オオバコヤガ。
だいぶ翅が擦れていますね。
おまけに似た蛾に、コウスチャヤガ、アカフヤガ、ウスイロアカフヤガがいて、紛らわしいです。
前翅中央部を拡大してみました。
白い丸で囲った黒点が楔状紋。
これがあるのは、オオバコヤガとコウスチャヤガだけなので、アカフヤガ、ウスイロアカフヤガは除外。
次に着目すべきは、黄色でなぞった環状紋。
コウスチャヤガでは円に近いですが、オオバコヤガではより大きく歪(いびつ)です。
右側(後縁側)の線は翅脈で、環状紋が翅脈で切り取られていることが分かります。
これもオオバコヤガの特徴です。
最後に水色でなぞった腎状紋(腎臓の形に似ていることから)。
普通、オオバコヤガ・コウスチャヤガともに、淡色に染まっているものなんですが。
翅が擦れているので、あまり目立ちませんね。
それでも、中の暗色部が、パックマンみたいな形をしているのがお分かり頂けるのではないでしょうか?
コウスチャヤガでは暗色部は黒丸型なので、この点でも、オオバコヤガだと思われます。
また、コウスチャヤガでは、環状紋と腎状紋の間に、白い線で描かれた三角紋があるそうです。
そのような痕跡は見当たりませんので、コウスチャヤガではないと判断しました。
①楔状紋:黒点
②環状紋:大きくて歪(いびつ)
③翅脈で切り取られる
④腎状紋
⑤暗色部はパックマンやU字型
※円形ではなく、口が開いている
⑥三角紋はない
⑦内横線:二重
分類:チョウ目ヤガ科モンヤガ亜科
翅を広げた長さ:♂35~43mm、♀36~46mm
前翅の長さ:20~25mm
分布:北海道、本州、四国、九州
平地~山地
成虫の見られる時期:4~7月、9~10月(屋久島3~5月、8~10月、年2化?)
※同亜科には越夏休眠型の種があり、発生回数の推定には注意が必要
晩秋~初冬にかけて土中で蛹化し、そのまま越冬する
※幼虫で、草の根際や葉の下で、冬越しという情報も
エサ:成虫・・・花の蜜
幼虫・・・スイバ、ギシギシ、エゾノギシギシ、イタドリ、イヌタデ、アキノウナギツカミ、アオミズ、カントウタンポポ、コハコベ、オカトラノオなどの葉
その他:♂の前翅は灰黄色ないし赤褐色で、比較的変化が大きい。
♀は赤褐色ないし紫褐色で、♂よりも色調は平坦。
アカフヤガ、ウスイロアカフヤガに似るが、本種とコウスチャヤガには楔状紋がある。
(コウスチャヤガ♂は触角が両櫛歯状で識別は容易。)
環状紋はコウスチャヤガより大きく歪で、後方を翅脈で切り取られる。
(コウスチャヤガ♀では円に近く、目立たない。)
腎状紋は淡色でクッキリ出て、太く湾曲も弱い。
(コウスチャヤガ♀では細く、強く曲がる。)
下半部に暗色斑を含み、U字型。
(コウスチャヤガでは黒丸型。)
コウスチャヤガ♂には環状紋と腎状紋の間に三角紋があるが、本種にはない。
内横線は二重。
食草の生息する林縁、草原、湿地、河川敷、畑地、水田などで見られる。
夜行性で、夕刻~夜半にかけて多くの花で吸蜜する。
灯火に飛来することも多い。
普通種で個体数も多い。
幼虫の体色は淡褐色~黒茶色。
5~8月、10~3月に見られるという。
老齢になるにつれ、背面にハの字紋が現われる。
終齢幼虫の体長は約30mm。
参考:Digital Moths of Japan
みんなで作る日本産蛾類図鑑V2
かたつむりの自然観撮記
虫ナビ
北茨城周辺の生き物
渓舟の昆虫図鑑
堺いきもの情報館
北河内昆虫記
富山県産蛾類博物館
蛾色灯。
農研機構
二人の館
自然工房ゆりの木
ムシミル
芋活.com
だいぶ翅が擦れていますね。
おまけに似た蛾に、コウスチャヤガ、アカフヤガ、ウスイロアカフヤガがいて、紛らわしいです。
前翅中央部を拡大してみました。
白い丸で囲った黒点が楔状紋。
これがあるのは、オオバコヤガとコウスチャヤガだけなので、アカフヤガ、ウスイロアカフヤガは除外。
次に着目すべきは、黄色でなぞった環状紋。
コウスチャヤガでは円に近いですが、オオバコヤガではより大きく歪(いびつ)です。
右側(後縁側)の線は翅脈で、環状紋が翅脈で切り取られていることが分かります。
これもオオバコヤガの特徴です。
最後に水色でなぞった腎状紋(腎臓の形に似ていることから)。
普通、オオバコヤガ・コウスチャヤガともに、淡色に染まっているものなんですが。
翅が擦れているので、あまり目立ちませんね。
それでも、中の暗色部が、パックマンみたいな形をしているのがお分かり頂けるのではないでしょうか?
