KONASUKEの部屋

最近はすっかり昆虫ブログと化してます(笑)
生物のこと、笠間のこと、時々政治

鼻濁音のこと

2014年10月19日 | 日記
TVに出てくる、ほとんどの若い俳優さんたちなんかは、今や鼻濁音を使わないね。
私は、「私が」とかの「が」は、鼻濁音で発音して、「ガス」とか「画廊」とかの「が」は、濁音で発音している。
単語の頭に出てくる「ガギグゲゴ」は主に濁音、それ以外の場所の「ガギグゲゴ」は主に鼻濁音で発音する。
若い俳優さんたちなんかは、その区別を全くしないか、激しい「ガ」と穏やかな「ガ」程度の区別しかしない。
もちろん、どれが正しいかは、一概に言えないと思う。
中国・九州地方などでは、この区別が元々ないらしい。
(「日本放送協会編 テレビラジオ新アナウンス読本(1962年版)」・・・ウチの親父の蔵書・・・)
だから、こうした地方の人たちが、区別をしないことは、自然なことだ。
でも、僕は「鼻濁音」は美しいと思うので、全く消えてなくなってしまうのは寂しいと思う。

一体、いつ頃から、鼻濁音がこれほど使われなくなったのだろう?

私は、80年代アイドル達の影響が大きいと思う。
その文化に浸って大人になった世代は、濁音しか知らないのではないか。

かつて、NHKのネイチャー系の番組で、某大物の80年代アイドルが、
「こんな所にもペンギンが!」
と言うのを、耳で聞いて、一瞬、何のことか、解らなかった。
「ペン」と「ギン」と「ガ」が、別々の単語として聞こえたためだ。
「ペンと銀と蛾がどうしたって?」
って感じだ。

しかし、アイドル達に責任があるワケではないと思う。
問題は、歌を歌う時に、
「鼻濁音は美しくないから、濁音にしなさい」
という指導が行われてはいなかったか?
私も、いつ、誰にだったかは定かではないが、そういう指導をされたことが過去にあった。

なるほど、英語なんかでは、鼻濁音が使われるのは、「~ing」のように、Nの後にGが来た場合位に限られるだろう。
だからって、日本語で歌う時に、鼻濁音を使わないなんて言うのは、あまりにも卑屈ではないか。
鼻濁音は美しい!
だから私は、その指導には従わなかった。

まぁ、一般の人たちやアイドル達が鼻濁音を使わないのは、いいとして。
時代劇で濁音だけで発音されると萎える。
「殿が」とか「信長様が」とか。
アナウンサーの一部にも、鼻濁音が苦手な人がちらほら。
何より許せないのは、私自身が感化されつつあることだ!

「日本放送協会編 テレビラジオ新アナウンス読本(1962年版)」では、かなり細かく分けている。
「小学校」・「中学校」は鼻濁音、「高等学校」は濁音。
上記の違いについては、私より年齢が上の茨城県人は、無意識に使い分ける傾向にあったらしい。
普段のしゃべりでは余計なところに濁音がつくけど、濁音にはうるさいのです。
なにしろ、「いばらぎ」ではなく「いばらき」ですから!

他にも、上記の本では、例外について述べているが、
最近は、アナウンサーも、単語の頭にあるガ行音は濁音、二番目以降にあるガ行音は鼻濁音という、かなりざっくりとした法則でしゃべっているようだ。
しかし、外来語まで鼻濁音で話すのは、違和感があるね。
毒ガスとか、都市ガスとか、亜硫酸ガスとか。
まぁ、法則を簡単にしないと、鼻濁音が日本語から消えてしまうかも知れないから、しゃあないか。

気まぐれ日記 ブログランキングへ

最新の画像もっと見る

コメントを投稿