テレサテンの歌が好きで、カラオケに行けば、下手ななりに彼女の歌を歌います。
テレサテンが歌う日本語の歌は、心にしみます。その理由が何なのか、わからずにいました。
ある時、ユーチューブのお勧めに上がった一つの動画、小さな女の子が日本語の歌を歌うその歌に、軽い衝撃を受けました。
テレサテンに感じた感動と同種類のものをこの女の子の歌に感じたのです。
10歳の女の子。名前は山下ヤスミンちゃん。ブラジルの子供のタレントショーで10週勝ち抜いたとかの、とても歌の上手な女の子です。(現在は20代になってますが)
昭和の頃に歌われた、そこまでメジャーではない少々古めの歌を端正に丁寧に歌い上げる姿が映っています。コブシを利かせるわけでもなく、声を張り上げるわけでもなく、派手な見せ方をするわけでなく、とにかく、丁寧に歌っているその歌に、引き込まれるのです。その動画に上がるコメントを見れば、涙が出た、泣いたと言うコメントの、なんと多い事か。
多くの動画が1万回再生を超えている。
何回も、聞きたい。ずっと聞いていたい。
そう思う歌でした。
一時は、毎日のようにヤスミンちゃんの歌を聞き、今でもフッと聞きたくなる、そんな歌です。
そして、思ったんです。
どうして、この子の歌にここまで引き込まれるのだろうか?
テレサが歌う歌と、ヤスミンちゃんの歌に、何があるのだろうか…。
二人の共通点に大きな意味を持つものがあるのです。
それは、
テレサは、日本人ではないので、日本語は彼女の第1言語ではない。
ヤスミンちゃんは日本人ではあってもブラジル育ちで、彼女の第1言語も日本語ではない。
どうやら、そこに答えがある様に思えたのです。
テレサは、日本での音楽活動を続ける中である程度の日本語を理解するようになり、会話のできる方でしたが、ヤスミンちゃんは、多分、10歳のこの時点では、日本語はあまり話せないようでした。歌の歌詞の内容は、100%理解して歌っているのは当然でしょうけれど、日本語を正しく駆使すると言う点においては、おそらく細心の注意を払って歌っていると思います。一語一語丁寧に正しく発音して歌っている、それが、もしかしたら、テレサとヤスミンちゃんの共通点で、当たり前のように日本語を使う日本人の歌手にないものがあるのかもしれない。
声楽を専門に学んだ友人が、「歌は歌詞が命である。」「メロディーよりも歌詞を大切に、歌詞をはっきりと伝える事を怠ってはいけない。」と言っていたのを思い出します。
テレサも、ヤスミンちゃんもその点においては、誰にも劣らないほど丁寧に、日本人でないからこそより日本語を丁寧に駆使して歌った結果が、これほど人々の心に染みわたる歌声となっているのではないかな、と、
思ったのでした。
今日も、久しぶりにヤスミンちゃんの歌を聞きながら、PCに向かっているとこです。
去年だったか、おととしだったか、福岡のどこかの町のイベントに招待されていたのを見つけて、行きたかったなと、悔しかったのを覚えています。
成長したヤスミンちゃんが歌うテレサテンの空港、逸品。