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「赤い大きな邸と小さな庭の木」 透明水彩画 A5(210×148)2017年作 イタリア・ヴェネチア 個人蔵
※会場内撮影のため、作品のイメージが少し違うかもしれません。
今日ご紹介いたしますのは、
イタリア・ヴェネチア、Kokonton Galleryにて2017年に発表させていただいた思い出の作品です。
「赤い大きな邸と小さな庭の木」
この作品は友人のペアーさんに「友達を船で駅まで送るけど、よかったら一緒に行かないか?」
と誘ってくれたので、喜んで付いて行って、その時に船からスケッチをした作品です。
ヴェネチアのラグーナや大運河や小さな運河を船に乗って移動するのはとても楽しいもので、
普段、通路や橋からは見れない風景を水面に近い位置から見上げるように眺めることができます。
見慣れた、でも見慣れない新鮮な世界ですね。
水面はいつもこんなふうに世界を見ているのかな~
私がいつも見るヴェネチアとはだいぶと違うな~
なんて船に揺られながら思いました。
その水面には私の好きな世界がたくさんありまして、
私のかってな幻想なんですが
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やんちゃ坊主の風が、あそび疲れて水面まで降りてきて静かに座ってるとき、
運河はこの写真のようにザラザラと見えたりします。
きっと風のお尻がザラザラしてるからでしょうね。
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そして風がまた元気になったころ、誰かに挑発されて遊びだし、
空高く昇ってってかけっこに夢中になっているころ、
やれやれと言わんばかりに波も穏やかになってゆき、
運が良ければ、おそらくみんな大好きな
スベスベのゆらゆらとした水の妖精が、映り込みを通して輪になってこの写真のように現れます。
まさにそれはダンスでして、
突然、美しい女性のベリーダンスが始まったような
偶然、アフリカのドゴン・マスクダンスの行列に出くわしたような感じです。
こうなるともう芸術家どもは釘づけになってしまっていけません。
その美しいゆらゆらとした水の妖精のダンスに
どれだけ恋い焦がれようとも
仲良しにはなれませんし、
もちろん
優しくさわることも、
強引に捕まえることだってできないいんです。
ただ静かに見ることだけは許してくれるので、
せめて思い出の中だけでもその美しいダンスを踊ってくれないだろうかと
心の中にいつも水を入れて準備だけはしています。
好きなダンスが
素直に踊れると
いいのにな~
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