gooblog蝦夷犬(エゾイヌ)さんがブログで難病ALSについて、《安楽死法案を議論し、改善が無い状態の患者に関しては、患者の希望に沿う安楽死が可能な国になって貰いたい。》との所見をのべられていました。
このブログをupするか止めるか迷っているうちに《ALS嘱託殺人の判決がでました》
判決に異存はありません。が一言。
十数年前、まだALSという病気が世間に一般的でなかった頃に姉がこの病で亡くなりました。
《殺して欲しい》と幾度と無くせがまれました。
辛かったです。進行性で改善されることの無い病であることを理解していた私は、辛かった。
私に出来ることは、失われていく身体能力に合わせながら周りの環境を少しでも整えてあげること、それしかなかった。
身体の自由を失い、最後は言葉までも失い赤十字病院に入院させた。
見舞いに行ったらしきりに眼で何かを訴えてくる。
拘束衣を付けられた姉が布団の中に居た。
私に出来ることは看護婦を叱りつけ、開放させてあげる(私の居る間だけだろうが)ことのみ。
手足の筋力を殆どなくし、言葉も無くした頭脳明晰な正常者にする仕打ちだろうか?
薬剤師であった姉は病気が何であるか理解(私でさえ理解していた)したうえで、与えられる薬、医師の処置の矛盾無理解にやる方無い怒りがあったに違いない。(でも、暴れることも暴言を吐くことも出来ないのに、だ)
今でこそこの病は広く理解されつつありケアのされ方も人権を尊重する方向に工夫されつつある様だが、当時は一部の医師、一部の医療機関でしか理解されていなかった。
この病の悲惨なところは、死の直前まで《稼働筋力を失い身体機能不全になりつつも、頭脳明晰》である、ということ。
頭脳明晰であるが故に耐え難い精神的苦痛を最期まで伴うということ。
蝦夷犬さんの仰る《患者の希望に沿う安楽死》
人権問題として真剣に早急に法整備すべきだと私も思います。
延命処置を希望しなかった私達親族は正常な意識を持つたままの彼女を窒息死させました。
《延命処置を希望しなかった私》《延命処置をしなかった医師》 =殺人者。私はそう理解しています。
この殺人は日本では合法。不治の病の本人が希望する死は認められない。
人権は全ての日本人に平等なはず、では?
不治の病の本人の希望する死が認められる国に移住するしか道は無いのか?
なんとも情けない国、現状日本。
私は紛れもない”殺人犯“です。