KONASUKEの部屋

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アオバアリガタハネカクシ230525

2023年05月29日 | コウチュウ目
アオバアリガタハネカクシ。
田んぼなどの湿った場所の落ち葉下、石の下などで見られます。

オレンジ色の体に、緑色の鞘翅。
これは警戒色なのでしょう。
体液には毒(ペデリン)があり、皮膚に付着すると、火傷に似た水ぶくれなどの炎症を起こします。
人呼んで「やけど虫」。
キャンプの灯りにも飛来するので、注意が必要。

手で叩いたり潰したりするのは厳禁です!
人体に付着した場合は、息で吹き飛ばすようにしましょう。

ハネカクシの仲間でも、これだけ強力な毒を持ち、線状皮膚炎の原因となるものは他にいないようです。
毒物質ペデリンは、本種から同定されたため、本種の学名に因むのだとか。

一方で、アブラムシやウンカなどの幼虫を食べてくれる益虫でもあります。
また、ハネカクシの後翅を細かく畳む仕組み(左右非対称)を、宇宙空間での太陽電池パネルに応用する研究が行われています。

頭は黒色で、平たく、丸い。

腹の先が分かりやすい画像。
何しろ始終動き回っているので、ピンボケ&ブレブレ祭りです(笑)

①上翅:金属光沢のある藍緑色、長方形
②前胸背板:オレンジ色、後方わずかに狭まる
※①は②より幅が広い
③腿節末端:黒色

④頭部:黒色でほぼ円形
⑤胸・脚・腹の大部分がオレンジ色
⑥腹端2節:黒色

分類:
コウチュウ目ハネカクシ下目ハネカクシ上科ハネカクシ科アリガタハネカクシ亜科
体長:
6.5~7.5mm
分布:
北海道、本州、四国、九州
平地~山地
成虫の見られる時期:
3~11月(年1~3化)
♀成虫で冬越し
エサ:
成虫・幼虫・・・アブラムシやウンカなどの幼虫、ダニ、腐植質など
その他:
上翅は金属光沢のある藍緑色。
頭部・腹端2節、腿節の末端は黒色。
胸と脚・腹の多くがオレンジ色。
頭部はほぼ円形、平滑な複眼間の中央を除いて、大型点刻が散在する。
前胸背板は後方わずかに狭まり、微小点刻を散在する。
上翅は長方形で大型点刻を密布し、白色微毛を装う。
後翅は完全。
上翅の幅は、前胸背板の幅より広い。
(エゾアリガタハネカクシは、ほぼ同じか、やや狭い)
水田や湿った畑、草原で、植物の根元、枯草の下、石の下などで見られる。
地表を活発に動き回る。
普通種で、暖地に多産する。
アメリカ大陸を除く全世界に分布する。
体液にペデリンという毒があり、潰したり傷つけたりして、体液が皮膚に付着すると、火傷に似た皮膚炎を起こすため、「やけど虫」とも呼ばれる。
触れた後、数時間後に赤く腫れ、水疱が生じる。
成虫は灯火によく飛来するため、キャンプ地などでは注意が必要。
飛来のピークは6~7月、暗化後2時間半以内の飛来が1夜の総飛来数の過半に達する。
体液が皮膚に付着した場合は、良く水で洗い、ステロイド軟膏を塗って冷やす。
眼に入った場合は最悪失明の恐れもあるため、早目に水で洗い流し、受診すること。
卵~成虫まで全ステージでペデリンを持つ。
反面、害虫を食べてくれる益虫でもある。
集団で越冬することがある。
交尾の際、♂は♀の背上に乗り、大腮で♀の前胸と中胸の間の括れをくわえる。
♀成虫は1年ほど生き、土中に1卵ずつ産下する。
寿命のうちに18~100個(平均52.3個)産卵する。
越冬した♀は4月下旬ないし5月中旬から7月中旬~下旬まで産卵を行う。
6月上旬に羽化した♀は7月から9月にかけて産卵を行う。
卵はほとんど球形で長径1.1~1.2mm、乳白色。
発育に伴って急速に増大、孵化直前は暗黄褐色。
卵期間は3~19日。
幼虫は体表は白色だが、全体に黒色の剛毛がある。
1齢幼虫は2.2~2.4mm、4~22日。
終齢は2齢で7~36日。
体長4~6mmで細長く、白色ないし橙黄色で、第9腹節に1対の長い尾突起がある。
浅い土中に蛹室を作り、2~9日後に蛹化する。
蛹は体長4.5mm内外で、乳白色ないし橙黄色。
前胸背の前縁部と後縁部及び第1、3~7腹節の側端に各1対の非常に長い剛毛状突起がある。
蛹の期間は3~12日。
参考:
ポケット図鑑日本の昆虫1400②(文一総合出版)
学研の図鑑LIVE昆虫新版(学研プラス)
原色日本甲虫図鑑(Ⅱ)(保育社)
虫ナビ
アース製薬
キケンな虫の虫ケア図鑑
ECC
イカリ消毒
インターネット昆虫図鑑
フマキラー
昆虫エクスプローラ
西日本新聞
J-STAGE


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