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CUSTOM-80MとSV305を用いた直焦点撮影(5)

2023-02-15 00:00:59 | 恒星(b)
(1)CUSTOM-80MとSV305を用いた直焦点撮影概要
 ・撮影対象
  リゲル[19]
  シリウス[20]
 ・機材
  望遠鏡:CUSTOM-80M 910mm F11[1-4](ヤフオクで入手:中古)
  ファインダ:6x30ファインダー(FIELD 8°)
  イメージセンサ:SVBONY SV305 CMOSイメージセンサ(SONY IMX290 1/2.8型 1920x1080 2.9μm)[5-8]
  架台:ポルタ経緯台
 ・画像処理
  パソコン:WindowsノートPC(Core i5 2.30GHz 、8GB、240GB-SSD)
  イメージキャプチャ:SharpCap4.0[10] 撮影時間:約60秒(700フレーム)、serファイル
  スタック処理:AS!3(AutoStakkert!3)[11] 取り込みフレームの品質上位50%をスタック
  Wavelet処理:RegiStax6[12-13] AS!3からの出力画像(tif)をWavelet処理、傾き補正処理
  後処理:ImageMagick[14] G画像抽出、bmp→jpg変換、リサイズ処理、トリミング処理
  画像解析:マカリ[15-16] レベル調整機能、対数表示機能、グラフ機能

(2)CUSTOM-80MとSV305を用いた直焦点撮影結果

2023-02-04 22:05 リゲル
SV305, CUSTOM-80M 910mm F11
Gain 300, Exp. 66.6ms, WB(B=122 G=128 R=286), 1920x1080, RAW16, FrameCount=700, Duration=69.970s
※リゲル部分を2倍に拡大しトリミング(640x480)


マカリのグラフ機能(輝度分析)画面例
※リゲルAの中心から約15ピクセルの位置(離角:約9.9")にリゲルBの輝度のピークが確認できる


2023-02-04 21:51 シリウス(上が北)
SV305, CUSTOM-80M 910mm F11
Gain 300, Exp. 66.6ms, WB(B=122 G=128 R=286), 1920x1080, RAW16, FrameCount=700, Duration=69.986s
※シリウス周辺の8等星(画面右上に1つ、画面下に1つ、合計2つ)が確認できるようにマカリでレベル調整を実施
※星図と比較し、傾き補正を実施[32]
※シリウス部分とその周辺の8等星付近をトリミング(G画像:800x600)




シリウス(上が北)とシリウスBの計算軌道
上:シリウス部分を2倍に拡大し、トリミング(G画像:640x480)
中:マカリのグラフ機能(輝度分析)画面例
下:2023年のシリウスBの計算軌道[32]
※シリウスBの計算軌道と撮像画像を比較
※シリウスBの期待される位置に、シリウスBらしき星(離角:約11.2"=約17ピクセル、位置角もほぼ一致)が確認できる

・対物レンズ口径:80mm
・ドーズの分解能:1.45"
・イメージセンサ分解能:1.32"相当
(イメージセンサ画素ピッチ:2.9μm)
・倍率(FOV):x243(0.35°)

(3)まとめ
CUSTOM-80Mに、SV305を取り付けて、直焦点撮影を試みた。
都内の星空において、リゲル、シリウスの撮影を試みた。
シリウスについては、シリウス周辺の8等星を手がかりに星図との比較による傾き補正(上が北)を行った。
撮影した画像をマカリで分析した結果、リゲルBとシリウスBらしき星が確認できた。

