20年選手なので、もういい加減買い換えても良いのだが(長男には
うるさいから夜乗れないとクレームが付いている)壊れたのを何にも
見ずに買い換えるのは、なんだか釈然としなくて嫌なので、取りあえず
トラブルの原因を探してみることにする。
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先ずは、バッテリー端で電圧測定。フローティング充電器をつないで
あったので、始動前で12.5V有る。↓
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エンジンを掛けると、普通は電圧が14V位まで上がるのだが、
オルタネータから、発電されていないようで、↓かえって電圧が下がる
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次に車内に入ってインパネを確認する。イグニッションをONにすると
数秒間ワーニングランプ類が全点等するのが普通だが、Chargeランプが
点かない↓
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エンジンを掛けると、ほとんどのワーニングは消えるが、Chargeランプが
かすかに点く。↓何やら電圧が不安定に動いてる様で少し明るさが変わる。
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普通は充電不良なら盛大にChargeランプが点くのが普通だが、この
中途半端な点灯はなんだろう?
何回か繰り返し試すと、on時にChargeランプもはっきり点く時もあった。
ローダで運ばれている時に、JAFのおじさん(委託工場の人らしい)と
話した時に、『発電器が正常なのに、発電しないケースは、F端子に
電圧が来ていない時位しかない。この車、手が入らないから今見れない。
後で見て電圧が来てる様なら発電器側の故障だよ』と聞いていたので、
オルタネータ周りの電圧を計ってみる。
オルタネータには、発電のB端子とGNDがそれぞれネジ止めされていて、
それ以外に、コネクタで2本の線が刺さっていた。
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それぞれ電圧を測ると、片方は、常時バッテリー電圧と同じ電圧が
来ている。もう一方は、イグニッションONで11.3V位、エンジンを
掛けると7~8Vを指す
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う~ん、何だろ?この電圧。良く判らない?正しいのか、おかしいのか?
接続図がないから、この電圧が合ってるのかNGなのかの判断が出来ない。
取りあえずオルタネータを外して見る事にした。ケーブル類を外すと、
オルタネータは、2本のネジで止まっているだけ。ベルトの貼り調整側
のネジを外し↓、下の支点側のネジも外す。
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ネジを外しても、エンジンとオルタネータがきつくはまっていて、簡単
には外れない!バールを持ってきてエンジンとオルタネーターの間に
入れてこじって外す。この辺りが、車って、力仕事で、大変なんだよな。
しかも、最後のダートラの後、下回りを洗ってないから、なんと7年前に
こびりついたドロが、顔に落ちてくる!う~ん!たまらん!
何とかオルタネータはエンジンから外すことが出来た。エンジンルーム
から取り出すのに、上側は、後付のインタークーラーの、ワンオフの
アルミパイプがじゃまで、上がって来そうにないので、下側に抜こうと
するが、これ又後付のオイルクーラー用の取り出し口の付いたオイル
フィルター台のせいで、干渉して抜けてこない!知恵の輪的に出て来る
所があるかと思って、重いオルタネータをぐるぐる回して見るが、
やっぱり出てこない。(泣)
諦めて、干渉しているラジエターを外す事にする。↓
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ラジエターを外してやっと出てきた↓泥だらけのオルタネータ
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取りあえず、ブラシでごしごしドロを落としてから続きの作業を行うが
オルタネータ内の回路や、車体側の回路がどうなっているか判らないと
アプローチに困るので、部屋に戻って、C73Aミラージュの配線図を探すが
残念ながら手元には、エンジン制御周りの接続図しか無く、充電回路部分
の接続図が無かった。
友達に電話して、その辺り判らないか聞いてみたら、取りあえずトヨタ車
(EP82だと思う)の充電部分の回路図なら持ってると言う事で、写真に
とってメールで送って貰う
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【↑トヨタ車(たぶんEP82)の充電部分接続図】
ふ~ん、こいつはコネクタの線が3本有るのね。イグニッション連動の
電源?、バッテリー電圧監視のS端子、Chargeランプを点灯させる
L端子ね。まあ、三菱車も基本は大きく違わないだろう。
↓オルタネータを見ると、コネクタの端子がS端子とL端子で有る事が
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書かれていた
そうか、バッテリーと同じ電圧が出てたのはS端子か。7~8V出て
いたのがL端子。チャージランプを点けたり消したりする所が、7~8Vと
不安定なのでチャージランプがかすかにゆらめいて点くのね。
ここは、イグニッションONでOV(グランド近くの電位)、エンジンが
掛かったら12V以上出るのが正しいと言う事か。
と言う事は、ここの所の動作はおかしいと言う事になる。トヨタ車と
内部接続が同じなら、L端子はレギュレターにつながっているので、
レギュレターの不良の確率が高くなるな。
これ以上は外からは判らないので、オルタネータを分解してみる。
B端子のネジを外し、前後のケースを止めているネジ4本外すが、
全く分割される気配が無い。この辺が整備書が無いと、車は良く判ら
ないんだよね。力づくなのか?何か技がいるのか?
