
トム・ハンクス、デンゼル・ワシントン、アントニオ・バンデラス、
みんなまだ若いが、さすが当時から輝きを放っている。
トム・ハンクスって、どうしてあんなに痩せたり太ったりできるんだろう?
公開当時の1993年だと HIV の社会での認識度は低かっただろうから、
現在の僕らが感じるよりもっとな社会派の印象が強い作品だったんだろうな。
ゲイやエイズに対する偏見も、今よりもっと酷かったはずだ。
映画の舞台は、タイトルまんまのフィラデルフィア。
フィラデルフィアを殊更に舞台に選んでいる映画は少なくない。
『ロッキー』『シックス・センス』『12モンキーズ』『イン・ハー・シューズ』など、
フィラデルフィアが舞台の映画には秀逸なものが多い。
その辺りの機微は何なのだろう?
独立宣言の起草の地、かつての米国の首都
などということと関係があるんだろうか?
僕にはよくわからない。
主題歌を、ブルース・スプリングスティーンが書き下ろしている。
フィラデルフィアといえばホール&オーツじゃないか、と僕などは単純に思うんだけど、
プロットの重さからいえば、スプリングスティーンがド真ん中なんだろうな。
アメリカ人のフィラデルフィア感をわかりやすく解説してる書物を
数年前からさがしてるんだけど、いまだ巡り逢ってない。
マイクル・スワンウィックの作品を読んでみたりもしたが、今ひとつピンとこなかった。
まぁ、理屈じゃなくて感覚的なものなんだろうから、
日本人の僕には、永遠に正確には理解できないものなんだろうな。