フェンスにいた頭が茶色、体が緑色の幼虫。
体長わずか数ミリ。
トリミングしてみると、背中にわずかながら突起が見られる。
もしかして、とは思っていたけど。
どうやらオオムラサキの初齢幼虫のようです。
散々検索して、結局、最初の勘が正しかったという(笑)
初齢では、あの特徴的な頭のツノはないんだね。
2齢になる時、茶色いヘルメットの下から、ツノがひょっこり立ち上がるという。
一度、観てみたいものだ。
アカボシゴマダラとの識別ポイントのひとつ、腹の先は、きっちり「チョキ」に開いている。
命は、確実に次の世代へと受け継がれているようです。
茨城県絶滅危惧Ⅱ類
分類:チョウ目タテハチョウ科タテハチョウ亜科
前翅の長さ:43~68mm
翅を広げた長さ:75~100mm
分布:北海道(西部)、本州、四国、九州
平地~山地
成虫の見られる時期:6~8月(年1化)
4齢幼虫で冬越し(北海道・東北では3齢)
エサ:成虫・・・樹液、腐果(♂は汚物で吸汁、吸水もする)
幼虫・・・エノキ、エゾエノキの葉
その他:日本の国蝶。
かつては雑木林に普通に見られたが、近年は減少が著しい。
農薬の空中散布、エノキの伐採、開発による雑木林の減少などによる。
多産地は減少したが、2000年以降の記録地点は少なくない。
♂の翅表は鮮やかな紫色で、見る角度によって色が変わる。
♀は♂より大きく、翅表は紫がかった茶色。
後翅後角部の赤色斑紋を欠く個体をスギタニ型という。
昼行性。
樹液における順位は、カブトムシ・クワガタなどに次いで上位。
♂は林縁などの樹木の周りにナワバリをつくる(占有行動は午後から夕方)。
♂は♀と間違えて、時に鳥まで追いかけることがあるという。
交尾済みの♀の尾端には、マッチ棒の頭のようなものが付着する。
交尾・産卵は主に夕刻に行われる。
♀は食樹の先端に止まり、枝にぶら下がるような状態で、小枝・葉裏に産卵する。
一頭の♀が、生涯に400個位産卵する。
夏にエノキに産み付けられた卵は、直径1mm以上ある球形で、縦条が目立つ。
上に穴があり、♀が産卵する際、そこから精子が入る(精孔)。
卵の殻はキチン質で、空気は通すが水は通しにくく、乾燥を防ぐ。
約6~10日で孵化するが、その際、殻を食べることでエノキの葉を食べることを覚える。
幼虫は秋~初夏に見られ背中に4対の突起があり、先は尖る。
また、尾端の二股の突起は、先がV字状に開く。
(ゴマダラチョウでは背中の突起が3対。
アカボシゴマダラでは背中の突起の先が丸みを帯び、尾端の二股の突起はくっついて開かない。)
1齢幼虫は背中の突起が未発達で、頭に角がない。
1週間で脱皮して2齢幼虫になるが、その際、ヘルメットを脱ぐように、下から角が現われる。
2齢までは、葉の真ん中に穴を空けるように食べる。
20日で3齢となり、葉を端から食べるようになる。
(北海道・東北の寒い地域ではここで冬を越すが、脱皮回数が1回少なく、成虫は小型のことが多い。)
40日ほどで4齢幼虫となり、腹側が広くなり、体型は平たくなる。
気温が落ちると食欲も落ち、体色は落ち葉色になり、木を降りる。
エノキの根元に積もった葉の裏に、葉の先に頭を向けて張り付き、越冬する。
気温差の小さい北側に多く、冬でも移動することがある。
エノキが芽吹く頃、幹に登り、枝の分かれ目などでじっとしている。
20日ほどで5齢幼虫となり、葉表に糸を吐いて台座を作り、葉の付け根に頭を向けて体を固定する。
空腹になると、糸を吐きながら上に登って葉を食べ、満腹になると糸をたどって台座に戻る。
2週間で6齢(終齢)となり、体長は約60mm。
25日ほどで前蛹となり、頭を下にして葉裏にぶら下がる。
(♀は♂より幼虫期間が10日程長い)
この際、葉が枝から落下しないよう、枝と葉柄とを糸で固定する。
前蛹から2日ほどで脱皮し、蛹になる。
攻撃を受けると、長時間、激しく体を震わせて身を守る。
15日ほどで羽化する。
キイロタマゴコバチ・オオムラサキタマゴヤドリコバチ(卵)、シロコブヒメバチ・アゲハヒメバチ(幼虫~蛹)、ヤドリバエ類・コマユバチ類(終齢幼虫から脱出)などに寄生される。
参考:茨城の昆虫生態図鑑(メイツ出版)
ポケット図鑑日本の昆虫1400①(文一総合出版)
学研の図鑑LIVEPOCKET幼虫(学研プラス)
原色日本昆虫生態図鑑Ⅲチョウ編(保育社)
オオムラサキセンターほ
体長わずか数ミリ。
