土曜日の夜7時。学童保育父母会(私的通訳)のため、学童保育所へ。Sさんの隣に座った。誰も、俺が手話通訳者だとは知らない。通所している子供の関係者だと思われているだろう。
ざわざわ・・・
親たちがそこここで雑談をしている。父母会長さんが開始の号令。
「みなさん、本日もお忙しい中お集まりいただき、ありがとうございます。今月の父母会を始めます」
通訳開始。
通訳を始めると、わしらの周りの親たちが私語をやめた。
「あ、手話・・・」
なんて囁きが聞こえる。
会長さんが気づいた。
「Sさん、お隣の方、手話通訳の方ですか?」
「そうです」とSさん。
この時、遠くの席の親たちも一斉に注目。
シーン・・・
ずっと、思いつめたように下を向いていた母親の一人が、声を挙げた。
「私、ずっと、思ってたんです。Sさんには手話通訳が必要じゃないか、って。でも、結局、何もしなかった。見て見ぬふりをしていました。すみません。手話通訳士さん、ありがとうござます。これから、毎回、来ていただけますか?」
<続く>
ざわざわ・・・
親たちがそこここで雑談をしている。父母会長さんが開始の号令。
「みなさん、本日もお忙しい中お集まりいただき、ありがとうございます。今月の父母会を始めます」
通訳開始。
通訳を始めると、わしらの周りの親たちが私語をやめた。
「あ、手話・・・」
なんて囁きが聞こえる。
会長さんが気づいた。
「Sさん、お隣の方、手話通訳の方ですか?」
「そうです」とSさん。
この時、遠くの席の親たちも一斉に注目。
シーン・・・
ずっと、思いつめたように下を向いていた母親の一人が、声を挙げた。
「私、ずっと、思ってたんです。Sさんには手話通訳が必要じゃないか、って。でも、結局、何もしなかった。見て見ぬふりをしていました。すみません。手話通訳士さん、ありがとうござます。これから、毎回、来ていただけますか?」
<続く>