岸田首相が今日の会見で、「日本は世界と比べて物価上昇率は低い」と語った。
数字をみてみよう。
1995年と比べて、韓国の物価は1.92倍。アメリカは1.7倍。イギリスは1.64倍。ドイツは1.41倍。日本は1.04倍だ。
確かに低い。
ところがだ。
1995年と比べて、韓国では賃金が2.92倍に上がっている。アメリカでは2.23倍。イギリスでは2.08倍。ドイツでは1.64倍。
物価の上昇を、賃金の上昇が上回っているのだ。
これに対して日本は、1995年と比べて賃金の上昇率は0.96倍。物価の上昇を賃金がカバーできていない。
物価は2020年のものなので、いまはもっと上昇しているはず。物価の上昇を賃金でカバーできていない状況はもっと深刻であり、この状況は異常だ。
ついでに言うと、日本ではこの物価高騰のなかで、年金は引き下げられた(-0.4%)。
しかし、アメリカでは+5.9%。イギリスでは+3.1%。ドイツでは旧西で+5.35%、旧東で+6.12%。年金は引き上げられている(当たり前だ!)
賃金も年金も日本は異常といっていい。
トリクルダウンの焼き直しであるアベノミクス、アベノミクスの焼き直しである「新しい資本主義」。
働くルールを破壊し、非正規雇用(4割)を莫大に増やし、先進国のなかで唯一、賃金の上がらない国になった日本。人為的に円安にし、株式市場にカネを流入させ見せかけの好景気を装ってきた日本。
もう限界でしょ。これ。
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