インターバル撮影の機能がなく、また、外部からシャッターを制御できる機能のないコンパクトデジタルカメラ(コンデジ)は、多くの機種があり、それらの機種は、概して安価で入手しやすい特徴がある。そこで前記のようなコンデジで、インターバル撮影するには、どのようにしたらよいか調べてみた。
Canonのコンデジについては、インターバル撮影の機能が無くともCHDKを用いることでインターバル撮影が可能なことを前回のBlogで報告した[1]。しかし、Canon以外のコンデジについては、どのような状況であろうか?
実際にネットで調べてみると、カメラのシャッターを切るには、やはり、シャッターボタンを機械的に押す手法[2]が現実的であることがわかった。その具体的な手法には、サーボモータ[2-4,29]や、ソレノイド[5,6]などのアクチュエータを用いる事例が多いが、LEGOロボット[7]や、ししおどしを用いるユニークな事例[8]もあった。
一方で、インターバル撮影用のタイマーについては、タイマーの自作例[7,27]もあったが、カメラ用のタイマー付きリモコン[4]を用いる手法が、最も容易で現実的であるように思えた。
ここでは、参考文献[4]の事例を参考に、アクチュエータにサーボモータを用い、カメラ用のタイマー付きリモコンを用いて、インターバル撮影ができるか試してみた。
(1)レリーズ付きブラケット
カメラのシャッターを切るには、その機構が必要となる。その機構は、通常レリーズ[28]になるが、コンデジに取り付け可能な汎用品が無いか調べてみた。調べてみると該当する製品は数少なく、実際に使用可能と考えられる製品は、ETSUMI製のレリーズ付きブラケット[9,10]だけであった。ただし、この製品だけでは、三脚には固定できないようで、追加でブラケット用止ネジ[11]を購入しなければならなかった。また、製品に付属するレリーズでは短いため、ハクバ製の長い(50cmの)レリーズ[12]を追加で購入する必要があった。
上記の機構について、サーボモータで駆動するための力を事前に把握するため、実際にキッチン秤でその力を測定してみた。その結果、カメラのシャッターを切るには、少なくとも約1kg重の力で、約1cmのストロークにてレリーズを駆動する必要があることがわかった。
(2)サーボモーターと制御回路
上記のシャッターを駆動するために、サーボモータには、トルク:5.4kg-cmのGWSサーボ MICRO/2BBMG/F(フタバ)[13]を用い、その制御回路には、PICアクチュエーター・キット[14-16,25,26]を用いることにした。
また、インターバル撮影用のタイマーには、ロワジャパン タイマー付きリモコン TC-200[17]を用いた。タイマー付きリモコンの回路[18]を参考に、PICアクチュエーターの周辺回路は、次のようにした。
(3)サーボモーターの取り付け用フレーム
サーボモーターやシャッター用のレリーズを固定するフレームには、タミヤの工作パーツ[19]を用いて試作した。具体的には、レリーズやサーボモーターの固定には、プーリーユニットセット[20]を加工し、PICアクチュエータ、および、その周辺回路は、ユニバーサルプレートセット[21]を用いて取り付けた。
試作したフレームは、次の通りである。
(4)インターバル撮影
上記のタイマー付きリモートレリーズを使用して外部入力のないコンデジでインターバル撮影を試みた。
使用したコンデジは、OLYMPUS SP-600UZ[22]と、FinePix S4000[23]である。いずれのコンデジでも、30秒毎に240枚のインターバル撮影を行い、その写真をタイムラプス動画[24]に変換することができた。
参考文献:
(1)Canonのコンデジ:IXY110 ISを用いたインターバル撮影
(2)インターバル撮影/外部入力のないカメラで撮影
(3)サーボモータを利用した汎用デジカメシャッター装置の試作
(4)RX100用リモートレリーズ自作
(5)カメラリモコンの作成
(6)デジタルカメラ自動シャッター制御装置
(7)カメラ用 自作インターバルタイマーの制作履歴
(8)ししおどしでインターバルタイマー
(9)レリーズ付ブラケット コンパクトデジカメ用
(10)レリーズ付ブラケット
(11)ブラケット用止ネジDXミニ
(12)ハクバ レリーズ
(13)GWSサーボ MICRO/2BBMG/F(フタバ)
(14)PICアクチュエーター・キット
(15)組立説明書
(16)補足説明
(17)ロワジャパン タイマー付きリモコン TC-200
(18)Camera remote release pinout list
(19)工作・ロボクラフト情報
(20)プーリーユニットセット
(21)ユニバーサルプレート(2枚セット)
(22)SP-600UZ
(23)FinePix S4000
(24)タイムラプス動画
(25)PIC (コントローラ)-Wikipedia
(26)Atmel AVR-Wikipedia
(27)Arduino-Wikipedia
(28)リモートレリーズ-Wikipedia
(29)サーボモータ-Wikipedia
Canonのコンデジについては、インターバル撮影の機能が無くともCHDKを用いることでインターバル撮影が可能なことを前回のBlogで報告した[1]。しかし、Canon以外のコンデジについては、どのような状況であろうか?
