一日目、表妙義を縦走し温泉に浸かった後、裏妙義登山口の国民宿舎跡へ。
宿舎は今年(2016)3月末で閉館となったばかりだが、暗闇の無人の館は何となく恐ろしく不気味な感じがしないでもない。
昨夕も巨大イノシシが道路を横切るのを間近で見たが、夜半、コツコツと車の周りを叩く動物の気配が何度かあり、少し怖い夜を過ごした。
二日目
天候:
行程:国民宿舎跡6:30-(登山口がわからず迷走・約1h20)-出発7:50-三方境-谷急山11:00~20-三方境12:30-丁須の頭-国民宿舎跡16:10
朝、スタートするが、さっそく道に迷う。
今回、私が持ってきた2010年版の昭文社「山と高原地図」だと、妙義の最高峰、谷急山への最短登山口は宿舎から僅かに戻った林道を10分ほど先へ進み、そこから右手の沢を飛び石伝いに渡って尾根に取り付くことになっている。
示された通り、現在ゲートの閉まっている林道を進み、登山ポストがあるという渡渉ポイントを探すがそれらしいものはまったく無い。
林道先の星穴沢橋まで行っては引き返し、また適当な所から右手の沢へ降り、比較的登りやすそうな対岸の尾根に取り付くが、どうも違う。
今回、私が持ってきた2010年版の昭文社「山と高原地図」だと、妙義の最高峰、谷急山への最短登山口は宿舎から僅かに戻った林道を10分ほど先へ進み、そこから右手の沢を飛び石伝いに渡って尾根に取り付くことになっている。
示された通り、現在ゲートの閉まっている林道を進み、登山ポストがあるという渡渉ポイントを探すがそれらしいものはまったく無い。
林道先の星穴沢橋まで行っては引き返し、また適当な所から右手の沢へ降り、比較的登りやすそうな対岸の尾根に取り付くが、どうも違う。
うーん、これはまさか取付き敗退・・・?
参ったなと思いながら、しかたなくスタート地点に戻ると、ありがたいことに向こうから中年の男女二人組がやってきた。
聞くと女性の方はこの春に谷急山に登ったと言う。しかし、その時はこちらへ下ってきたので、登り口の記憶が何となく曖昧。
しばらく三人で林道を行ったり来たりして道を探す。
やがて対岸の樹林の中に白い道標を発見!
そこから沢へ降りると、たしかに飛び石伝いに渡れるようになっていて、無事、登山道に出る。
(後で最新の地図を見たら、現在は宿舎から別のルートで道がきちんと整備されているようだ。やはり地図と女房は新しい方が良い。)
そこから沢へ降りると、たしかに飛び石伝いに渡れるようになっていて、無事、登山道に出る。
(後で最新の地図を見たら、現在は宿舎から別のルートで道がきちんと整備されているようだ。やはり地図と女房は新しい方が良い。)
一応、道を見つけたのは自分だが、一緒に探してくれたお二人に御礼を言って先を急ぐ。
ジャンクションとなる三方境へは、樹林帯の中の展望の効かない道が続く。
掃除すれば良いボルダーになりそうな巨岩が幾つもあり、しげしげと観察。
途中でちょっとわかりにくい曲がり角などあるが、そういう所は目印となるテープが導いてくれる。
やがて分岐点となるポイント、三方境に到着。期待に反してここもまだ展望は利かない。
スタートが遅れたので、大した休憩も取らず、そのまま谷急山へ向かう。
ここからは点線(上級)コース。
しばらくは歩きやすいが、次第に尾根は細く岩も出てくる。
右手には木の枝越しに谷急山の前衛鋒とも言える険しい岩塔、そして背後には本場アルプスのドリュを思わせる烏帽子岩が見える。(もしかして未登?)
