真剣道外伝★無端晟輝の残日録

真剣道・基道館宗師範の残しておくべき余談集

武号 「零風」

2019年04月30日 | 基道館活動記録
昨日の意賀美神社奉納演武で武号を贈呈されたことは既に記した。

その中身に私が関与する1件があった。

萬重関塾の少年の武号は私が考えるように無有庵師範から依頼されていたのだ。

「零風」とした



武号に添えて

令和の御代に自我を確立してゆく剣士として常に原点に立ち返る
プラスでもないマイナスでもないゼロ
この概念は大昔にインドで発見されたという素晴らしい哲学でもあるし、数学でもある。


貴君の父君、無有庵師範から武号を依頼されて、師範が初段になったとき不有庵と贈呈した意味を思い出しました。
あることがない、無いことがある。宇宙の実相とまでは言わないが、そういう立場見方もあるという奥深い示唆を贈ったつもりでした。

期待通り、不有庵(ぶゆうあん)初段はいまや師範となり道場を構えている。
時の流れは怒涛のように人・モノすべてをさらってゆくのを感じる。

貴君がAに固定されたりBにとらわれたりするとき、振り返って立ち戻りわれに親しむことができる「おまじない」の意味を込めて令和の一部を拝借し、命名しました。

ご精武あらんことを祈念します。

という意味のことを述べた。



意賀美神社奉納演武

2019年04月29日 | 基道館活動記録
♯泉佐野市意賀美神社
♯泉佐野市観光協会後援
♯全日本居合道連盟 基道館 

平成31年を残すところわずかとなった、4月29日、先帝陛下の記念日に奇しくも、奉納演武を挙行できた。

室町期に建立されたという本殿、荘厳な境内、緑豊かな地域に囲まれた素晴らしいところだった。

全員で正式参拝し、お祓いを受けた後、玉ぐしをささげて、真剣道居合の発展を祈念して、演武を開始した。

式次第には国歌斉唱も含まれていたのは言うまでもない。



ドイツから来日中のご両人も素晴らしい演武を見せてくれた。

直会では3月に昇段した方々に連盟からの証書が伝達され、武号も贈呈された。



いいことずくめの演武会で、感動的な一日だった。


付録がある、先日この演武会のポスターをみた方が瑞月に入会され、また来週には浮雲会に見学者があり、さらには現場で見学された方が浮雲会の稽古時間場所を質問されたりした。

前向きな行動には前進するという結果が付いてくる

意賀美神社奉納演武を前に

2019年04月28日 | 無双直伝英信流
明日の奉納演武は平成最後の演武であり、同時に基道館設立30周年の記念にも当たる。

今夜はドイツから来日中のゲンゲ5段とマーク初段も天神会に参加した。
昨夜は浮雲曾に参加したから来日早々忙しいことだ。

 まあ、私の解説は難しいから、日本人でも理解がしがたいところがあるのに通訳のケント2段(日本人)がうまく伝えてくれてありがたかった。

正座の仕方、礼法と進むとドイツの方々は「会釈」で喜んでくれた

いわく「ただしい会釈を受けるとずいぶん気分がいい」

日本の作法は心を込めて相応の礼をする、それが会釈でも型ににはまると相手に伝わる事を知ってもらいました。
言葉は不要の世界です。


楽しんでいただいたようです。


業も拝見しましたが立派に6段の実力があります。
今度の試験は大丈夫と思います。


明日の奉納演武で自分になりきり居合を楽しみたいですね。

新規会員募集について

2019年04月28日 | 稽古のヒント
熱血で、がんがん行く!
それもよし、けれど基道館の案内には次のようなふんわりしたのがあります。

師範たちはキリリとして生きているけれど、それを他者に押しつけたりしない。
初心の方はおっかなびっくりが普通。



見学に来た人のコースです

120分 ゆったりと時間を取り
① 立ち方座り方(案外知らない人がいます)
② 礼法 
③ 呼吸法  (丹田呼吸法)
④ 心を鎮め、自分と向き合う
⑤ 木刀を持ってみる、構えてみる、振ってみる
⑥ 簡単な業をやってみる