トリミングしてみると、背中にわずかながら突起が見られる。
もしかして、とは思っていたけど。
どうやらオオムラサキの初齢幼虫のようです。
散々検索して、結局、最初の勘が正しかったという(笑)
初齢では、あの特徴的な頭のツノはないんだね。
2齢になる時、茶色いヘルメットの下から、ツノがひょっこり立ち上がるという。
一度、観てみたいものだ。
アカボシゴマダラとの識別ポイントのひとつ、腹の先は、きっちり「チョキ」に開いている。
命は、確実に次の世代へと受け継がれているようです。
茨城県絶滅危惧Ⅱ類
分類:チョウ目タテハチョウ科タテハチョウ亜科
前翅の長さ:43~68mm
翅を広げた長さ:75~100mm
分布:北海道(西部)、本州、四国、九州
平地~山地
成虫の見られる時期:6~8月(年1化)
4齢幼虫で冬越し(北海道・東北では3齢)
エサ:成虫・・・樹液、腐果(♂は汚物で吸汁、吸水もする)
幼虫・・・エノキ、エゾエノキの葉
その他:日本の国蝶。
かつては雑木林に普通に見られたが、近年は減少が著しい。
農薬の空中散布、エノキの伐採、開発による雑木林の減少などによる。
多産地は減少したが、2000年以降の記録地点は少なくない。
♂の翅表は鮮やかな紫色で、見る角度によって色が変わる。
♀は♂より大きく、翅表は紫がかった茶色。
後翅後角部の赤色斑紋を欠く個体をスギタニ型という。
昼行性。
樹液における順位は、カブトムシ・クワガタなどに次いで上位。
♂は林縁などの樹木の周りにナワバリをつくる(占有行動は午後から夕方)。
♂は♀と間違えて、時に鳥まで追いかけることがあるという。
交尾済みの♀の尾端には、マッチ棒の頭のようなものが付着する。
交尾・産卵は主に夕刻に行われる。
♀は食樹の先端に止まり、枝にぶら下がるような状態で、小枝・葉裏に産卵する。
一頭の♀が、生涯に400個位産卵する。
夏にエノキに産み付けられた卵は、直径1mm以上ある球形で、縦条が目立つ。
上に穴があり、♀が産卵する際、そこから精子が入る(精孔)。
卵の殻はキチン質で、空気は通すが水は通しにくく、乾燥を防ぐ。
約6~10日で孵化するが、その際、殻を食べることでエノキの葉を食べることを覚える。
幼虫は秋~初夏に見られ背中に4対の突起があり、先は尖る。
また、尾端の二股の突起は、先がV字状に開く。
(ゴマダラチョウでは背中の突起が3対。
アカボシゴマダラでは背中の突起の先が丸みを帯び、尾端の二股の突起はくっついて開かない。)
1齢幼虫は背中の突起が未発達で、頭に角がない。
1週間で脱皮して2齢幼虫になるが、その際、ヘルメットを脱ぐように、下から角が現われる。
2齢までは、葉の真ん中に穴を空けるように食べる。
20日で3齢となり、葉を端から食べるようになる。
(北海道・東北の寒い地域ではここで冬を越すが、脱皮回数が1回少なく、成虫は小型のことが多い。)
40日ほどで4齢幼虫となり、腹側が広くなり、体型は平たくなる。
気温が落ちると食欲も落ち、体色は落ち葉色になり、木を降りる。
エノキの根元に積もった葉の裏に、葉の先に頭を向けて張り付き、越冬する。
気温差の小さい北側に多く、冬でも移動することがある。
エノキが芽吹く頃、幹に登り、枝の分かれ目などでじっとしている。
20日ほどで5齢幼虫となり、葉表に糸を吐いて台座を作り、葉の付け根に頭を向けて体を固定する。
空腹になると、糸を吐きながら上に登って葉を食べ、満腹になると糸をたどって台座に戻る。
2週間で6齢(終齢)となり、体長は約60mm。
25日ほどで前蛹となり、頭を下にして葉裏にぶら下がる。
(♀は♂より幼虫期間が10日程長い)
この際、葉が枝から落下しないよう、枝と葉柄とを糸で固定する。
前蛹から2日ほどで脱皮し、蛹になる。
攻撃を受けると、長時間、激しく体を震わせて身を守る。
15日ほどで羽化する。
キイロタマゴコバチ・オオムラサキタマゴヤドリコバチ(卵)、シロコブヒメバチ・アゲハヒメバチ(幼虫~蛹)、ヤドリバエ類・コマユバチ類(終齢幼虫から脱出)などに寄生される。
参考:茨城の昆虫生態図鑑(メイツ出版)
ポケット図鑑日本の昆虫1400①(文一総合出版)
学研の図鑑LIVEPOCKET幼虫(学研プラス)
原色日本昆虫生態図鑑Ⅲチョウ編(保育社)
オオムラサキセンターほ
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