坊っちゃん入るべからず・・・南四丁目発by Ken's Channel

北の街札幌。ランと登山と旅日記。
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「北海道山日和」

” THE WALL ”

2009-10-29 14:14:01 | マラソン大会

数日前の英会話クラスでベルリンマラソンの話題を提供した。先生は速くないが、札幌で積極的に大会に参加しているものだから、当然ゴールタイムを聞かれた。「3時間7分くらいだよ」(英語で)と答えると、早速メモって、奥さんに教えるという。奥さんも速いらしいが、教えてどうするのだろう。・・・今度、機会があったらぜひ我が家に招待してみたいものだ。

その話の延長に聞かれたのが、「マラソンを走っている間は何を考えているの?」と。
私は走ってる間、特にフルマラソンの時は、終わった後のビール・・・・いや、自分の体の状態、ペース配分などを考えながら走っている。呼吸はどうか、脚はまだ重たくないか、痛くないか、今のこのスピードで何キロ先は大丈夫か、25km地点では?、30km地点では?という具合だ。もちろん頭の中はそんなことを考えてはいても、目は前だけではなく、周りの景色を見たりして気分転換をとったりしている。

そして、もう一つの質問が、「壁を感じることはある?」と。

I always feel the wall 10km in front of the goal.(文法つっこまないでね。m(__)m)

’The Wall (壁)’は30kmにあると答えた。

洞爺湖マラソンや北海道マラソンの完走記でも書いたが、30km地点または30km過ぎに必ず壁が立ちはだかる。それは身体的な壁でもあり、精神的な壁でもある。マラソンを走ったことがある人なら誰でも一度は経験していると思う。指導者の方々やエキスパートランナーも、皆さん口を揃えて「マラソンは30㎞からだ」と言う。確かにそうなのである。
では、ハーフマラソンに壁はあるの?当たり前の疑問である。私は専門家ではないし、調査したこともないから一般的にはわからない。しかし、数少ない経験ではあるが、その時の体調でベストを尽くし、もちろん後半はタイムも落ちるが、それを壁と感じたことはない。


それでは、フルマラソンの壁は取り除けるかである。
私個人的には”YES”である。「マラソンは30kmからだ」ということが、イコール”壁”の存在ではないと思っています。
実際、今年の北海道マラソンに壁は感じませんでした。その要因はまず天候がありました。例年にない涼しいコンディションは多くのランナーをゴールまで導いてくれました。2年前、初めて走った時は、暑さの為に軽い脱水状態になり、脹脛の痙攣をおこし走れなくなりました。天候だけのせいではないと思います。実力に対してする目標設定が間違っていたのでしょう。壁は、そのいろんな負の要因が重なった時に現れるような気がします。
それに対して今年はというと、まず大きな故障もせずに、順調にトレーニングができたこと。試走会も含めて30kmを超えるロングを多くこなしたことは、レースに対する不安を限りなく少なくすることができたのではないでしょうか。そう、経験をすることが壁をなくす、または低くする一つの方法なのだと思います。

よくレースの3週間前までに30km走をしなさいとよく言われます。
ハーフを走ったことのある人は、走ったことがあるから5km、10km、15km、20kmの各地点での状態がどうなっているかをイメージできると思います。私も出来きます。しかし、フルマラソンは42.195kmなのです。ハーフしか走ったことがない人は、色んな情報から判断して、頭ではわかっているつもりでも、実際走ってみると”壁”が現れます。

では、30km走をしたら完走できるのでしょうか? 40km走では?
40km走が出来ればそれにこしたことはないでしょう。しかし、私たち一般市民ランナーは、平日はなかなか時間が取れません。週末を使えばもちろんできますが、一番怖いのは怪我でしょう。経験は一度すれば記憶には残りますが、時間が経つにつれ体は忘れてしまいます。レースの2か月、3ヶ月前にロングをやっても、その効果は薄れてしまうでしょう。その効果をなるべく生かし、怪我のリスクを抑え、なお且つ本番に疲れを残さない時期が本番前の1か月から2週間前であり、30km走であると思っています。

30km走をすることによって、ハーフを超えたところから、今の自分の実力で体がどう変化していくのか、精神状態はどうなっていくのか、集中力は途切れないのか・・・・などいろんな面が見えてきます。そして、その先の未知の領域である残り12kmは、30kmを走り切れるトレーニングをした人ならば見通しがつくはずなのです。

マラソンを走る目的は人それぞれあるでしょう。しかしどうせ走るなら歩かずに完走したいと多くのランナーが思うのではないでしょうか。実を言うと、私もフルマラソンを走ったことは2005年ホノルルマラソンをきっかけに9回しかありません。ホノルルマラソンは正確にいうとゴールはしましたが、本当の完走をしていません。
いつかリベンジしなければと思っています。
2007年の北海道マラソンは時間制限でリタイアでした。
2008年の洞爺湖マラソンで最後までやっと走りきってゴールした時は涙が出そうなほど嬉しかったのを覚えています。同時に大きな達成感もありました。

「マラソンを楽しんで走りたい」と皆さん言います。私もいつもそう思っています。
私にとってマラソンは旅をより楽しむ為の一つです。マラソンを始めなければ行かない土地、普段は見えない景色を楽しめるからです。しかし、それを走りながら楽しむためにはやはり練習が必要です。30km過ぎにつぶれてしまっては、そういった途中の楽しみも減ってしまうし、ゴールをした時の達成感もまた違うでしょう。もちろんゴールしたあとの打ち上げや観光も重度の筋肉痛や怪我では楽しめないでしょう。

一夜漬けや、歩いてしまってもそれなりの達成感はあるでしょう。しかし、練習での”苦しさ”や”辛さ”を乗り越え、レースでの壁を克服した時の完走は何にもかえがたいものがあります。
楽しんで、より大きな達成感を得るために今できることをやりたいものです。


今年12月に初めてNAHAマラソンを走ることになりました。所属しているランニングクラブのメンバーと申し込みをしたのです。私は今年は3回フルマラソンを走りました。多くの応援とサポートの中、お陰様でそのつど自己記録を更新することができました。NAHAマラソンは、自分としてはタイムは狙わずにファンランをしようと思っています。そして一緒に参加する他のメンバーのサポートもしたいと思っています。
メンバーの中にはまだフルマラソンを完走したことがない人、NAHAマラソンが初めてのマラソンという人もいます。私はみなさんにタイムはどうであれ、最後まで走りきって欲しいと思っています。

 

 

 





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2 Comments

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Unknown (りろ)
2009-10-30 16:27:41
KENさんのランナーズ(?)哲学・・カッコよすぎます~っ!!
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〒りろさんへ (kentopisle)
2009-10-30 17:13:34
すいません生意気言って。八雲さんがいうならともかく私が・・・m(__)m
でもメンバーにはっぱをかけるために書いたのでご容赦下さいませ。!(^^)!
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