日程:2019年1月13日(日)~14日(祝) 一泊二日
同行:ヒロイ(我が社の山岳部)
一日目 天候:
行程:美濃戸口10:45-赤岳鉱泉12:30-石尊稜取付き偵察15:45-赤岳鉱泉17:00(テント泊)
行程:美濃戸口10:45-赤岳鉱泉12:30-石尊稜取付き偵察15:45-赤岳鉱泉17:00(テント泊)
さて、一月最初の三連休。
年末年始はまったり家で過ごすことを良しとする軟弱山ヤの私は、例年ここから山始め。
今年はあいにく相方のヒロイさんが連休初日に出勤ということで、二日目からスタートする。
年末年始はまったり家で過ごすことを良しとする軟弱山ヤの私は、例年ここから山始め。
今年はあいにく相方のヒロイさんが連休初日に出勤ということで、二日目からスタートする。
今回行くのは八ヶ岳西面の石尊稜。私は16年振り二度目だが、相方は初めて。
トポでは初級のバリエーションと位置づけられいるが、以前登った時に変化に富んでいてなかなか楽しめた印象がある。
トポでは初級のバリエーションと位置づけられいるが、以前登った時に変化に富んでいてなかなか楽しめた印象がある。
まずは茅ヶ崎駅に集合。私の車で一路、現地へ向かうが、さすがに連休二日日は空いている。
思いのほか早く小淵沢ICに着いたものの、ここでビックリ。・・・雪が無い。
正月明けてこの雪の少なさは長年、八ヶ岳に通っていて初めてかも。
結局、美濃戸口まで道路にまったく雪を見ないまま着いてしまった。
思いのほか早く小淵沢ICに着いたものの、ここでビックリ。・・・雪が無い。
正月明けてこの雪の少なさは長年、八ヶ岳に通っていて初めてかも。
結局、美濃戸口まで道路にまったく雪を見ないまま着いてしまった。
そして、ある程度覚悟していたことだが、やはり連休二日目とあって美濃戸口の駐車場は満杯。
少し離れた所に適当に停めてしまおうかと思ったが、右往左往した挙句、最終的には登山口の駐車スペースを確保できた。
少し離れた所に適当に停めてしまおうかと思ったが、右往左往した挙句、最終的には登山口の駐車スペースを確保できた。
まるで春か秋のような陽気の中、恰好だけは完全冬山装備のいでたちでスタート。
ベースとなる赤岳鉱泉への道はれなりに雪もあり凍った箇所もあったが、歩きやすいせいもあって、二時間半ほどで着いてしまった。
ベースとなる赤岳鉱泉への道はれなりに雪もあり凍った箇所もあったが、歩きやすいせいもあって、二時間半ほどで着いてしまった。
テントを張った後、欲張って今日の内に小同心クラックでもというプランもあったが、そこは冷静な相方がさすがに無理と判断。
とりあえず、翌日のために石尊稜の取付きまで偵察に出かける。
もはや16年前の記憶もおぼろげな自分はやはり鉱泉からルンゼへの入口を間違え、一回、中山乗越方面まで行った後、引き返して正規のルンゼへ。やはり事前にアプローチを偵察しておいて良かった。
石尊稜の取付きまで行きルートを確認したところで引き返し、この日の行動は終了した。
石尊稜の取付きまで行きルートを確認したところで引き返し、この日の行動は終了した。
今夜の夕食は海老やホタテなど贅沢に使ったブイヤベースとトマト味のリゾットなど。
いつものように料理は相方任せ。毎度ありがとさんです。
いつものように料理は相方任せ。毎度ありがとさんです。
日頃、仕事のストレスに病んでいる身としては、こうして腹一杯食べ、ワインの酔いの中で宵の内からシュラフに入って眠れることが至福の時である。
二日目 天候:
行程:起床4:00-出発5:45-石尊稜取付き6:45-上部岩壁10:50-石尊峰11:20~12:15-地蔵尾根下降-行者小屋12:50-赤岳鉱泉13:45~14:00-美濃戸口16:00
朝のラーメンを食べてから出発。
昨日のトレースを追って登山道から日ノ岳ルンゼへ。さらに三叉峰ルンゼを左に分けて石尊稜へ。
手前でハーネス、ガチャ類を身に着けてから稜に上がる。
昨日のトレースを追って登山道から日ノ岳ルンゼへ。さらに三叉峰ルンゼを左に分けて石尊稜へ。
手前でハーネス、ガチャ類を身に着けてから稜に上がる。
下部岩壁最初のビレイポイントへは自分たちが最初に到着。
振り返ると五人組2パーティー。さらにその下に二人組1パーティーが追いかけてきた。
以前登った時、最初のピッチは1ポイント悪かった記憶があり、どちらからリードするかなぁと相方に尋ねると「やります!」といつものように元気な答え。その意気や良し!というわけで、相方からスタート。
1ピッチ目 傾斜緩めの逆層フェース Ⅳ
相方リード。
以前登った時はもっと壁が立っていたような気がするし、そもそもハンガーボルトなど無かった。
しかし、今回は雪が少ない分、バイルを打ち込むことができず、かえって逆層の岩は悪かった。
相方のヒロイ嬢、時間は掛けたがA0も使わず、大したもんです。
相方リード。
以前登った時はもっと壁が立っていたような気がするし、そもそもハンガーボルトなど無かった。
