真剣道外伝★無端晟輝の残日録

真剣道・基道館宗師範の残しておくべき余談集

三師範との「相対」

2019年09月22日 | 無双直伝英信流

 

 

今夜の虎乱洞には、3人の師範が集った。

 

虎乱洞は 岸和田市天神山小学校の体育館をお借りして開かれている。

 

虎乱洞主人の無維庵は和泉市在住、また萬重關塾塾長無有庵も和泉市在住。

月影会准師範無完庵は泉佐野市在住。

 

この師範たちと相対をやる。

眼目は奥、立業である。

解釈の多様性は認めている。人には癖というものが必ずある。

金太郎あめのような居合では発展性はない。

そこで、彼らの解釈をつぶさに見ることも私の役目である(笑)

 

 

帰宅後、無有庵師範からLINEがあった。

「先生ご指導ありがとうございました、斎藤流の古い形を知り、ありがたいことでした。ところで口伝はまだまだあるように思います。どうかお授けいただきますように」

「口伝は時節があるので、その時になったら「惜しげなく」与えます。

 

現代は渋滞しやまぬ「とき」だが、私はそれをすり抜けて、疾走するややこしい「じーさん」でありたい。

肉体は衰えても、それをカバーする心は衰えていない(はずだ)

 月に一度天神山に来れば大きな収穫があるだろう。

 

昨夜の日根野イオンカルチャーの稽古、師範は有城齋

 

今夜は虎乱洞だ。

初心者H氏も様になってきた。

 

 

師範同士の相対稽古、火花が散ります(笑) 奥萬重關塾長、無有庵。 手前虎乱洞主人無維庵。

 

無完庵准師範が初心者H氏を指導している


真剣道 その道程 池田宗家葬儀に参列して

2019年05月28日 | 無双直伝英信流

今夜 無双直伝英信流 第二十二代宗家 池田先生の御通夜が行われた。

 

真剣道に修行中のわれわれ基道館から師範以上に列席を命じた。

 

 

おじきの葬儀はこれで2度目だ

 

最初は近畿地区居合道連盟副会長 福永範士  師匠である村上範士の兄弟子

今度は 御宗家  師匠である 村上範士の兄弟弟子

 

ともに、わたしにとり、敬愛するべき 「おじき」にあたる

 

 

 

これで、一つの時代は幕を閉じた。

 

これからは、真剣道がいかに国家・社会、また隣邦、人類に寄与できるか。

 

その真価が問われる「嵐」が迫っている

 

池田先生のご冥福をいのります。

 

 

 


割り稽古

2019年05月28日 | 無双直伝英信流
お茶などでも割り稽古が効果的だと一般に知られている。
居合でも特段変わったことはなく、割り稽古は行われる。
当たり前。

ゆるみをとる、なぜそれが必要なのか、体術に求めたりする

この映像が公開された頃、7,8年前でしょうか、こういうコメントがありました

※居合の流派じゃないの?

それに私はこう返信しました。
そうです、居合です(笑)
世間では刀を振り回すのが居合だと思っている方が大多数です。



瀧落で「致命的な弱点=さや取り」を掛けられた状況を打破するために必要な要素、ゆるみをとる、胸の刀を使う。

居合者に抜かせて勝つ方法論もまた、割り稽古にすでに表現されている。
壁抜き、床抜きなどである。


順刀を迎撃するのはいとも簡単、


英信流に勝つというテーマを失わない限り、真剣道・基道館の修行はますます加速するだろう。

なにも足さない、なにも引かない

2019年05月18日 | 無双直伝英信流
今夜の瑞月会の帰りに城一水師範と車中で話す。

古流は師と弟子がシンクロすることから伝承が可能だということを言った。

親鸞さんが、師に「すかしまいらせても結構」と言った、その決意が畏れながら、私も大事だと思う。

このエピソードは こちらの法話がわかりやすい


http://koun18.com/houwa-pascal/


阿弥陀仏を唱えて、地獄に落ちても、それでも師を信じるという態度だ。
私ごときがいうのも恥ずかしい限りだが親鸞さんはすごい!

善人なおもて往生をとぐ、いはんや悪人をや で17歳の田舎の高校生であった私は、はやりの共産主義者をきっぱりやめた。



師伝というのはそれを守るのが弟子のつとめで、やがてそれを乗り越えようとする態度も賞賛される美風だ。


しかしながら人には器量というモノがあり、師を超えられない弟子が多数だ。


その場合、開高健文豪の名コピー「何も足さない、何も引かない」のがいいだろうと考えている。


たとえば師伝の業前を変更しない、誤解、勘違いすることはあっても、故意には変更してはならない。

また、師伝でもないモノを加えてはならない。
それは「添加物」となり有害だ。


私の受け取った業前は 表では英信流 初伝、中伝、奥伝、暇乞   居合形  大日本抜刀流 刀法
           人に見せない 卍一刀流試刀術(菊の御紋)

補助線としての  裏  無端流 (完全口伝)


太刀打ちも詰め合いも、受け取っていないから次に渡しようがない。


ビデオや本で師でもない人がやっていることを真似ても、どうかしら?


ビデオを研究してうまくなるというレベルという武術があるのかしら?


この刀で居合をする限り、何も足さない 何も引かないという、私の規範は揺るがない

この全体像がすべてだろう。


私は、師伝を遵守するが故に、二十二代池田宗家の講習会に一度も出なかった。
池田宗家の人柄は存じ上げていて、実に誠心誠意のご人徳を感じていた。

ただ、師伝を変更せざるを得ない状況を回避するためにあえて講習を受けなかった。

そのために白眼視されても仕方ないと腹をくくった。



真実、これくらいで「武道」を標榜するなら当たり前だと考えている。


あの世では、先師「村上基助」先生 「齋藤正」両先生が にっこりしてくれているだろう。





    





意賀美神社奉納演武を前に

2019年04月28日 | 無双直伝英信流
明日の奉納演武は平成最後の演武であり、同時に基道館設立30周年の記念にも当たる。

今夜はドイツから来日中のゲンゲ5段とマーク初段も天神会に参加した。
昨夜は浮雲曾に参加したから来日早々忙しいことだ。

 まあ、私の解説は難しいから、日本人でも理解がしがたいところがあるのに通訳のケント2段(日本人)がうまく伝えてくれてありがたかった。

正座の仕方、礼法と進むとドイツの方々は「会釈」で喜んでくれた

いわく「ただしい会釈を受けるとずいぶん気分がいい」

日本の作法は心を込めて相応の礼をする、それが会釈でも型ににはまると相手に伝わる事を知ってもらいました。
言葉は不要の世界です。


楽しんでいただいたようです。


業も拝見しましたが立派に6段の実力があります。
今度の試験は大丈夫と思います。


明日の奉納演武で自分になりきり居合を楽しみたいですね。