30kmを過ぎたころに後ろから明らかにピッチの違う足音が近づいてきたのです。
しかし、後ろを振り返る余裕も理由もありません。
順位などは全く気にしてないので必要がありません。
あるのは自分とタイムの勝負だけです。
しかしそれを無視するような音でアッという間に後ろに来たかと思ったら、東洋大学の柏原君ばりに抜いていきました。
その姿に見覚えがあり、すぐに分かりました。
セカンドウィンドの深川クリニックにおいて、同じグループで走ったランナーでした。
その時はちょっと変わった人だなぁと、皆の意見が一致するほどの強い印象があって、北海道マラソンでも先着されたのを覚えています。
折り返ししてからでも若干後方にいたのを覚えていたのですが、ものすごいスパートをかけてきたのです。
抜かれてからは全くついて行けませんでした。
がんばれば少しは行けたかもしれませんが、脹脛に若干の違和感が漂い始めていたのです。
攣ったら終わりです。
そのかわり、前半の集団にいたランナーさんが落ちてきていました。
距離は違いますが一人は200mくらい前。もう1人はそのまた前ですが拾えそうです。
いや拾うつもりで行きました。
そして抜いていったランナーさんを追いかけるべく集中力を切らさないことだけを思って。
【35km通過タイム】 2時間18分38秒 (3分57秒/km) 5kmラップ 20分16秒(4分3秒/km)
落ちています。明らかに落ちています。
それでもこの地点をこのペースで、そしてこんなに走れる状態通過したことに自分で驚いていました。
あと7km。
50km切りまであと約32分弱。
1㎞あたり5分/kmでは無理ですが、このラップなら若干落ちても全く問題なく達成できる。
もちろん油断はまだまだ禁物です。
試走の時のゴールはあと2km。そしてもう2km行けば市役所前。それは残り3km地点。
ゴールまでの道のりが見えました。
「いける」
というより、「絶対いってやる」
「必ずいける」
そう言いきかせて前のランナーを追います。
市役所の2km手前で一人捕まえました。
だいぶ脚にきているようですが、やはり狙っているタイムは同じなのでしょう。気迫を感じます。
そして市役所手前でもう1人。
こちらも沿道の声援をうけています。KENが抜いたところに知り合いの応援者がいたのでしょう。
「ついていけば切れるぞぉ」と。
みんな50分切りが目標のようです。
その気持ちがわかるので胸にくるものがありました。しかし脚を動かしたくても動かないつらさ。
KENもここまできて洞爺湖のような悔しさは味わいたくない。
市役所前にくると一気に声援が増えます。道マラ程ではないですが、名前を呼んでくれる人もいます。
ほんとにありがたい一瞬です。
国道を右折し40km地点通過。
【40km通過タイム】 2時間39分23秒 (3分59秒/km) 5kmラップ 20分44秒(4分8秒/km)
あと2.195kmを10分です。
2分ちょっとのアドバンテージを若干食いつぶしているものの、この落ちたラップでもなんとか行けると。
国道をもう一回右折してしまえばゴールの競技場までは一直線。
しかし最後になって向い風がいく手を阻みます。
頭の中では「ピッチ、ピッチ」と呪文のように繰り返すKEN。
国道を後にして右折しました。
最後のがんばり。
そのがんばりを後押ししてくれる声援ともう一つの足音。
ラストスパートをかけているのはKENだけではありません。
まだ力を残している、いや振り絞っているランナーがいるのです。
ここまでくるとタイムとともに「抜かれたくない」という勝負根性も出てきます。
出来る限りペースをあげますが、後ろの足音は明らかに速い。
競技場に入る100mくらいで抜かれたあとはもう追いかけられませんでした。
それでも競技場に入ると不思議と最後の頑張りが利きます。
もう50分切りを確信しました。
あとは最後までしっかり走るだけ。
第4コーナー過ぎでサングラスを取りました。
両手を上げてゴール。
そしてここでサプライズ。
スタッフが首にかけてくれたそれは、総合9位の文字が入った札でした。
そして矢継ぎ早に大きいバスタオル。
なんだかテレビでみるトップアスリートのような感覚です。
【ゴールタイム】 2時間48分43秒 (3分59秒/km) 最終ラップ(2.195km) 9分20秒(4分14秒/km)
頑張ったわりには意外とペースは良くなかったですね。反省ですね。
しかし、大きな大きな、とても手に届かないだろうと思っていた2時間50分を切ってしまいました。
ゴールの瞬間には認識しかなかったのですが、ゴール地点にいたnikoに「やった」と言った瞬間にぐっと
実感として込み上げてきました。
一瞬ですけどね。
3日後の10月6日、別府大分毎日マラソンの要項が発表になりました。
60回記念大会となる次回は
・・・・・・大幅な制限緩和。
でもいいんです。
また2月までみんなとがんばれるんですから。
ブログランキングに参加しています。
最後まで読んでくれておりがとうございます。
追伸
今回、結果を残せた裏には多くのサポート、声援がありました。
ありがとうございます。
大会が終わり帰る間際にアミノバリューin札幌のメンバーpiyoちゃんからTElがnikoへ入りました。今回一緒に参加するはずでしたが急遽これなくなったpiyoちゃん。自身もサブフォーを狙って一生懸命練習にはげみ、KENからみても今回のコンディションならきっと達成していただろうと思われます。
結果を報告すると自分のことよりうれしいと言ってくれました。
KENの家にあるこれもpiyoちゃんが書いてくれたものです。
ジョグノート、アミノバリューin札幌メンバーからの声援。
アミノの長老からは叱咤激励 「別海で無理ならどこへいっても無理だ」。
やりましたよぉ。
アミノのエース、エースとおだてられ、いやな気持ちでないけれど、また決してそん なつもりもないけれど、「サブスリーでもないエースなんてやめてくれ」と思いながら木に登った猿はなかなか降りられなくなり、アミノの招待選手として臨んだ洞爺湖で撃沈し、北海道マラソンで洗礼をうけながらも、根気強く激励をくれたメンバー。
無事降りられましたでしょうか。(笑)
3日後の6日に控えた父の手術。
今回手術にには立ち会わないけれど、成功へのエールとして最低でもサブスリ-を宣言して臨みました。・・・・何事もなく終わって良かったです。
家族のサポート
オクトで頑張ってて書く暇ないのかな~と思ってましたが、ついにアップされましたね(笑)
素晴らしいレース運びです。こんなレースがしてみたいと心の底から思ってます。
別大でガンと行かれるとついていけそうにありませんが、追い付く努力だけはしていきます。
ではさよならで。
ゴールで待っていたnikoさんも、ハラハラドキドキだったでしょうね。
最後まで諦めずに走りきったKENさん、本当に凄いと思います。
そして、念願の2時間50分切り達成おめでとうございます!!!
これからも応援してます!
是非別大に向けて更なるチャレンジを続けてくださいね
こんなレースはそうそうできないでしょう。
次はtodayさんの熱い走りを別府で見せて下さい。
行ける所まで行ってみます。(^^♪
空白の間に趣味からランクUP?
Tame「わたや」イチの辛口が代表して、、、
おばさん!ブログ、読めない(--〆)
先日久々、Tame「わたや」メンバーが集合。
おばさんのブログが議題に上がり、
チェックするだけ。読めない。シアトル時代は
読んでいたけど、最近はパス。。。
辛口人も同感。今と昔。何が違うのか!
題材のせい?それとも慣れ?歳?文筆力?
読めるようによろしく(ToT)/~~~
20代からの悪友集団からでした。