韓国のビックリ/追記編6「鉄道」
韓国の地方を鉄道で旅しているときの話である。
乗った特急列車は全席指定だった。
指定席券を買って乗り込むと車内はガラガラ。
指定された号車にはたった1人しか座っていなかった。
たった1人の乗客。それはかなり高齢の女性だったが、
私が車内に入ったときに、なぜかキョロキョロしていた。落ちつかない様子だ。
「もしや指定席券を持っていないのでは」そう直感した。
車掌が検札に来るのを恐れているような素振りだった。
私は先客の女性の視線を感じながら、
指定席券に書いてある自分の座席を探した。ようやく見つけたら、
そこは女性が座っている席だった。
車内にはたった1人しか乗客がいないというのに……。
どうしたらいいのか。
躊躇はしたが、やはり決まりなので、私は声をかけた。
「すみません。そこは私の席なんですけど」
そう言った瞬間の、女性の豹変ぶりがすごかった
ついさっきまでビクビクしていたのに、「席を移って」と
促された途端に大きな声を出した。
「見てみなさい。ガラガラじゃないの。あんたも好きな席に座ればいいでしょ」
強い口調で私はおこられた。その剣幕に従うしかなく、
私は自分の席を断念して、他の空いている席に移った。
冷静になれば、先客の言うとおりかもしれない。
車内はガラガラなのである。しかも、相手は相当に年配の女性。
わざわざ移ってもらわなくても、私が気を利かせればよかった。
たとえ、女性が指定席券を持っていなかったとしても。
杓子定規だったようだ。
日本的には「決まりは決まり」なのだが、ここは韓国だった。
なにごとにおいても、現実にそくして融通を利かせる国なのである。
もう一つ、別のエピソード。
ソウルから大邱(テグ)まで、在来線の急行列車に乗った。
全席指定だったが、満席で席を取れない。
当時は立席特急券というものがあった。
立ちっぱなしを覚悟して乗るのである。
私は乗車するとすぐに食堂車に行き、ビールを飲みながら粘った。
大邱まで4時間、何本のビールを飲んだことだろうか。
よく見ると、私と同じ目的の乗客が何人もいた。
3時間が過ぎた頃にはみんないい気持ちになって、
そのうち歌い始める人もいた。その人はなんと、ギターまで持っていた。
私も大いに歌った。しまいに食堂車がカラオケルームのようになった。
しかも、生ギターの伴奏つきである。
あんな騒々しくて楽しい車内は、後にも先にも他になかった。
うんうん・・・とうなづくしかない(笑)
以前韓国の新幹線KTXに乗った事がある。
慶州行きのときです・・・
もちろん指定席でしたが、後ろに座っていたおじさんの携帯が鳴った。
車両中に響き渡る声で会話を始めたのだ・・・・
私たちは我慢していたけど・・・
耐えきれずに韓国の人が注意をした・・・
しかし・・・すぐに再び携帯が鳴ると・・
同じように大声で会話する・・・とほほ
帰りのKTX、ソウルに25分前後遅れて到着・・・
申し訳ありませんという車内放送は一切なし・・・
日本では考えられない事が多い。
日本の新幹線、5分も遅れただけで大変な事だよね。