セイショウ坊のブログ

埼玉県飯能(はんのう)市 真言宗智山派・円泉寺住職です。
円泉寺ホームページにもブログがございます。

阿弥陀如来二十五菩薩来迎図

2020-11-19 09:16:39 | 仏像
御本堂には必ずご法要の掛軸を掛けています。現在は左側に阿弥陀如来、右に弘法大師です。

最初に使用したのが、この阿弥陀如来二十五菩薩来迎図でした。
阿弥陀さまのお体全体の金泥が剥がれそうになっており、数週間でしまってしまいました。

阿弥陀さまの図としては、一番気に入っている掛軸です。



阿弥陀さまは、西方極楽浄土の教主とされています。多くの方に親しまれている仏さまですので、御法事にはふさわしいと思っています。
私の立場としては、極楽浄土も天国も同じ世界と考えています。



このような話しをすると、他に誰もいない場所で、おそらく浄土真宗寺院の檀家さんから「住職の話は違っている」と言われたことがあります。
ある新興宗教の方は「真言宗では成仏できないんだ」と言われたこともあります。
宗旨宗派により、行くところが違うと言う人がいますが、そのようなことは無いと思っています。

誰も知らないのを良いことに「それは曼荼羅の世界観から言えば、どこも同じ世界ですよ」と言っています。



例えば不動明王を大日大聖不動明王とも呼び、大日様とお不動様は同じだと考えるのです。
阿弥陀さまも同じです。

ですから極楽も天国も同じなのだと話しています。
当然信仰の異なる親子夫婦であっても、死後は同じ世界に行くのです。

それもお年寄りはシワシワでなく、若返って元気な姿でいると話しています。
分からないとは思いますが、中世の来世観とも関連しています。

ある禅宗寺院の方は「死後は骨になるだけだ」と話していました。
それも真実であると思います。

私は死ぬ一歩手前で帰ってしまいましたので、来世を見たことがありません。
しかし、「三途の川の向こうは、花畑だった」と話す方が何人もいます。

家内に「三途の川を見てから帰りたかった」と話すと、散々怒られました。
実際お医者さんから「あと5分もたない」と言われていたそうです。

ですから「死後はお花畑です」「ご主人も友人も近くで若返って待っています」と話すようにしています。
ひょっとすると亡くなった愛犬愛猫などのペットとも一緒になれるかも知れません。

このような話しを御法事の席で話していますが、ご親戚のご婦人がポロポロと涙を流したことがあのました。檀家さんにもありました。
新興宗教の方から「ご主人は地獄に落ちている」「○○会だけが成仏できるんだ」と毎日言い続けられていたと話していました。
心を安らかにしてあげるようにするのが、宗教であり人間だとおもいます。



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2 コメント

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大日如来 (円泉寺)
2024-05-19 13:44:42
同じ考えです。
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Unknown (尾上松雀)
2024-05-19 09:36:53
諸仏は全て大日如来の化身であり、衆生は亡くなると、全て大日如来の元に還って行くのです。
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