、津波の到達時間に差があります。ご存じのように政府や東京電力は、津波によって非常用電源水没→SBO→メルトダウンという原因 (津波が主要因)を唱えています。この見解を説明していただくために、東京電力にも出席要請中です。
さらに他の原因もあるのか。わからない事ばかりですが、原発の安全性をめぐる重要な論点です。というのも、津波対策をするだけで原発の安全性が確保できるのか、原発メーカーの元技術者のゲストと議論します。
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原子力資料情報室