イスラエル旅行記

旅行記が完成したので、あとは普通に。、

37.朝のひととき B

2006年09月07日 | Weblog
「涼しそうですね。半袖を持って来られたんですか」
「ああ、これね。夕べ作ったんだよ。携帯用のこんな小っちゃいハサミがあるだろう。あれで袖を切れっていうもんだからサ・・・。切れったって、あのハサミじゃ、おれの指が入らないわけよ」
「それで、どうしたの」
と私がまた訊ねます。
「ま、こんな風にチョビチョビと、えらい苦労をしたよ」
「なんて羨ましい! ご主人が切って、奥さんが縫ったのね」
確認するとご主人の答え。
「いや、縫うのもおれがやったんだよ。自慢じゃないけど、ほとんど徹夜サ」
 大爆笑です。2センチの刃を含めても、全体の長さが8センチしかないあのハサミを・・・あの太い指がまあ・・・想像するだけで、お腹がよじれてしまいます。でもその間、奥さんはせっせと洗濯をしていたというから、やはり仲良し夫婦の旅っていいですね。

 やがて朝食をすませ、出かける準備をして再びロビーにいますと、いきなり背後から、
「ねえ、これどう?」
と小室さんの奥さんの声。振り返ってこれまたビックリしました。いつのまにか二人とも揃いのTシャツ姿なのです。腹部に描かれた、ガリラヤ湖となつめやしの木が、いとも涼しげです。
「ね、ね、どうしたの? どこで買ったの?」
「ほら、そこの売店で・・・これじゃおかしいかな」
「いえいえ、素敵です。私も買って着替えるわ」

 ところが、私が着れるサイズは売り切れで、仕方なく今日も長袖をめくり挙げて過ごすことにしました。いよいよ2日目の見学開始です。日本を経ってから3日目になります。バスにエンジンがかかりました。もう一晩ここに宿泊するので、部屋の荷物をそのままで行けるのが嬉しく、何となくイスラエル人になったような気分です。いざ祝福の山へ、バスが動きました。

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