坊っちゃん入るべからず・・・南四丁目発by Ken's Channel

北の街札幌。ランと登山と旅日記。
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「北海道山日和」

北海道マラソン2007・・・36km

2007-09-12 12:20:15 | マラソン大会
第二折り返し地点の手前が28km地点だ。太陽は西に傾きかけているが日差しはまだまだ強い。
そしてその時は来た。折り返し手前の給水地点。並走していた弟が給水の為に前に出た。一瞬にして5mの差が出来た。そしてもうこの5mを詰める力はなくなっていた。弟はここまで引っ張ってくれていたのだと。
折り返し地点を先に回った彼にもう先に行けと合図した。そして30km手前の陸橋上り坂で脚が止まった。その前から気力だけで脚を運んでいたが、その気力も脚を動かす力を失っていた。30kmまでが異常に遠く感じ、その先1km、1kmが恐ろしく長かった。左腕に書いた20km以降の関門タイムを見ながら、なんとか最終関門の40km地点を通過する可能性を見出しながら歩いては走り、歩いては走り・・・・
しかし約9分近くあった貯金はどんどんなくなり、33km地点で使い切った。
前からは35kmの打ち切り時間が叫ばれ、後ろからは競技中止の声が追ってきた。
脚は痙攣寸前の状態で、頭の中は走ることを止める理由を考えたり、止める理由を考えている自分を叱咤したりの繰り返しだった。それでも脚を前に出した。自分から歩道に上がりたくなかった。

「4473」、歩道に上がって下さい」。

洗礼が下された。止める理由が出来たのか。一瞬そうも考えた。
「走った距離は裏切らない」。ホノルルで40km過ぎに歩いた時にもそう感じたが、それ以上に強く感じた大会だった。
42.195km分の36kmで終わった。走りきれなかった理由はわかっていたせいか不思議と達成感みたいなものがあった。
今年はホノルルにはいけないから出た大会だった。弟とシャムタさんが見事完走した。
本当にうれしかった。

7年連続200本安打を達成したイチローに阿呆な記者が「来年も頑張って下さい」と言って鬼が笑うようなインタビューをしたように来年のことまで考えられないが、やはりこのままでは終われないだろう。
記録より、今度こそみんなで完走の美酒を味わいたいものだ。



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