ゆらぎつつゆく

添島揺之歌集。ツイッター感覚で毎日つぶやきます。色調主義とコラボ。

我が恋は人知るらめや敷妙の枕のみこそ知らば知るらめ

2017-11-18 03:05:52 | 古今抜粋

我が恋は人知るらめや敷妙の枕のみこそ知らば知るらめ    よみ人しらず


「敷妙の」は「枕」にかかる枕詞である。
枕詞は定型詩の中で重要な役割をする。
長い時の中で自然に凝りかたまってきた露玉のように美しい。

だれかわたしの恋を知っているか。知りはすまい。枕などのみが、知っているなら、知っていることだろう。

忍び隠している恋は苦しい。たれを思っているのか。思うことすら許されない人かもしれない。


敷妙の床に伏しつつかの人を夢に見む門くぐるもあへず    揺之





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