取りあえず、後ろのケースを軽くハンマーで叩くと、少しずつ開いてきた。
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最後の所がなかなか外れないので、↓ケース側をドライヤーで暖める
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何となく大きく開く様になったので、後ろケースの内側のネジを3本外して、
やっとの事で、後ろのケースが外れた↓
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と、中からいくつか破片が出てきた。↓
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丸いのは、B端子の絶縁スペーサの破片。右上のは、ブラシの破片
右下のは、どうやらブラシホルダーの端っこの部分の一部らしい。
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ブラシは、分解前から折れていたのか、外す時に折ったのかが不明だ。
分解前に折れていたのなら、ブラシ交換で済みそうだが、外す時に
折ったとしたら、それ以外にも不具合が有ると言う事になる。
取りあえずオルタネータを部屋に持ち帰り、接続図を起こそうとしたが
どうも、陰に隠れている部分の接続も判らず、ちゃんと接続図にならない。
少しNETで調べてみると、代表的なオルタネータの接続図や、似た様な
三菱のオルタネータを分解した記事を見つけた。
それによると、ダイオードとICレギュレターって↓これだったのね
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放熱板の付いているのが、ダイオードなのか、レギュレターなのか
判らなかったが、これで明白。もう一度代表的な接続図を頼りに回路接続を
確認すると、s端子が『R』って表記されている以外はまるっきり接続図
通りのつなぎだった。(レギュレター内部は判らないが、、)
この接続図によると、ブラシが分解前に折れていたとすると、イグニッション
on時にChargeランプは点かない接続になる。しかもエンジンスタート後に
折れたブラシが、ローターの回転で揺すられると、多少つながって、
不安定な揺らめくような点灯する可能性も大きい。また、その当たりが
時々上手い具合に当たれば、Chargeがはっきり点く症状も現れるはずだ。
他に同様の症状が出る可能性としては、やはりブラシが短くなって当たりが
不安定に成っていれば、同様の事が起こりえる。それ以外では、レギュレター
内部のTRが動作不安定になっているとかも考えられる。
原因が特定できないので、試しにブラシの両端をショートして、ブラシが
つながっている事をシュミレートして↓インパネのランプを確認する。
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これでイグニッションon時にChargeランプが点けばレギュレター側は正常で
ブラシの(折れも含めて)接触不良が原因と特定できそうだ。
上の接続で、キーを回してイグニッションonにすると、↓
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オイルセンサーは外しているのでオイルランプは点かないが、Charge
ランプはしっかり点いたので、この症状に関しては、レギュレターの方は
問題無い事が確認できた。
と言う事で、ブラシ折れが原因と予想されるので、明日にでも、知り合いの
車屋さんに頼んで、ブラシを取り寄せて貰おう。但し、まだ部品が手に
入ればの話だが、、、、、
2011.8.21-22(8/24)
補足:参考のHPを見ると、ステーターは後ろのケースに付けて外すのが
正しいらしい。どおりで狭い所のネジを外さないとばらけなかった訳だ。
オルタネータ分解・修理編
C83Aミラージュ オルタネータ 分解
C83Aミラージュ オルタネーター修理
また、壊れた?C83Aミラージュオルタネータ修理その2