しかし、今回は雪が少ない分、バイルを打ち込むことができず、かえって逆層の岩は悪かった。
相方のヒロイ嬢、時間は掛けたがA0も使わず、大したもんです。
2ピッチ目 傾斜緩めの段差から左へトラバース Ⅲ+
私のリード。逆層が続くが1ピッチ目ほどではない。すぐ上の被り気味の岩を直上しようかと思ったが、安全を考慮してトレースに従い、スラブを左にトラバース。
すぐ後ろの五人組がルートの左右に分かれ追い上げてきているので、この辺りで先を譲る。
私のリード。逆層が続くが1ピッチ目ほどではない。すぐ上の被り気味の岩を直上しようかと思ったが、安全を考慮してトレースに従い、スラブを左にトラバース。
すぐ後ろの五人組がルートの左右に分かれ追い上げてきているので、この辺りで先を譲る。
その後、しばらく雪稜が続く。
ギャップを越え、交互にロープを延ばし、ピッチを切る。
多少はその趣きがわかるが、雪がもっと多ければここはけっこう綺麗なスノーリッジとなり、石尊稜の見どころの一つ。雪が少ないのがちょっと残念。
ギャップを越え、交互にロープを延ばし、ピッチを切る。
多少はその趣きがわかるが、雪がもっと多ければここはけっこう綺麗なスノーリッジとなり、石尊稜の見どころの一つ。雪が少ないのがちょっと残念。
雪稜の最期はコンテで進み、上部岩壁のの基部で一息入れる。
先に行ってもらったパーティーに追い付き、再び自分たちが先にスタート。
上部岩壁1ピッチ目 少し立った凹角 Ⅲ+
私のリード。下部に較べて少し立っているように思えるが、凹角でホールドも得やすく割と快適。
あまり支点は無いが、ガンガン登っていける。
途中、ビレイ点となるポイントが左手にあったのを見つけられず通過してしまい、登り切った小ピナクルでピッチを切る。
私のリード。下部に較べて少し立っているように思えるが、凹角でホールドも得やすく割と快適。
あまり支点は無いが、ガンガン登っていける。
途中、ビレイ点となるポイントが左手にあったのを見つけられず通過してしまい、登り切った小ピナクルでピッチを切る。
上部2ピッチ目 ルンゼ Ⅲ
相方リード。岩と雪のミックスのルンゼ。特に問題無し。
相方リード。岩と雪のミックスのルンゼ。特に問題無し。
ラストピッチ 岩のルンゼ Ⅲ+
私のリード。
本当はここまで来たら右側の緩斜面から稜線へ抜けてOKなはずだが、相方はそれを良しとしないようで、しかたなく最上部岩壁ともいうべき眼前の岩に取り付く。
ちょっとルーファイに気をつけたが、なるべく弱点を繋いで凹角沿いにロープを延ばす。
案の定、途中に残置は無く、本来はカムや長めのスリングでランナーを取るべきだが、とにかく陽が当たらず寒いので、そのままイケイケで登ってしまう。
私のリード。
本当はここまで来たら右側の緩斜面から稜線へ抜けてOKなはずだが、相方はそれを良しとしないようで、しかたなく最上部岩壁ともいうべき眼前の岩に取り付く。
ちょっとルーファイに気をつけたが、なるべく弱点を繋いで凹角沿いにロープを延ばす。
案の定、途中に残置は無く、本来はカムや長めのスリングでランナーを取るべきだが、とにかく陽が当たらず寒いので、そのままイケイケで登ってしまう。
抜け出た所は石尊峰のまさに頂上。着いた途端、暖かい冬の陽光に包まれ、ホッとする。
フォローの相方を迎え入れ、ここで握手。雪少な目だったけどそれが却って厳しくもあり、なかなかイイ感じのアルパインでした。
しばし休憩とする。
フォローの相方を迎え入れ、ここで握手。雪少な目だったけどそれが却って厳しくもあり、なかなかイイ感じのアルパインでした。
しばし休憩とする。
十分休んだ後、下山開始。
時間があれば硫黄岳、もしくは赤岳山頂まで足を延ばしても良かったが、これまで二人とも何度も登っているので割愛。
時間があれば硫黄岳、もしくは赤岳山頂まで足を延ばしても良かったが、これまで二人とも何度も登っているので割愛。
最短の地蔵尾根を下る。行者小屋まで30分ほどで着いてしまう。
途中から相方には先に赤岳鉱泉へ戻ってもらってテントの撤収を頼み、私は再び石尊稜の取付きへ。
まだ未明の暗がりの中で装備を出している時に誤ってルベルソを雪の中に落としてしまったのだ。(登攀中は予備のビレイ器を使用。)
息を切らして取付きに着き、辺りを探してみるとすぐに見つかった。
もう十分使った初期のルベルソだが、厚手の手袋をしてても使い易いこの大型のビレイ器はやはり冬のアルパインに重宝するので大事にしたい。
まだ未明の暗がりの中で装備を出している時に誤ってルベルソを雪の中に落としてしまったのだ。(登攀中は予備のビレイ器を使用。)
息を切らして取付きに着き、辺りを探してみるとすぐに見つかった。
もう十分使った初期のルベルソだが、厚手の手袋をしてても使い易いこの大型のビレイ器はやはり冬のアルパインに重宝するので大事にしたい。
撤収も終わり、あとは美濃戸口までの下山。
途中で先の五人組と再び会い、四方山話などしながら帰路に着く。お疲れさまでした。
途中で先の五人組と再び会い、四方山話などしながら帰路に着く。お疲れさまでした。