兎に角 長文が続きます
今日も麺
ジストニアという病気や ソレを発症したワタシに関心のない方には
時間の無駄にしかなりませんコトを 先に申し述べます
本日 火曜日 南関東 好天
昨日以上に 北風強く公共交通機関に影響のお恐れ とのこと
日の出の位置が北上中
定点撮影位置を 春夏位置へ戻す時期?
どうぞ みなさまにはたのしいことがたくさんありますように!
そして 毎日笑顔がありますように!
飛びまくる花粉に 緩まずに
見つけましょう
イイことみっつ!
さて 昨日の記事 より前に 5回連載された記事を要約
昨日の記事より 内容は詳細ですが 似てもいます
ワタシの場合は「書痙(しょけい):上肢局所性ジストニア」
というのが 診断書に記載された病名で
「職業性ジストニア」 もしくは 「局所性動作特異性ジストニア」
といった分類とは いささか異なるのですが
「症状を自覚し、診断され、その後の日々」には近しいモノがあるので
記事の題材とは 似て非なる部分があるモノの
その心境も含めたプロセスを知って頂きたく「無断てん載」で
そして、ソレを以て「生業(なりわい)」とされているジャーナリストの書いた文章に
変なヤツ ワタシなんぞが手を入れることの無礼をお許しください
バンドは人生そのもの、俺はもう終わった 山口智史さん
■バンド「RADWMPS」ドラマー・山口智史さん(2024年1月17日より掲載された記事より)
始まりは2009年春。ステージで演奏中のこと。「ん?なんかおかしいな」。ロックバンドのドラマー、山口さん(38)は、右足にわずかな違和感を覚えた。バスドラムを鳴らすペダルを踏み込んだ足の力が、すんなり抜けない気がした。
「疲れてるのかな。まあ、大丈夫っしょ」。深くは考えなかった。
しかし右足の違和感は消えないまま、何度目かのステージで異変は明らかになった。
「ドドン」と2回続けて踏むべきペダルを1回しか踏めなかった。
ペダルを踏む右足。数え切れないほど繰り返し練習し意識せずにできた動きだったが筋肉の緊張が解けず、一度踏んだままになっていた。
とにかく、うまくできないなら、練習して乗り越えるしかない。練習すれば元のように演奏できる。そう信じたが、結果は逆。やればやるほど、むしろ悪化した。
山口さんは、演奏の方法をさまざまに変え右足の不調を克服しようとした。変えるたび異変は消えた。「これで治った!」と喜んだが、続けていると症状は再発した。
足に幽霊のようなものが取りついている。やり方を変えると幽霊は姿を消し症状は収まるが、しばらくすると幽霊はまた自分に取りついてくる。
「この幽霊に、俺の音楽人生が奪われてしまう」。それほどの恐怖だった。
自分の意思にかかわらず筋肉が収縮してしまう「ジストニア」という病気の存在を知ったのは5年後の春。別のバンドのドラマーが、この病気で活動停止すると報じられ、自分もそうなのか。それからは以前のようには演奏を楽しめなくなっていった。
初の海外公演を目前に控えた日。都内の神経内科医を受診した。予想通り、職業性のジストニアだと診断され、高度な訓練によって得た精妙な筋活動ができなくなる病気とのことだった。翌年「最後の手段」と思っていた方法を試した。異変が起きる右足ではなく左足でペダルを踏む。スタジオでやってみたところ筋肉の緊張は起きなかった。
よし、いける!。今まで以上に練習を重ね、左足で以前のように演奏できるようになろう。
ところが約1週間後。練習している左足がこわばった。ジストニアの症状だった。幽霊はまたも山口さんを発見し、逆の足に取りついた。恐怖と絶望で倒れ込み、動けなかった。
俺はもう、ドラマーとして終わった。それは人生そのものが終わったのに等しかった。
ロックバンド「RADWMPS」は2015年、「ドラマーの山口智史さんがジストニアという神経の病気悪化により活動を控え、無期限の活動停止をすることになりました」と公式サイトで発表した。違和感を感じてから6年が経っていた。
「RADWMPS」はこのころ、アニメ映画「君の名は」の音楽制作を進めていた。
山口さんも主題曲「前前前世」など複数の曲で、自分たちだけのビートを求め編み出したフレーズを曲に込めたリズムフレーズをつくっていたが、その曲の収録に山口さんは加われなかった。「君の名」は16年夏に封切られ、社会現象となるほど多くの観客を集めた。「RADWMPS」は、この曲をきっかけに、だれもが知るほどの存在になった。
だが間もなく、違う感情が芽生えてきた。
これだけたくさんの人に支持され、大成功した曲。でも演奏しているのは俺じゃない。俺はその場にいない。そしてジストニアはどこまでも自分のことを追いかけて来る。バンド活動を続ける限り、この症状から逃れることはできない。そうも感じていた。
バンドがヒットを重ね「RADWMPS」の名が世の中に広まっていくほど、バンドから離れた山口さんの感じた孤独は深まった。
山口さんの主な症状は、演奏中の右足に異常な緊張が起こり、思ったようにバスドラムのペダルを踏めないこと。訓練を積み重ねて得た高度な動きをするときだけに起こる「局所性動作特異性ジストニア」と分類される病気だった。それが、ドラム演奏をしていないときも右足に不調を感じるようになっていった。車のアクセルやブレーキペダルを踏む足にに意図しない緊張が起きたら事故につながりかねない。ドラムという生きがいを失い、先への不安も抱え、眠れないことも多かった。
友人の紹介で「ねりま健育会病院」院長の酒向(さこう)正春医師(63)に診てもらうことになった。もともとは脳卒中の治療を専門とする脳神経外科医で、後にリハビリテーション医に転じていた。
診察では、確かに右足の関節が硬くなり、つま先を上げたり下げたりする動きがスムーズにできなくなっていた。
酒向さんは山口さんに、昼間はなるべく寝ずに体を動かすように指導した。筋肉の緊張を和らげる効果のある薬も処方。副作用として眠気があるので、飲むタイミングを調整することで、夜にしっかり眠れるようにした。足首以外の関節も硬くなっていたため、筋肉をリラックスさせ可動域を広げられるようにするいくつかのリハビリ治療を実施し、下半身の筋力トレーニングにも取り組んだところ、半年ほどで、ふだんの生活ではまったく不安を感じないほど右足は復調した。
これなら、また演奏ができるかもしれない。山口さんはスタジオに入ってドラムをたたいてみた。だが、続けていると症状が出た。日常生活に問題はなくても音楽家のジストニアが治ったわけではなかった。
山口さんは、一部で行われている脳外科手術を受けることも検討した。だが、誰にでも確実に十分な効果が期待できるとまでは言えないこともあり、最終的に受けないことに決めた。(田村建二氏の記事を引用・改変)