先月、奈良市保健所からお招きを受け、禁煙・受動喫煙防止推進講演会でお話しました。
その際、私は奈良が大好きなので、講演の2日ばかり前に奈良入りし
11月の時期ならではの特別公開や正倉院展などに足を運んでいました。
なかでも、何度行っても好きな場所は奈良公園の周辺で
東大寺や興福寺は、境内をうろうろするだけでも気持ちが清々しくなる大好きな場所です。
ところが、11月に境内を歩いて、それまで気がつかなかったことに気づきました。
大仏殿を拝観するには、大仏殿回廊の西側に入り口があるのですが
ちょうどその先に公衆トイレがあり、そこに灰皿が置かれているのです。
その日は喫煙者が多かったのか、タバコの火の始末が悪かったのか
そこからタバコの刺激臭と煙が周囲に漂い、大仏殿回廊の先までタバコの臭いがしていました。
その傍らで、秋の写生会でしょうか、何人もの小学生がシートを敷いて絵を描いています。
私は、この光景をとても残念に思いました。
不特定多数の人が利用する場所であるばかりか、東大寺には学校行事や修学旅行などで
多くの未成年者が訪れるにもかかわらず、大仏殿入口にいちばん近い所に喫煙可能な場所があり
本人の意思とは無関係にタバコの害に曝される環境が作られているのです。
また、東大寺は世界遺産でもあり、日本における多くの文化財を有している大寺院です。
その寺院の境内でタバコが吸えるということ自体に、私は大変な違和感を覚えます。
11月に感じたことを、そのまま東大寺に手紙として送り、検討してもらえたらと思い
先ほど要望の手紙を書きました。
明日、投函する予定です。
返事が必要か、少々考えましたが、今回は返書を望むことはしませんでした。
東大寺の清々しいたたずまいを愛する全ての人のために
子供達が境内でタバコの被害に遭わずに絵を描いたり、散策ができるように
そしてこれから東大寺を大好きな場所としてもらえるように
境内が全面禁煙になることを願ってやみません。
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マナーを守る守らないに関わらず排除しようとするその姿勢。
あなたがべっとり使っている化粧品の方がいかに地球に害があるかわかっているのだろうか?
あなたがべっとり使っている化粧品の安全性のために何匹の動物が実験台になっているか知っているのだろうか?
たばこの煙など3mも離れれば届きもしない。
実際、空っぽの喫煙具で喫煙テスト行うと[空っぽ]であるのに「臭い」と言い出す嫌煙者。
確かにマナーの悪い喫煙者もいるが、マナーをしっかり守っている喫煙者まで排除するような運動はやめてほしい。
子供の将来を考えるなら、欧米と同じく幼児嗜好者の現住所公開をさせるべきだし、あなたのような「排除意識優先」よりも「共存意識」を育ませた方が柔軟で応変の利く子になるだろう。
「マナーをを守る守らないに関わらず排除しようとするその姿勢」とは、灰皿が設置された場所で吸っているのだからマナーを守っており、マナーを守っている喫煙者を糾弾することはない、ということでしょうか。
そう考えるからこそ、私は喫煙者を糾弾するのではなく、環境を整えてほしいと東大寺に要望書を出したのです。
また、.無風という理想状態下で、1人の喫煙者によるタバコ煙の到達範囲は直径14メートルの円周内とされています。
http://www.nosmoke55.jp/action/0603okugai.pdf
灰皿が置かれていれば、近くで小学生が写生をしていてもタバコが吸えると考えるマナーの基準とは、いったいなんでしょう。
これまでタバコの問題はマナーの問題だとされてきましたが、もはやタバコ問題はマナーの問題ではなく健康被害の問題として扱われています。
そして、排除されているのは喫煙者ではなく、受動喫煙を強いられている非喫煙者です。
また、私がべっとり使っている化粧品の件ですが、多くのメーカーで動物実験が行われていることは知っています。
しかし、化粧品会社には、動物実験を行わないと明言している会社もあり、それを知る手段もあります。
そして、私が仮に動物実験を行っている化粧品を使っているか否かということと、受動喫煙をなくす活動とは、なにか関係があるのでしょうか。
マナーを守る喫煙者さんが使っている日用品や、図らずも摂取している食品添加物、仕方なく服用する医薬品もにおいても、動物たちが犠牲になっているはずです。
それを看過して良いとは私は申しませんし、動物実験をなくすために活動していらっしゃる皆さんには敬意を持っております。
動物実験に心を痛めておられるマナーを守る喫煙者さんなら、海外のタバコ農園で働かされている貧困家庭の子供たちが、葉タバコから皮膚を通して吸収されるニコチンや散布される農薬によって深刻な病気になっていることについて、子供たちの将来を考えて行動に移してくださるだろうとおおいに期待しています。
せっかくコメントを頂戴したのですが、ご質問の意味がよくわかりません。
喫煙者の権利とは、どのような権利のことをおっしゃっているのでしょうか。
それとも、喫煙者固有の権利というものがあるとお考えでしょうか。
私は法学者ではないので厳密なことは申せませんが、日本においては日本国憲法の適用範囲において権利の偏在はなく、権利の偏在があれはそれは法の下の平等を実現すべく解決する問題であると理解しています。
ですから、喫煙者の権利とか、タバコを吸わない人の権利とか、病人の権利とか、男性の権利とか、高齢者の権利などなど、個人に付随する特性や状態における権利などそもそもなく、あるのは個人としての権利であり、それはすべての人に平等にあると考えます。