
美人の日本語から
やさしさの秘密
漢字をそのまま読めば「さんさか」なのに、「さざんか」?これは倒置現象と呼ばれるものです。
「新しい」は、もともとは、「あらたしい」でした。「舌鼓・したつづみ」も「したづつみ」と間違えやすいですね。言いにくい言葉は変わっていくのです。
山茶花の場合、もうひとつ、間違いが重なっています。
中国では、山茶がつばき、茶梅がさざんかだったのですが、いつの間にか、山茶がさざんかになってしまったのです。たしかに、椿とよく似ています。ただ、椿は、花ごと、ぽとりと落ちるのに対し、山茶花は、花びらが一枚ずつ、はらりはらりと散っていきます。
椿が凛とした印象を与えるのに対して、山茶花が、やさしい印象なのは、散り際の違いなのかもしれません。
あちら、こちらで見かける山茶花、そっと触れたくなる優しい花だと思います。
花ことば (白) 理想の恋 あなたは私の愛を退ける
(ピンク) 永遠の愛