ホソミイトトンボ?
Twitterにて、「days gone by」さんから、ホソミイトトンボでは?というご指摘を頂きました。
ありがとうございました。
腹が細長くて、しなっているイメージだったので、ちょっとピンときませんでしたね。
それに、茨城県ではほとんど正式な記録がないので、?付きです。
茨城県からホソミイトトンボ(トンボ目、イトトンボ科)を初記録
茨城県つくば市におけるホソミイトトンボ(トンボ目、イトトンボ科)の追加記録
腹部第2節の腹面に、副生殖器が見られるので、明らかに♂です。
左右の眼後紋は繋がっています。
肩の黒条には、淡色部は見られません。
(セスジイトトンボは淡色部が入る)
腹部第8・9節は青色で、黒紋は見られません。
(オオイトトンボは第8節末端にウサ耳状の黒紋がある)
腹部第2節の黒紋に特徴は見られません。
(オゼイトトンボでは、黒紋がワイングラス状になる)
前翅・後翅が重なっているので、わかりづらいですが、後ろの方が前翅の縁紋。
縁紋は、後翅より前翅の方が長い。
(アジアイトトンボ、アオモンイトトンボは、縁紋の長さがほぼ等しい)
・・・ということで、特徴は合っていると思うんですが、どうでしょう?
RDB:
絶滅危惧Ⅰ類…千葉県、石川県
絶滅危惧Ⅱ類…長野県
準絶滅危惧種…福井県、大阪府、香川県、島根県
情報不足…神奈川県
分類:
トンボ目均翅亜目イトトンボ科アオモンイトトンボ亜科
大きさ:
全長:♂30~38mm、♀31~38mm
夏型の腹長:24~28mm
越冬型の腹長:28~32mm
後翅長:15~22mm
分布:
本州(新潟県、栃木県が北限・東限)、四国、九州
※茨城県つくば市で2019、2020年に採集記録あり
平地~丘陵・止水性
成虫の見られる時期:
通年(年2化・夏型は6~9月、越冬型は8月から翌年6月まで)
成虫で冬越し
エサ:
成虫・・・小型の飛翔昆虫
幼虫・・・ミジンコ類、水棲の昆虫の幼虫
その他:
オツネントンボ、ホソミオツネントンボとともに、成虫で越冬するトンボ。
上記2種はアオイトトンボ科であるが、本種はイトトンボ科で唯一、成虫越冬する。
夏型はやや小型で初夏~秋に、越冬型は秋~翌年春に出現。
中型のイトトンボで腹部が非常に細長く、左右の眼後紋が後頭条とつながり、大きく目立つ。
未成熟なうちは淡褐色の地に黒色の斑紋があり、成熟すると褐色部分が越冬型は鮮やかな青色に、夏型は淡青緑色に変化する。
抽水植物が繁茂し挺水植物の多い池沼や湿地、緩やかな流れ、水田の周辺で見られる。
底質は砂、あるいは泥、水質はやや濁った陸水。
周辺の草丈が低く、明るい環境を好む。
羽化は直立型。
羽化直後の未熟な個体は、♂♀ともに水辺を離れ、林内で栄養飛翔する。
成熟した♂は水辺に戻り、植物の茎などに止まって縄張りを作り、♀を待つ。
縄張りは静止占有型、交尾は静止型。
連結したまま水面付近の抽水植物の茎などに産卵する。
♂は直立して♀を警護する。
潜水産卵、♀単独産卵もある。
越冬中は、日当たりの良い崖下の枯草や根に止まってじっとしている。
気温が高い日は飛んで摂食も行う。
卵期は1~3週間程度、幼虫期間は1~2か月程度。
幼虫は4~9月に見られる。
幼虫は抽水植物・沈水植物の水中部分にしがみついた状態で生活する。
終齢幼虫は体長12mm内外、側尾鰓長5~5.5mm。
淡緑色~褐色の小型のヤゴで、斑紋はほとんどない。
腹部腹面各節の後縁中央に黒褐色紋が並ぶ。
尾鰓の先端が尖っていて、中央文節がない。
卵はタマゴコバチ科の一種に寄生される。
日本固有種。
関東地方では近年、確認記録が増えており、今後も増えることが予想される。
参考:
ポケット図鑑日本の昆虫1400②(文一総合出版)
茨城県からホソミイトトンボ(トンボ目、イトトンボ科)を初記録
茨城県つくば市におけるホソミイトトンボ(トンボ目、イトトンボ科)の追加記録
かたつむりの自然観撮記
虫ナビ
yagopedia
デジタルトンボ図鑑
トンボフィールド観察記
昆虫エクスプローラ
岐阜聖徳学園大学教育学部川上研究室
ホタルの独り言Part2
近畿地方のトンボ雑記
飛ぶ宝石・トンボの世界
自然観察雑記帳
ZUKAN
スモールズー
An Artless Riverside
日本のレッドデータ検索システム
special Thanks:
「days gone by」さん
Twitterにて、「days gone by」さんから、ホソミイトトンボでは?というご指摘を頂きました。
ありがとうございました。
腹が細長くて、しなっているイメージだったので、ちょっとピンときませんでしたね。
それに、茨城県ではほとんど正式な記録がないので、?付きです。
茨城県からホソミイトトンボ(トンボ目、イトトンボ科)を初記録
茨城県つくば市におけるホソミイトトンボ(トンボ目、イトトンボ科)の追加記録
腹部第2節の腹面に、副生殖器が見られるので、明らかに♂です。
左右の眼後紋は繋がっています。
肩の黒条には、淡色部は見られません。
(セスジイトトンボは淡色部が入る)
腹部第8・9節は青色で、黒紋は見られません。
(オオイトトンボは第8節末端にウサ耳状の黒紋がある)
腹部第2節の黒紋に特徴は見られません。
(オゼイトトンボでは、黒紋がワイングラス状になる)
前翅・後翅が重なっているので、わかりづらいですが、後ろの方が前翅の縁紋。
縁紋は、後翅より前翅の方が長い。
(アジアイトトンボ、アオモンイトトンボは、縁紋の長さがほぼ等しい)
・・・ということで、特徴は合っていると思うんですが、どうでしょう?
RDB:
絶滅危惧Ⅰ類…千葉県、石川県
絶滅危惧Ⅱ類…長野県
準絶滅危惧種…福井県、大阪府、香川県、島根県
情報不足…神奈川県
分類:
トンボ目均翅亜目イトトンボ科アオモンイトトンボ亜科
大きさ:
全長:♂30~38mm、♀31~38mm
夏型の腹長:24~28mm
越冬型の腹長:28~32mm
後翅長:15~22mm
分布:
本州(新潟県、栃木県が北限・東限)、四国、九州
※茨城県つくば市で2019、2020年に採集記録あり
平地~丘陵・止水性
成虫の見られる時期:
通年(年2化・夏型は6~9月、越冬型は8月から翌年6月まで)
成虫で冬越し
エサ:
成虫・・・小型の飛翔昆虫
幼虫・・・ミジンコ類、水棲の昆虫の幼虫
その他:
オツネントンボ、ホソミオツネントンボとともに、成虫で越冬するトンボ。
上記2種はアオイトトンボ科であるが、本種はイトトンボ科で唯一、成虫越冬する。
夏型はやや小型で初夏~秋に、越冬型は秋~翌年春に出現。
中型のイトトンボで腹部が非常に細長く、左右の眼後紋が後頭条とつながり、大きく目立つ。
未成熟なうちは淡褐色の地に黒色の斑紋があり、成熟すると褐色部分が越冬型は鮮やかな青色に、夏型は淡青緑色に変化する。
抽水植物が繁茂し挺水植物の多い池沼や湿地、緩やかな流れ、水田の周辺で見られる。
底質は砂、あるいは泥、水質はやや濁った陸水。
周辺の草丈が低く、明るい環境を好む。
羽化は直立型。
羽化直後の未熟な個体は、♂♀ともに水辺を離れ、林内で栄養飛翔する。
成熟した♂は水辺に戻り、植物の茎などに止まって縄張りを作り、♀を待つ。
縄張りは静止占有型、交尾は静止型。
連結したまま水面付近の抽水植物の茎などに産卵する。
♂は直立して♀を警護する。
潜水産卵、♀単独産卵もある。
越冬中は、日当たりの良い崖下の枯草や根に止まってじっとしている。
気温が高い日は飛んで摂食も行う。
卵期は1~3週間程度、幼虫期間は1~2か月程度。
幼虫は4~9月に見られる。
幼虫は抽水植物・沈水植物の水中部分にしがみついた状態で生活する。
終齢幼虫は体長12mm内外、側尾鰓長5~5.5mm。
淡緑色~褐色の小型のヤゴで、斑紋はほとんどない。
腹部腹面各節の後縁中央に黒褐色紋が並ぶ。
尾鰓の先端が尖っていて、中央文節がない。
卵はタマゴコバチ科の一種に寄生される。
日本固有種。
関東地方では近年、確認記録が増えており、今後も増えることが予想される。
参考:
ポケット図鑑日本の昆虫1400②(文一総合出版)
茨城県からホソミイトトンボ(トンボ目、イトトンボ科)を初記録
茨城県つくば市におけるホソミイトトンボ(トンボ目、イトトンボ科)の追加記録
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ホタルの独り言Part2
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「days gone by」さん
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