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MAK127SPとSV305を用いた直焦点撮影(57)

2021-03-24 18:06:19 | 恒星(b)
天体望遠鏡:MAK127SP[1-2]にイメージセンサSV305[3-6]を取り付けて、シリウス[14]、リゲル[15]、オリオン大星雲[18-20]の直焦点撮影を試みた。
MAK127SPにAstroStreet 8x50mm 90°正立像ファインダ[7]を取り付け、前記の望遠鏡をAZ-GTi赤道儀化マウント[25-26]に搭載して撮影を行った。
今回は、SharpCap3.2[8]で動画をキャプチャし、撮影データをAS!3(AutoStakkert!3)[9]を用いてスタック処理を行った。
また、その後に、RegiStax6[10-11]を用いてWavelet処理を行った。

(1)MAK127SPとSV305を用いた直焦点撮影概要
MAK127SPにイメージセンサSV305を取り付け、さらにそれらをAZ-GTi赤道儀化マウントに搭載し、天体の撮影を試みた。
SV305からの映像信号は、SharpCap3.2を用いて、WindowsノートPCに取り込んだ。
天体の視野への導入は、AZ-GTiの制御アプリ:SynScanPro[12]を用いて行った。
SynScanProでのスターアライメント時は、AstroStreet 8x50mm 90°正立像ファインダを見ながら方向ボタンで天体をアライメントし、ノートPC画面に天体が写ることを確認した。
天体の撮影は、ノートPCの液晶画面を見ながらピントを合わせ、SharpCap3.2のキャプチャ機能を用いてaviファイルを取り込んだ。
撮影フレーム数は、約1000フレームである。
取り込んだaviファイルは、AS!3を用いてスタック処理(取り込みフレームの品質上位50%をスタック)を行った。
AS!3からの出力画像(tif)は、RegiStax6に入力しWavelet処理を行った。
また、RegiStax6からの出力画像(bmp)は、ImageMagick[13]を用いてjpg変換、および、トリミング処理を行った。

(2)撮影結果(上が北)

2021-03-23 18:53 シリウス
SV305, MAK127SP 1500mm F12
SV305, Gain 30, Exp. 16.7ms, WB(B=212 G=100 R=125), 1920x1080, RGB24
※シリウス部分をトリミング(640x480)、シリウスB[14]は確認できなかった。


2021-03-23 19:22 リゲル
SV305, MAK127SP 1500mm F12
SV305, Gain 30, Exp. 125ms, WB(B=212 G=100 R=125), 1920x1080, RGB24
※リゲル部分をトリミング(640x480)、リゲルB[15]が確認できる。


2021-03-23 19:48 オリオン座θ1星
SV305, MAK127SP 1500mm F12
SV305, Gain 30, Exp. 500ms, WB(B=212 G=100 R=125), 1920x1080, RGB24
※撮影フレーム数は、約300フレームである。
※オリオン座θ1星[20]部分をトリミング(640x480)、5つの星が確認できる。
※わずかに色収差[27]による星像のにじみが見られる。

・口径:127mm
・ドーズの分解能:0.91"[23]
・イメージセンサ分解能:0.80"相当[23]
(イメージセンサ画素ピッチ:2.9μm[24])

(3)まとめ
MAK127SPにSV305を取り付け、さらに、AZ-GTi赤道儀化マウントに搭載して、シリウス、リゲル、オリオン大星雲の直焦点撮影を試みた。
動画撮影データを処理することで、リゲルB、オリオン座θ1星(5つの星)を確認できた。
一方で、シリウスBは確認できていない。

参考文献:
(1)Maksutov Cassegrains
(2)マクストフカセグレン式望遠鏡-Wikipedia
(3)SV305デジアイピースの使用方法
(4)SVBONY SV305 取扱説明書
(5)Svbony SV305 Camera FAQ
(6)SVBONY
(7)AstroStreet 8倍50mm 90°正立ファインダー 完全正立像ファインダー 台湾製
(8)SharpCap
(9)AUTOSTAKKERT!
(10)RegiStax6
(11)RegiStax-Wikipedia
(12)SynScanPro-GooglePlay
(13)ImageMagick
(14)シリウス-Wikipedia
(15)リゲル-Wikipedia
(16)二重星-Wikipedia
(17)連星-Wikipedia
(18)オリオン座-Wikipedia
(19)オリオン大星雲-Wikipedia
(20)トラペジウム-Wikipedia
(21)今日のほしぞら
(22)Stellarium-Web
(23)望遠デジタルカメラの分解能-goo blog
(24)IMX290NQV
(25)AZ-GTi赤道儀化マウント-goo blog
(26)MAK127SPとSV305を用いた直焦点撮影(55)-goo blog
(27)色収差-Wikipedia
(28)二重星(Double Star)-阿南市科学センター/天文館 - 冬の二重星
(29)シリウスBにご注目-阿南市科学センター/天文館 blog

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6 コメント

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シリウス伴星の写真撮影について (starskys2)
2021-03-25 00:06:10
新星空の友です。

