新・私に続きを記させて(くろまっくのブログ)

ハイキングに里山再生、れんちゃん姉妹とお父さんの日々。

空気と水でできている(読書メモ)

2010年10月29日 | 読書
 「人間の勤労によって土地に与えられた諸力も、自然過程が土地に与えた諸力とまったく同じように、
土地の本源的な諸力になるのである」(「剰余価値学説史」)とマルクスはいう。

 もっといえば、人体だってそうなのだ。アンモニア合成技術による化学肥料がなければ、人類の半分以上は餓死している。『大気を変える錬金術――ハーバー、ボッシュと化学の世紀』より。

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「地球の人口はクルックスが文明の終焉を予測した
1890年の約16億人から、
今日の60億人にまで増えた。
20世紀の100年間でほぼ4倍に増え、
食物生産量は7倍になった。
これは第1にハーバー・ボッシュ法、
第2に米と小麦の品種改良のおかげである。
この数字をみれば、食物が豊富にあることがわかる。

もっと身近なところで
ハーバー・ボッシュ法の影響を実感するには、
自分の体をみることだ。
あなたの体内の窒素の半分は
ハーバー・ボッシュ法によって作られたものである。
何も心配することはない。
天然だろうが人工だろうが窒素は窒素であり、
ハーバー・ボッシュ法でつくられたアンモニアの原子は、
最高品質の天然肥料のものと同じである。

それに、もとはといえば
あなたが呼吸している空気を原料としている。
しかしあなたの血液、皮膚、髪、たんぱく質、
DNAに含まれる窒素の半分は人工的につくられたものなのだ。

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