コースは明瞭だが、やはり表妙義に較べると格段に人が少なく、なかなかワイルドな雰囲気である。
やがて鎖場、鋭いV字キレットが現れる。
昨日の七人パーティーもそうだったが、今日のお二人も見た目に寄らず足は達者で、こちらが離したと思ったら知らない間に追い付かれ、そして抜かされてしまう。
最近、自分の周りでも北鎌と谷川で二件の転落事故があったので、こちらが慎重になり過ぎているのかもしれないが、「妙義ウォーカー侮り難し!」といった感じだ。
木の枝越しに見るとずっと先の方まで似たようなピークが続き、あれかなぁ?まだまだ遠いなぁと思いながら足を進めていくと、昨日の夕方、表妙義で見かけた単独の青年とバッタリ。
そしてそこからすぐの所が谷急山の山頂で、先行していた先のお二人がランチを始めていた。
山頂はそれほど広くなく、周りは草木に覆われているが、それでも少しは展望が利く。
間近に見える筈の浅間山は今日は上部が雲に隠され残念だが、頂上台地が特徴的な荒船山が印象的だ。
先のお二人も単独の青年も妙義に来るだけあって、両神やその他、西上州の藪岩尾根に興味を持っているようで、しばらく話をしてくつろぐ。
一休みしたところで下山開始。
スタートでもたついて時間を食ってしまったので、どうしようか迷ったが、コースタイム的に三方境へ戻るリミットを12:30に決める。
その時間を過ぎてしまったらおとなしく往路を下山。間に合ったら当初の予定通り裏妙義の奇岩「丁須の頭」まで行ってみることにする。
少し足に来ているが、谷急山の急な細尾根を慎重に下り、三方境を制限時刻1分前に通過。そのまま「丁須の頭」を目指す。
お二人は往路を戻ったようだが、青年は丁須の頭へ向かったはずだ。
お二人は往路を戻ったようだが、青年は丁須の頭へ向かったはずだ。
国民宿舎から谷急山へは自分も含めて三組しかいなかったが、丁須の頭方面からはけっこう大人数の中年パーティーが何組かやって来てちょっと驚く。
ここも点線コースで不安定な鎖のトラバースなど随所にあるが、行き交うオバチャンらは元気で、このちょっとスリリングなハイキングを楽しんでいる。
で、この三方境から丁須の頭へのコースが予想以上に良かった。
烏帽子岩を始め、ドリュのような岩峰がドカンドカンと行く手に聳え立ち、それが丁須の頭まで「天空の尾根道」といった感じで続いている。
同じコースでもおそらく三方境から丁須の頭へ向かう方が景色が良く、この風景を見るためここまで来る価値はあると思う。
やがて青年に追い付き、前後しながら進む。
けっこう時間がかかるかと思ったが、予想より早く最後の絶景ポイント「丁須の頭」に到着。
ここはやはり岩の上に立ちたい。
昨日からずっと軽登山靴だったが、サイズがやや大きいため、ここは持ってきたシューズ(5.10のスパイア)の出番。
まぁ、鎖もあるので度胸さえあれば軽登山靴でも登れるだろうが、より慎重に。
さすがにクライミング・シューズだと妙義の岩は吸い付くように快適だ。
昨日からずっと軽登山靴だったが、サイズがやや大きいため、ここは持ってきたシューズ(5.10のスパイア)の出番。
まぁ、鎖もあるので度胸さえあれば軽登山靴でも登れるだろうが、より慎重に。
さすがにクライミング・シューズだと妙義の岩は吸い付くように快適だ。
後から来た青年と共に丁須の頭に立つ。いや、少し風が強くて、立つのは怖かったけれど・・・。
裏妙義を十分満足して、下山は熊沢コースへ。
途中、獣道からコースを外してしまい、あらぬ方向の尾根に入りかけたが、コースはほとんど沢をダイレクトに下っていく。
随所の岩に黄色いペンキマークや木々にテープが巻いてあるので、それらを追っていけば迷うことはないが、沢伝いの道なのでけっこうワイルドで、ヘッデン下降になるとやや辛いだろう。
やがて国民宿舎跡に無事到着。
一緒に下ってきた青年に別れを告げ、帰りは名物「横川の釜めし」で夕食とする。
こじんまりとはしているが、ダイナミックでちょっとした秘境感も味わえた妙義の二日間だった。
凄いところがあるんですね!!
難易度はジャンダルムルートと同じようなレベルでしょうか?
行ってみたいです。
妙義は比較的メジャーなんですが、私は今回初めて行きました。難易度はよくわかりませんが、けっこう中高年パティーも多いです。
福島、新潟県境など日本にもまだまだ知られていない秘境があり、興味は尽きません。