弱気の虫と強い風。ランシャツにするかどうか迷っていた。
一昨年の11月「さよならさっぽろマラソン」で10kmを走った時、ちらつく雪の寒さに負けてウィンドブレーカーで走り、5kmも走らないうちに暑さでばてた。そのことを思い出し、やはりランシャツで行くことにした。ゼッケンをつけ、早々に着替えた。
ぞくぞくとランナーが洞爺湖畔に集まってきた。あちこちで記念撮影が行われている。
久々の再開を喜ぶ姿。
スタート時間が近づいてきた。風は相変わらず強い。しかし湖の北側に雲で隠れていた羊蹄山がその姿を現し始めた。頂上にはまだ雲があるが裾野付近には青空が見えている。どうやら雨はなさそうだ。
そこに函館のマチルダさん(ガンダムのマチルダ中尉のように女性ではなく、男性なのだが)が現れた。彼は同級でこの大会が終わると6月にサロマ湖ウルトラマラソン(100km)が待っている。大会1週間前に20kmを5日連続で走り(実際は4日で100kmだったが)同じく脚に負傷を負った。太腿にはテーピングが巻かれていた。お互いの調子を確認しあってると、自分の持っているテーピングをくれるという。どこまで効くかわからないが、ないよりはましだ。そして何より精神的に楽なる。ありがたく頂いた。実はこれが今回の結果へとつながるとは・・・
スタート10分前となった。スタート地点への移動を始める。
スタート順は、一番前が陸連登録者、次が一般で前から3時間以内、4時間以内と大会委員がプラカードを持って立っている。昨年は4時間以内の位置に並んだが、スタートしてから前に出るのが大変だった。明らかに走力が違う人が前にいるとそれを交わしていくのが非常に大変で、負担がかかる。そしてその人自身も危ない。
しかし、3時間以内といったってそんなランナーはそうはいない。制限時間5時間のレースではいいとこ上位数パーセントである。自分の脚の状態を棚に上げて3時間以内のゾーンに入り込んだ。普通に走れれば3時間半切りを狙いたかった。前半はそれに近いペースで行くと決めた。痛みが出ればやめればいのだ。
スタート3分前。
3時間以内ゾーンと4時間以内ゾーンの隙間を埋めるべく後ろのランナーが詰めてきた。時計をあわすべく現在時刻が読み上げられる。
スタート1分前。
時計をストップウォッチに切り替える。
15秒前。
2009年洞爺湖マラソンがスタートした。
つづく
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