北関東の宮彫・寺社彫刻(東照宮から派生した宮彫師集団の活躍)

『日光東照宮のスピリッツ』を受けついだ宮彫師たち

伊勢崎の屋台-波志江・中野面の屋台

2018年11月05日 | 各論 その他
伊勢崎の波志江(はしえ)の屋台10台のうち中野面の屋台を、前回の岡屋敷に続いて紹介します。
こちらの屋台は、宮彫師は不明ですがやはり岸亦八一門を疑います。
屋台前面の鬼板と懸魚で表現した『龍』は圧巻です。

●前面の鬼板と懸魚
屋台の唐破風の上部から、水が滝のように流れる設定になっています。











唐破風には『飛龍』が付いています。





●屋台後方部




後方部の鬼板と懸魚『素戔嗚尊と八岐大蛇退治』 クシナダヒメもいます。
『龍』は鬼板に①匹。懸魚に②匹。唐破風の両脇 ②匹。下の欄間『獅子』の下部に③匹=計8匹
懸魚には、龍に飲ませる酒の入った甕が彫られています。














『獅子』の木鼻  左獅子は牡丹を咥え、右獅子は蝶と牡丹を持っています。




●両脇障子『松に鷹』





*2020年には、久しぶりに地元の愛宕神社に10台が出される予定です。

●参考文献
『波志江の屋台 伊勢崎市文化財資料集1』 伊勢崎市教育委員会、2007年

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