まだ、宮古島に民放が放送されていなかった頃。
宮古島のローカルTVでCMを制作して、その打ち上げ
パーティをした。
その時に「ローカルTV独自でドキュメンタリーを作ってみたい。」
という話しが盛り上がった。
当時、島には本土出身者というのは数えるほどしかいなかった。
そんな本土出身者に「どうして宮古島に来たのですか?」
と聞けば、ありきたりの「海が好きだから」
「あまり知られていない南の島で暮らしたかったから」と答える。
でも、それは表むきの顔の答えであって、実は400年以上前に
北緯24度の島に隠されたキャプテンキッドの財宝を探しに来た
トレジャーハンターだった。
普段は、地元の人と生活を共にして、サトウキビの収穫を手伝ったり、
漁業のお手伝いをしたり島の生活に溶け込んでいるが、それは全て財宝のありかを
探すための情報収集のためであった。当時はてれびのドキュメンタリーなんて、
リアルとヤラセの線引きはあいまいでたとえヤラセであってもたいした
問題ではなかった。
企画を進めていくうちに、仮のタイトルが「宝探し夢探し」だった。
通り池は天然記念物で中で撮影するのは色々と制約が発生しそう。
船も使うことになるので経費がかさむ。大神島も候補に上がったが
当時はまだ300人以上の島民がいた。
宝探しは島民感情がよくないというので却下!
そんなとき東平安名崎近くに誰も知らない海から続く洞窟があると聞いた。
「中は黄金に輝き、登ったところには龍の口から水が湧き出ている」
ユタの許しを得て、洞窟を見つけた入ったときには腰を
抜かすほど驚いた。
結局企画はボツとなったが、その洞窟が観光名所の
パンプキン洞窟と呼ばれている。
本来は地元にとって神聖な場所である。