実際にネットで調べてみると、カメラのシャッターを切るには、やはり、シャッターボタンを機械的に押す手法[2]が現実的であることがわかった。その具体的な手法には、サーボモータ[2-4,29]や、ソレノイド[5,6]などのアクチュエータを用いる事例が多いが、LEGOロボット[7]や、ししおどしを用いるユニークな事例[8]もあった。
一方で、インターバル撮影用のタイマーについては、タイマーの自作例[7,27]もあったが、カメラ用のタイマー付きリモコン[4]を用いる手法が、最も容易で現実的であるように思えた。
ここでは、参考文献[4]の事例を参考に、アクチュエータにサーボモータを用い、カメラ用のタイマー付きリモコンを用いて、インターバル撮影ができるか試してみた。
(1)レリーズ付きブラケット
カメラのシャッターを切るには、その機構が必要となる。その機構は、通常レリーズ[28]になるが、コンデジに取り付け可能な汎用品が無いか調べてみた。調べてみると該当する製品は数少なく、実際に使用可能と考えられる製品は、ETSUMI製のレリーズ付きブラケット[9,10]だけであった。ただし、この製品だけでは、三脚には固定できないようで、追加でブラケット用止ネジ[11]を購入しなければならなかった。また、製品に付属するレリーズでは短いため、ハクバ製の長い(50cmの)レリーズ[12]を追加で購入する必要があった。
上記の機構について、サーボモータで駆動するための力を事前に把握するため、実際にキッチン秤でその力を測定してみた。その結果、カメラのシャッターを切るには、少なくとも約1kg重の力で、約1cmのストロークにてレリーズを駆動する必要があることがわかった。
(2)サーボモーターと制御回路
上記のシャッターを駆動するために、サーボモータには、トルク:5.4kg-cmのGWSサーボ MICRO/2BBMG/F(フタバ)[13]を用い、その制御回路には、PICアクチュエーター・キット[14-16,25,26]を用いることにした。
また、インターバル撮影用のタイマーには、ロワジャパン タイマー付きリモコン TC-200[17]を用いた。タイマー付きリモコンの回路[18]を参考に、PICアクチュエーターの周辺回路は、次のようにした。
(3)サーボモーターの取り付け用フレーム
サーボモーターやシャッター用のレリーズを固定するフレームには、タミヤの工作パーツ[19]を用いて試作した。具体的には、レリーズやサーボモーターの固定には、プーリーユニットセット[20]を加工し、PICアクチュエータ、および、その周辺回路は、ユニバーサルプレートセット[21]を用いて取り付けた。
試作したフレームは、次の通りである。
(4)インターバル撮影
上記のタイマー付きリモートレリーズを使用して外部入力のないコンデジでインターバル撮影を試みた。
使用したコンデジは、OLYMPUS SP-600UZ[22]と、FinePix S4000[23]である。いずれのコンデジでも、30秒毎に240枚のインターバル撮影を行い、その写真をタイムラプス動画[24]に変換することができた。
参考文献:
(1)Canonのコンデジ:IXY110 ISを用いたインターバル撮影
(2)インターバル撮影/外部入力のないカメラで撮影
(3)サーボモータを利用した汎用デジカメシャッター装置の試作
(4)RX100用リモートレリーズ自作
(5)カメラリモコンの作成
(6)デジタルカメラ自動シャッター制御装置
(7)カメラ用 自作インターバルタイマーの制作履歴
(8)ししおどしでインターバルタイマー
(9)レリーズ付ブラケット コンパクトデジカメ用
(10)レリーズ付ブラケット
(11)ブラケット用止ネジDXミニ
(12)ハクバ レリーズ
(13)GWSサーボ MICRO/2BBMG/F(フタバ)
(14)PICアクチュエーター・キット
(15)組立説明書
(16)補足説明
(17)ロワジャパン タイマー付きリモコン TC-200
(18)Camera remote release pinout list
(19)工作・ロボクラフト情報
(20)プーリーユニットセット
(21)ユニバーサルプレート(2枚セット)
(22)SP-600UZ
(23)FinePix S4000
(24)タイムラプス動画
(25)PIC (コントローラ)-Wikipedia
(26)Atmel AVR-Wikipedia
(27)Arduino-Wikipedia
(28)リモートレリーズ-Wikipedia
(29)サーボモータ-Wikipedia