戦前の教育関係資料を漁っていたところ、奇妙な事実に気がついたんですよね。
それは、ある日を境に、次の赤文字で示すような箇所が修身科の目標から削除されたことです。
小学校令施行規則
第二条 修身は、教育に関する勅語の趣旨に基づいて児童の道徳心を涵養し、道徳の実践を指導することを要旨とする。
2 尋常小学校においては、はじめは、孝悌(年長者に対する尊敬の気持ち)、親愛(人を愛する気持ち)、勤倹(勤労と倹約)、恭敬(慎みの心、人を敬う気持ち)、信実(誠実)、義勇(国家や社会に尽くすこと)などを実践に適切な簡単な事項から指導し、指導の成果が充分に確認された後は、国家及び社会に対する責務を自覚させて品位を高め、志を固くし、かつ、昔の慣習に流されることなく、進んで新しい物事に取組み(進取の気象)、公徳心を養って君主に対して忠節を尽くし、国を愛する志気(忠君愛国)を養うことに努めなければならない。
3 高等小学校においては、前項の趣旨を広め、人格の完成に努めなければならない。
4 女児については、特に、貞淑の徳を養うことに注意しなければならない。
5 修身の目標を達成するためには、戒めとなる素晴らしい言葉と立派な行い及びことわざ等に親しむことを通じて、善をすすめ、悪を戒める精神を体得させることに努めなければならない。
どれも立派なことではありませんか!基礎的な公衆道徳から養って行き、生活のための習慣、豊かな心、未来を考える態度、国を愛する心を涵養するという素晴らしい目標が修身科にありました。この他にも、地理に愛国心を養うという記述がありました。
しかしながら、昭和16年っていうちょうど戦争を初めたとき、小学校令施行規則が国民学校令施行規則に改訂され、こうした箇所が全て削除されたんですよね。「皇国の道義的使命」や「皇国の歴史的使命」などは追加されましたが、肝心の愛国心や生活習慣なんかが全て跡形もなく削除されていました。
太平洋戦争は自衛のための戦争であったはずなのに、なぜ当時の国民(特に子ども)からあまり歓迎されていないというか、むしろ嫌われているような資料が数を多くあるのかと思って調べた結果このような事実が見つかりました。(まあ子どもに自衛なんかあまり関係ないからな気もしますが)
なんか昭和52年の学習指導要領改訂の時と類似していて怖いです。売国奴はこの時から居たんですね。強い文部科学省を望みます。
【緊急】日本崩壊の危機!教科書はすでに侵略されている~ 学習指導要領の改正に向けて~ - 日本の危機
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます