手話通訳者のブログ

田舎の登録手話通訳者のブログです。

市会議員のT先生

2015-03-13 06:57:44 | 手話
市会議員に片っ端からアプローチして、そのほとんどに門前払いをくらい、やっと、一人、
「お話を伺いましょう」
と言ってくれた議員さんがいた。T先生である。

T先生の事務所を訪問。
秘書のお姉さんが出てくるんだろう、と思っていたら、なんとT先生自ら出迎えてくれて、談話室に通してくれた。

「最初から失望させるようなことを言って申し訳ないけど、あまり期待しないでください。市政として多くのことを実施していますから、単純に計算しても、一つの制度のことにさける時間は少ないんです」
大丈夫です。こうして会っていただいただけで、自分にとっては大きな前進です。
「手話通訳者派遣制度について、大きな問題があるとか・・・」
はい。長年、手話通訳者として活動していて、様々な問題に直面してきました。時間さえ許せば、1時間でも足りないぐらい、お話したいことがあります。
「すみませんが、今日、お話を聞かせていただけるのは、せいぜい10分ぐらいが限度です」
わかりました。最も重要だと思っていることだけ、お話します。派遣者に対してずっと要求していることがあります。情報公開です。
「どのような?」
市内には約100名の登録手話通訳者がいます。でも、ろう者から信頼されている手話通訳者は、ほんの数名だと思っています。
「そうお考えになる理由は?」
地域のろう者の多くから、“手話通訳者を指名したい”という要望を聞くからです。
「なるほど。それで、派遣実績の状況も含め、常に活動している手話通訳者が何人とか、全く活動していない人が何人とか、そういう情報が欲しい、と」
その通りです。
「おっしゃることはよく解ります。情報公開はとても大切です」
ご理解いただけて安心しました。市の担当者に何度も情報公開を求めていますが、“守秘義務のため、教えることはできない”と言われます。守秘義務が大切なのは当然ですが、隠さなければならない情報がある反面、公開しなければならない情報もある、と思っています。
「よく、解りました。市の担当課の課長に、たいしさんが要望されたデータを出していただくよう、話しておきます」
ありがとうございます!

事務所を後にして、帰り道、なんだか爽快な気分になった。
T先生、偉ぶったところが全くない。
こういう人に、市長になってもらいたいなあ。
まあ、市長になったら変わってしまう人もいるだろうが・・・