コウスチャヤガでは暗色部は黒丸型なので、この点でも、オオバコヤガだと思われます。
また、コウスチャヤガでは、環状紋と腎状紋の間に、白い線で描かれた三角紋があるそうです。
そのような痕跡は見当たりませんので、コウスチャヤガではないと判断しました。
①楔状紋:黒点
②環状紋:大きくて歪(いびつ)
③翅脈で切り取られる
④腎状紋
⑤暗色部はパックマンやU字型
※円形ではなく、口が開いている
⑥三角紋はない
⑦内横線:二重
分類:チョウ目ヤガ科モンヤガ亜科
翅を広げた長さ:♂35~43mm、♀36~46mm
前翅の長さ:20~25mm
分布:北海道、本州、四国、九州
平地~山地
成虫の見られる時期:4~7月、9~10月(屋久島3~5月、8~10月、年2化?)
※同亜科には越夏休眠型の種があり、発生回数の推定には注意が必要
晩秋~初冬にかけて土中で蛹化し、そのまま越冬する
※幼虫で、草の根際や葉の下で、冬越しという情報も
エサ:成虫・・・花の蜜
幼虫・・・スイバ、ギシギシ、エゾノギシギシ、イタドリ、イヌタデ、アキノウナギツカミ、アオミズ、カントウタンポポ、コハコベ、オカトラノオなどの葉
その他:♂の前翅は灰黄色ないし赤褐色で、比較的変化が大きい。
♀は赤褐色ないし紫褐色で、♂よりも色調は平坦。
アカフヤガ、ウスイロアカフヤガに似るが、本種とコウスチャヤガには楔状紋がある。
(コウスチャヤガ♂は触角が両櫛歯状で識別は容易。)
環状紋はコウスチャヤガより大きく歪で、後方を翅脈で切り取られる。
(コウスチャヤガ♀では円に近く、目立たない。)
腎状紋は淡色でクッキリ出て、太く湾曲も弱い。
(コウスチャヤガ♀では細く、強く曲がる。)
下半部に暗色斑を含み、U字型。
(コウスチャヤガでは黒丸型。)
コウスチャヤガ♂には環状紋と腎状紋の間に三角紋があるが、本種にはない。
内横線は二重。
食草の生息する林縁、草原、湿地、河川敷、畑地、水田などで見られる。
夜行性で、夕刻~夜半にかけて多くの花で吸蜜する。
灯火に飛来することも多い。
普通種で個体数も多い。
幼虫の体色は淡褐色~黒茶色。
5~8月、10~3月に見られるという。
老齢になるにつれ、背面にハの字紋が現われる。
終齢幼虫の体長は約30mm。
参考:Digital Moths of Japan
みんなで作る日本産蛾類図鑑V2
かたつむりの自然観撮記
虫ナビ
北茨城周辺の生き物
渓舟の昆虫図鑑
堺いきもの情報館
北河内昆虫記
富山県産蛾類博物館
蛾色灯。
農研機構
二人の館
自然工房ゆりの木
ムシミル
芋活.com
オオバコヤガ、こちらでもたくさん
見られます、あまりにいすぎて普段
スルーしていますが、特徴が分かりやすく解説してあり
素晴らしいですね!!
このオオバコヤガという名は、野草のオオバコと何か関係してるのですか?
成虫は花の蜜を
幼虫の食草にもオオバコが含まれていないので、ちょっと不思議に思いました。
和名の由来はおもしろいなと思いました。
そう言って頂けると、素直に嬉しいです。
まだ経験値が足りないので、ありふれた種でも、出会った種は丁寧にみていこうと。
物分かりも悪いもので、自分が分かりやすいようにまとめています。
後で自分で使えるように。
それが他の人の役にも立ったら、なおいいですね。
ご指摘通り、「オオバコ夜蛾」ということらしいです。
しかし、どうして食草でもない「オオバコ」なのか?
これについては、首をひねるばかりです(笑)
昆虫の名前には、時折このように、ナゾの名前が見受けられますね。