シリウス伴星の撮影に再挑戦しているご様子を拝見しました。
すでに春が来てしまいました。シリウス伴星の季節が遠ざかりそうですが、晴れてシーイングの良い時にもう一度挑戦してみることをお勧めします。
私のブログに載せましたが、口径10cmに絞ってF12の×200倍でシリウス伴星を眼視観察できています。口径10cmでも何とか伴星が撮影できています。口径20cmでは長露出にしてパソコンモニターにも伴星が映ります。
貴殿の口径127㎜の×200倍ぐらいでシリウス伴星が眼視観察できているでしょうか?
眼視観察できなければ撮影は難しいです。まず眼視観察できるか確認して頂きますようお願いします。確認できれば動画カメラへ切り替えて露出を何通りか変えて撮影することをお勧めします。
条件はリゲル伴星と大体同じでいけると思います。
今季、残り少ない撮影チャンスをものにできますよう応援させて頂きます。
シリウス伴星の写ったブログを心待ちしています。
どうぞよろしくお願いします。
返信する
Re:シリウス伴星の写真撮影について (KIMUKAZU)
2021-03-25 06:54:43
新星空の友 様

コメント、ありがとうございます。
3月23日は、月があり、やや風もある良く晴れた星空でした。
また、春を感じる比較的暖かい星空でしたので、ベランダでシリウスやオリオン座の観察を楽しめました。
ご指摘の目視でのシリウス観察も合わせて試みたいと思います。
引き続き、ご指導よろしくお願いいたします。
返信する
Re:シリウス伴星の写真撮影について (KIMUKAZU)
2021-03-26 21:05:49
新星空の友 様

コメント、ありがとうございます。
本日(3月26日)は、北風や月がありましたが、シリウスとリゲルの目視観察を試みましたので、その結果を記します。
ポルタ経緯台に望遠鏡を取付け、手持ちの10mmのアイピース(x150)で観察しました。
目視で観察したシリウス、リゲルの星像は、Wavelet処理を強めにかけた撮像画像に近い感じでした。
シーイングの影響や当方のねばり不足かも知れませんが、目視ではリゲルB、シリウスBも確認することは困難でした。
当方の手持ち機材や観察環境では、目視より電視観望のほうが適しているのかも知れません。
引き続き、ご指導よろしくお願いいたします。
返信する
シリウス伴星・リゲル伴星の観察・撮影に関して (starskys2)
2021-03-29 09:41:25
新星空の友です。

シリウス伴星・リゲル伴星の眼視観察、試行して頂きましてありがとうございます。
二つの伴星が×150倍で観えなかったとのこと。
多分シーイングが良好でなかったと思います。
アイピースを覗いてシリウス・リゲルが暴れていなければ伴星は観えると思います。
私の機材口径8cm、F15、×171倍でリゲル伴星は観えます。ドブ口径10cmに絞って×200倍でシリウス伴星は観えます。
シーイングの良い時、もう一度眼視観察してみることをお勧めします。まだ今季終盤、チャンスはあります。
もし観えたら、撮影にも挑戦してみて下さい。
また、撮影できなくてもスケッチを描いて記録に残すこともできます。(参考に)
口径127㎜、F15であれば観えると思います。眼視観察の眼力、乱視等によって観えないことがあるかもしれませんが。
根気よく再挑戦してみてはどうでしょうか。
(私もいろいろ試行錯誤して現在に至っています)
返信する
Re:シリウス伴星・リゲル伴星の観察・撮影に関して (KIMUKAZU)
2021-04-01 22:34:03
新星空の友 様

コメント、ありがとうございます。
本日(4月1日)19時頃、うす雲の合間に、再度シリウスとリゲルの目視観察を試みましたので、その結果を記します。
前回と同様、ポルタ経緯台に望遠鏡(1500mm F12)を取付け、手持ちの10mmのアイピース(x150)で観察しました。
今回は、前回よりも暖かく観察には好条件で、星の瞬きも落ち着いているように感じられました。
リゲルに関しては、経緯台の微動ハンドルで視野を調整しながら数分間観察していると、星の瞬きの中で、暗いリゲルBがチラッ、チラッと現れることが確認できました。
しかしながら、シリウスに関しては、少々粘りましたが、明るい同心円状の回折像と放射状の光芒にまぎれてか、シリウスBを確認することは困難でした。
しばらくすると、雲が出てしまい本日の観察は終了となりました。
シリウスBは、2021年〜2024年まで観察しやすいようなので、粘り強く長期戦で観察を試みたいと思います。
引き続き、ご指導よろしくお願いいたします。
返信する
シリウス伴星の観察・撮影等に関して (starskys2)
2021-04-02 10:17:43
新星空の友です。

伴星の観察、どうもありがとうございました。
今季のシリウス伴星の観察はそろそろ終了と思います。来季の冬に再挑戦して頂きたいです。
私の望遠鏡では口径10cmに絞っても観えましたので、口径127㎜では十分に観えると思っていました。反射式との違いかシーイングの違いなのかよく判りません。申し訳なく思っています。
どうしてもシリウス伴星を観察・撮影したいのであれば、望遠鏡の更なるステップアップ、口径20cmぐらいを検討してみてはどうでしょうか。
私の電動式20cmドブソニアン望遠鏡は比較的安価で持ち運びし易くて予想外に星の観察・撮影に大活躍しています。(参考までに)
今季の残り、是非大犬座145(h3945)重星を観察するようお勧めします。別名「冬のアルビレオ」と言われていて、まるで宝石のように観えます。
光害の空で「ほしぞらの探訪」の本に沿って重星観察・撮影するのも一つの楽しみ方と思います。私は副産物として重星写真集が完成間近です。
今後ともにどうぞよろしくお願いします。
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