11日、上高地を訪れようと、新平湯温泉に宿をとりました。ナトリウムイオン、塩素イオン、炭酸水素イオンを多く含む、透明な温泉。露天風呂には白いツツジが咲き、山の中腹、遥かに山桜を眺め、快適な温泉に浸かり、旅の疲れを癒しました。
翌朝のことです。宿を出ようとしたら、玄関のガラス戸に激突して意識朦朧となったアカショウビンを宿の人が拾ってきました。アカショウビンを見るのは私たちも初めてのこと。それもこんなに間近で見ることができ、出かける前から大いに感激しました。カワセミに比べてかなり大きいことも、実物を見て初めて気づいたことです。宿の人も 「見たことがない鳥、名前がわかってよかった」、と驚いた様子でした。
ドイツでは公共施設のガラス窓にワシやタカの絵が貼ってあるのをよく見かけます。小鳥たちが見えにくいガラス窓にぶつからないように配慮しているのです。日本ではガラス窓への衝突は珍しいのでしょうか? 宿の人は「あまり見たことがない」と言っていました。
アカンダナ駐車場からバスで上高地へ。5月の上高地はまだ肌寒く、一部の木々の若葉がようやく芽吹きだしたところです。
大正池でバスを降りると、頭上でアオジがしきりに鳴いていました。
樹上で囀るアオジ
アオジの囀りは YouTube にアップしました。
枝から枝へ移りながら、人々の話声に負けることなく、鋭く、しかし美しい声で鳴き続けます。逆光の中、カメラの絞りを開き、固定してようやく捕えたのが上の写真です。しばらく歩いた草むらでもアオジを見かけました。
草むらのアオジ
ウグイスやヒガラ、ときどきコマドリの声も聞こえますががなかなか姿は見つかりません。
梓川辺りに近い藪にルリビタキが飛びまわっていました。青と黄色の鮮やかさ、そして小がらで丸い姿が印象的でした。
ルリビタキ
キビタキは大正池近くと、明神池から河童橋へ戻る途中で何度か見かけました。残念ながらルリビタキとキビタキの囀りは聞けませんでした。
キビタキ
明神池ではオシドリのカップルが泳いでいるのを妻が見つけましたが、カメラを構えたときには遠くに離れてしまい、新しいカメラの威力をもってしても、いまひとつの結果となりました。
明神池を泳ぐオシドリのカップル
足元には水芭蕉が満開です。
明神池畔のミズバショウ
大正池-河童橋-明神池-河童橋と、昼食を挟んで正味3~4時間の散策は、とても気持ちの良いひとときでした。
河童橋に戻ると、昼食の頃にはまだ雲に隠れていた穂高連峰と焼岳が、青空をバックに雪を被った白い姿を鮮やかに見せてくれました。
河童橋付近から望む穂高連峰
穂高の反対側には焼岳の姿が
梓川の流れ、明神池のさざ波、色鮮やかな野鳥の囀りと雪の峰々。5月の上高地はさまざまな魅力に溢れています。去りがたい気持ちに引かれながらバスに乗り、上高地をあとにしました。
梓川の流れと明神池の動画は http://youtu.be/yc2ZdOf6BLo です。
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