美しく作るための花いっぱい作戦ブログ

美しく作るまちを目指し花いっぱい運動の予定や活動報告を掲載します。文化・芸術・音楽・歴史を絡めた活動も報告します。

親父の一番長い日 (幸せな夜に)

2011-06-29 00:20:31 | 管理者つぶやき・・・。

妹 才気煥発
夫婦は無我夢中
反抗期を過ぎてお赤飯を炊いて
中学に入れば多少
女らしくなるかも知れぬと
家族の淡い期待あっさり
裏切られてがっかり
兄貴として

我が家は今この状況なんですね。この家族の淡い期待を裏切られても全然がっかりしないNo Damageのがっかりなんです今は家族5人が健康で朝は全員ドタバタと出ていき、夕方になると忙しい一日を終えたメンバーが一人ずつ帰ってきて、家庭の平和をむさぼる毎日、お金がないとか成績が悪いとか多少の問題はあるけど、幸せを感じる毎日です

 

ふっと、先の不安を考えるとき、親父は明るい未来ばかりを見ているわけにはいきません。老齢の両親の心配、みんなの学費、将来、大人社会の罠、子供社会の残酷さ。僕は家族ができてから、子供ができてから生への意識が強くなった。同時に人の死も意識するようになった。

歌にあるように「今が我が家の一番幸せなひととき も少しこのままでいさせてと祈ってます

なんとなく今日はみんな家にいて、仲よく楽しいひとときだったので、こんなことを考えてしまいました。

この歌、飲んだら歌うことがあるけど、僕が泣いて最後まで歌えなくなるか長くて他の人に切られるかいずれにしても最後まで歌えません

 妹の初恋は高校二年の秋
相手のバレー部のキャプテンは
よくあるケース
結局言い出せる筈もなく
枯葉の如く散った
これもまたよくあるパターン
彼氏のひとりもいないとは情けないと
親父はいつも
笑い飛ばしてはいたが
時折かかる電話を
一番気にしていたのは
当の親父自身だったろう
危険な年頃と
夫婦は疑心暗鬼
些細な妹の言葉に揺れていた


 
今は我が家の一番幸せなひととき
も少しこのままいさせてと
祈っていたのでしょう
親子として

親父の一番長い日

 

作詩・作曲 : さだまさし

 

	おばあちゃんは
	夕餉の片付けを終えた時
	弟は二階のゆりかごの中で
	僕と親父は
	街頭テレビのカラテ・チョップが
	白熱した頃に
	妹の誕生を知った
	それから親父は
	占いの本と辞書と
	首っぴきで
	実に一週間もかけて
	妹のために
	つまりはきわめて何事もない
	ありふれた名前を見つけ出した
	お七夜	宮参り
	夫婦は自画自賛
	可愛いい娘だと
	はしゃぎ廻るけれど
	僕にはひいき目に見ても
	しわくちゃの失敗作品
	やがて彼女を訪れる
	不幸に胸を痛めた
	兄貴として

	妹の生まれた頃の我が家は
	お世辞にも豊かな
	状態ではなかったが
	暗闇の中で何かをきっかけに
	灯が見えることがある
	そんな出来事だったろう
	親思う心に勝る親心とやら
	そんな訳で妹は
	ほんのかけらも
	みじめな思いをせずに育てられた
	ただ顔が親父に似たことを除けば
	七五三	新入学
	夫婦は狂気乱舞
	赤いランドセル背負ってか背負われてか
	学校への坂道を
	足元ふらふら下りてゆく
	一枚のスナップが
	今も胸に残ってる
	兄貴として


	我が家の血筋か妹も
	足だけは早くて
	学級対抗リレーの花形で
	もっとも親父の応援のすごさに
	相手が気おくれをして
	随分助けられてはいたが
	これも我が家の血筋か
	かなりの演技派で
	学芸会でも
	ちゃんと役をもらった
	親父の喜びは言うまでもない
	たとえその役が
	一寸法師の赤鬼の役であったにしても
	妹	才気煥発
	夫婦は無我夢中
	反抗期を過ぎてお赤飯を炊いて
	中学に入れば多少
	女らしくなるかも知れぬと
	家族の淡い期待あっさり
	裏切られてがっかり
	兄貴として

	妹の初恋は高校二年の秋
	相手のバレー部のキャプテンは
	よくあるケース
	結局言い出せる筈もなく
	枯葉の如く散った
	これもまたよくあるパターン
	彼氏のひとりもいないとは情けないと
	親父はいつも
	笑い飛ばしてはいたが
	時折かかる電話を
	一番気にしていたのは
	当の親父自身だったろう
	危険な年頃と
	夫婦は疑心暗鬼
	些細な妹の言葉に揺れていた
	今は我が家の一番幸せなひととき
	も少しこのままいさせてと
	祈っていたのでしょう
	親子として


	或る日ひとりの若者が
	我が家に来て
	“お嬢さんを僕に下さい”と言った
	親父は言葉を失い
	頬染めうつむいた
	いつの間にきれいになった
	娘を見つめた
	いくつもの思い出が親父の中をよぎり
	だからつい
	あんな大声を出させた
	初めて見る親父の狼狽
	妹の大粒の涙
	家中の時が止まった
	とりなすお袋に
	とりつく島も与えず
	声を震わせて
	親父はかぶりを振った	
	けれど妹の真実を見た時
	目を閉じ深く息をして
	小さな声で…
	“わかった娘はくれてやる
	そのかわり一度でいいうばって行く君を
	君を殴らせろ”と言った
	親父として

	妹の選んだ男に間違いはないと
	信じていたのもやはり親父だった
	花嫁の父は静かに
	娘の手をとり
	祭壇の前にゆるやかに立った
	ウェディング・ベルが
	避暑地の教会に鳴り渡る時
	僕は親父を見ていた
	まぎれもない父親の
	涙の行方を
	僕は一生忘れないだろう
	思い出かかえてお袋が続く
	涙でかすんだ目の中に僕は
	今までで一番きれいな妹と
	一番立派な親父の姿を
	刻み込もうとしていた
	兄貴として
	息子として

 


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