坊っちゃん入るべからず・・・南四丁目発by Ken's Channel

北の街札幌。ランと登山と旅日記。
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「北海道山日和」

道東の旅2007夏・・・2~川湯へ

2007-08-01 22:37:47 | 

2日目は知床を後にしてまずは南下する。ウトロの街の空にはまだ雲があったが海の上には青空もあった。海は北の海にもかかわらず淡いブルーに輝いていた。それでも冷たい海の想像からは出ない。

そのオホーツク海を左手に見ながら知床横断道路を登っていく。途中から知床五湖を見に寄った。なんて事のない小さな湖なのだが流れ込む川がないのに水が枯れないのである。知床連山に降った雪が湧き出て出来た湖なのである。

その知床五湖を後にして、オホーツク海に別れをつげ、峠を目指す。晴れていれば羅臼岳の勇壮な姿を正面にのぞみ、遠くは北方領土の一つである国後島まで見える峠も運悪く霧の中だった。そして半島の南側、羅臼側に降りると天気は一変していた。修理した愛車に蘇った文明の利器は大いに役に立ち、海の向こうには国後島が手が届きそうなほど近くに見えた。花咲蟹、昆布、ほっけの一夜干し、北海しまえびを実家に送り、昼は「まるみ」でうに丼を掻きこんだ。ここに来ると北海道の海の幸を堪能した気分になるのは気のせいだろうか。

腹を満たした後、愛車のサーフは更に南下する。次の目的地は野付半島。日本最大の「砂し」は潮流によって出来た。その大部分は、砂丘草原と湿地原。風倒木の荒涼として風景と原生花園の美しい風景とが混在するこのエリア突端には、かつて街が繁栄していたと伝えられている。トドワラ、ナラワラはその昔この砂しに繁栄していたとど松、ミズならが海水によって立ち枯れしたものだ。4年前と比べても明らかに風化がすすんでいてあと何十年ももたないと言われている。悲しいがこれも自然なのだ。

野付半島を後にすると進路は一転西に向かう。太平洋を背にして広大な牧草地の果てしない直線をひたすら走る。
「多和平」は牧場の一丘陵であるがその高台からは360度道東が見渡せ、遠く地平線が丸く見えることで有名だ。地球を感じられる場所である。
そして更に西に行くと摩周湖が現れる。普段は霧がその姿を隠してしまう神秘の湖。世界一級の透明度を誇るその神秘的な程の群青色の水面を今日は見せてくれた。
※女性はその姿を見るとお嫁さんに行くのが遅れるそうなので、自己責任でトライしてください。笑

今日の最後は硫黄山。川湯に最高の温泉を供給しているその火山はまるで地獄絵図のような水蒸気の噴煙を至る所から吹き上げ、その周りは噴出した硫黄で黄色く染まっている。残念ながら温泉卵売りの「たまご、たまご、たまごぉ」のおじさんの声は聞こえなかった。

そして川湯温泉である。
草津温泉に匹敵する酸度を持つと言われる川湯の湯は飲むと本当にしょっぱいのだ。まるでレモンを丸かじりしたような・・・
しかし、温泉に来たなぁと実感できるのは硫黄独特の匂いだからだろうか。

昼は暑いが、夜は寒い。北海道の夏はこれがいい。持ってきたメロンを一人で三分の二も食べて大満足しながら小説「坂の上の雲」を読み、参院選の開票結果を見ながら眠りについた。

明日はさらに西へ。札幌へ。



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