一ヶ月の無料体験がありますので、その間に師範や居合との相性を考えてみてください



★基道館初心者体験カリキュラム(平均的です)

各人に合わせて順番や時間が変化します、これを仏教では「対器説法」といい、わかりやすく言うと、オーダーメイド(相手に合わせる)講座です。

1回 120分 (休憩含む)

① 立ち方、座り方、歩き方。
②呼吸法→丹田呼吸法
③正座の仕方
④心を落ち着かせるところの自覚(丹田とはどこ?)
⑤自分というものの自覚
⑥さあ、木刀を持って構えてみましょう。五行の形
振ってみましょう(あれ、身体は案外操縦が難しいのに気が付きます)
⑦道具は真剣に扱えば難しい
⑧業を習います、うまくできなくともOK、簡単な業ほど、実は奥行きが深い。
それがカルチャーショックです(笑)

一般の方はディレクトシステムが西洋体育(スポーツ)ですから仕方ないでしょう。
それを、「型にはめる」という日本武道に接近遭遇する面白い経験がここにあります。

ここには根性論もガッツもありません。
ただ、スラスラとした生き様を示す師範があなたの熱意に手を添えるだけです。


生の力→業の力→心の力

2019年04月21日 | 稽古のヒント
多くの方は腕立て伏せが毎日100回で1年経てばその分「強く」なれると考えているでしょう。

もちろん筋力は努力により増強します。

これを生の力と規定し話を進めます。


昨日も日根野イオンのカルチャー教室に顔を出し、師範の一水さんの指導を拝見していた。



来る4月29日の昭和節には日根野駅からほど近い神社で奉納演武会を行うので、ポスターを貼っていたら、それを見た方がイオンに見学のこられた、









その方と「統合」について実験をした

事前に心身統一四大原則の基道館流解釈を説明し、「正しい姿勢とは」と認識してもらい、「不動」の正座を体得してから始めた実験です。もちろん正座からいきなり蹴りが出るのも見てもらいました(笑)


私の指導は、心身統一居合道=真剣道だとご理解してもらい、どんどんと進めてゆく。



手首を捕まれる実験

見学者の男性は、見ただけでも屈強で、芯もしっかりしている。そこらのあやふや男ではない。

私は手首をもたれても「業」で返せるけれど、ここは「生」の力で対抗する。身動き不能



次に、ボールを両手で挟んで持つ。そして先ほどの状況を再度行う。
ハンドボールは実験に好都合な大きさで、それを持つだけで生の力でも大きく作用し、男性はあちこちに振り回される体験をした。

私「実はこれは統合の実験です、ボールを持つことにより両手首がシンクロしています、1mmも違わず時間も違わずあなたが持った私の手首が回りました。その威力を体験してもらいました」

生の力でも「業」が加わることにより大きな威力を出す。


楽しんでいただけたかしら。



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さて、今日は虎乱洞稽古、無維庵師範が奉納演武の四方払いをすることに決まり、みんなで拝見した。

たった4本のやりなれた業が、どれほど重たいか、無維庵師範は身にしみたそうで、その後しばらくは疲れていた。


ソレはいい事だと思います。

世の中には1000本抜いたとかいう自慢があるけれど、4本でどっと疲れる業を行える技量があるという事の証明です。
腕を上げたなあと感服しました。


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正武堂堂

基道館の令和の御代スローガンが立ち上がりました。


正しい武は確実に実を結び人間性を高めてゆく、その実力は侵しがたいものとなる。


今夜無維庵師範、不完庵師範代と押し合いをしました。
予想通り私は押されてしまいました。

それでいい、出藍の誉れといい、弟子が師匠を超えることが「ええこと」です。

体幹はできた、次は何だろう?