ひびが入った庁舎2階窓ガラス
発生直後、庁舎外に避難する職員ら
3日午前9時28分ごろ御坊市沖の紀伊水道でマグニチュード5・4の地震が発生し、御坊市で震度5弱、美浜町など管内6町で震度4の揺れを観測。平成7年の阪神淡路大震災時の震度4を超える大きな揺れがあった御坊市では、正午現在で人的など大きな被害報告は入っていないが、耐震化が出来ていない市役所では庁舎窓ガラスが29枚破損し、本震・余震が心配されるため、市民の立ち入りを禁止して被害調査、安全確認作業に当たった。
地震発生時、庁舎には職員、来庁者が多数おり、机の下に隠れたり、庁舎外に飛び出すなど混乱。職員らは「前後左右に振り回されるような大きな揺れだった」「揺れていた時間は1分以内だと思うが、今まで経験のない大きな揺れだった」「怖かった。死ぬかと思った。生きた心地がしなかった」と話した。
庁舎は耐震化ができていないため、揺れが治まったあと、すぐに来庁者、職員全員を庁舎外に避難させ、最小限の人数で被害確認等に当たった。庁舎2~4階を中心にすべての階で窓ガラスにひびが入るなど29枚が破損した。阪神淡路大震災の時も約130枚が割れる被害があった。このほか、庁舎階段の壁などでひび割れが確認されたが、以前からあるものかは不明。
午前10時に対策本部を設置し、市福祉センターで会議を開き、三浦源吾市長が「市民、職員の命が第一。耐震化のできていない庁舎が弱点で、今後本震、余震が発生することも頭に入れ、被害確認、情報収集などに当たってほしい」と指示を出し、庁舎の安全が確認されるまで市民の立ち入りを禁止した。
市内の学校や幼稚園、保育園、公民館、福祉センター、市営住宅、御坊商工会館、清掃センター、し尿センターなど主要施設では人的被害の報告はなく、建物等は調査中。ひだか病院ではエレベーターが緊急停止した以外、特に被害報告はなく、診察等は通常通り行った。日高振興局で2階窓ガラス1枚破損した。
議会開会延期 地震発生に伴い、3日午前10時に開会予定だった御坊市12月定例議会は午後に延期。
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