参考文献:
(1)ビクセン (企業)-Wikipedia
(2)天体望遠鏡、買いました-うららkaブログ版
(3)ビクセン カスタム80M
(4)機材紹介-Star Stars
(5)SV305デジアイピースの使用方法
(6)SVBONY SV305 取扱説明書
(7)Svbony SV305 Camera FAQ
(8)IMX290NQV-SONY
(9)SVBONY CLSフィルター 1.25インチ光害カットフィルター 天体観察 天体撮影
(10)SharpCap
(11)AUTOSTAKKERT!
(12)RegiStax6
(13)RegiStax-Wikipedia
(14)ImageMagick
(15)すばる画像解析ソフト-Makali`i-配布サイト
(16)マカリ:Makali`i 超入門編(マニュアル)
(17)今日のほしぞら
(18)Stellarium-Web
(19)リゲル-Wikipedia
(20)シリウス-Wikipedia
(21)連星-Wikipedia
(22)カテゴリー 恒星(b)-KIMUKAZU blog
(23)遊星號とSV305を用いた直焦点撮影(9)-goo blog
(24)CUSTOM-80MとSV305を用いた直焦点撮影(4)-goo blog
(25)リゲル-天体写真ギャラリー
(26)二重星(Double Star)-阿南市科学センター/天文館 - 冬の二重星
(27)シリウスBにご注目 - 阿南市科学センター / 天文館 blog
(28)Sirius B-西はりま天文台
(29)シリウスの伴星Bを観測するチャンス到来!-EYEBELL
(30)シリウスの伴星 観測好機-おさのフォト日記
(31)観察報告の集計-シリウスBチャレンジ
(32)観察しよう-シリウスBチャレンジ
(33)恒星-NAOJ
(34)天文年鑑2023年版、天文年鑑編集委員会 編、発行所 誠文堂新光社、2022年11月28日発行、pp.192-193、pp.356-359.
(35)山田 卓 著、肉眼・双眼鏡・小望遠鏡によるほしぞらの探訪<<新装版>>、発行所 地人書館、2017年4月15日新装版第1刷、pp.303-315.
(36)シーイング-Wikipedia
(37)The Pickering Seeing Scale

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2 コメント

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シリウス伴星の写真撮影に関して (starskys2)
2023-02-20 15:55:16
新星空の友です。
いつもブログ「新星空の友」をチェックして頂きまして、ありがとうございます。

さて、今年もシリウス伴星観察・撮影の時季に入りました。
私は先日(2/16、17)、二日連続でシリウス伴星を観察・撮影できました。
貴殿も現有機材で難しいかもしれませんが、今年もシリウス伴星の観察・撮影に挑戦して頂きたく思います。

次に貴殿の観察・撮影の参考になればと思い、私の撮影経験を示します。
私の実験結果では、口径20cmF6よりも×2倍バローレンズ使用してF12にした方がシリウス主星・伴星共に写りが良くないです。
シリウス伴星撮影にはFの明るい方が有利と思います。
また、シリウス伴星を特定するため、8等星2個を写野に入れてシリウスを写野中心からずらして撮影する方法のようですね。
レンズや主鏡の収差からみて、極力写野中心にシリウスを入れて収差の少ない方法で撮影した方が良いと思います。
赤道儀の場合は、動画カメラの東西南北出しは容易です。
しかし、経緯台の場合は、架台の水平出しして、シリウス南中頃に架台の2軸駆動を使って動画カメラの水平垂直出し(東西南北出し)して、シリウス南中時に撮影します。こうすれば南北方向が決まりますから、シリウス伴星が特定し易いです。(伴星が写っていればです)
私のドブソニアン望遠鏡の電動経緯台では、正確に角距離測定する場合、このようにして南北決めと南中時撮影しています。
口径8cm、10cmクラスではエアリーディスクとエアリーパターンの影響が大きくなりますから、口径20cmよりもシリウス伴星の特定は難しくなります。
以上、長々と書きましたが、シリウス伴星の観察・撮影を無理せずに楽しんで挑戦して頂きたいです。
撮影して伴星が特定できましたら、ブログに掲載して頂きますよう、よろしくお願いします。
それでは、まだまだ寒いですから、体調には十分気を付けてお過ごし下さい。
返信する
Re:シリウス伴星の写真撮影に関して (KIMUKAZU)
2023-02-20 17:35:45
新星空の友 様
コメント、ありがとうございます。
ご指摘いただきました貴重なシリウスB撮影ノウハウにつきまして、参考にさせていただきます。

当方の機材では、動画の固定撮影が基本(撮影対象が視野中央部をほぼ水平に移動)となります。
従いまして、スタック・Wavelet処理後の画像について、上が北になるよう傾き補正が必要になります。
今回は、撮影画像内に写ったシリウス周辺の8等星(シリウスBと同等の光度)を手がかりに傾き補正を行いました。

今後は、MAK127SP(1500mm F12)においても、同様の手法でシリウスBの観察を再度試みたいと考えています。
この場合は、視野が狭くなり、シリウス周辺の10等星が手がかりになるので、露出を増加した傾き補正用の追加撮影が必要になるかも知れません。

さらに、AZ-GTi赤道儀マウント応用もチャレンジできたらと考えています。

いずれにしても、シーイングの良好な日にマイペースでシリウスB観察を試みたいと思います。
返信する

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