(キャノン、ハック、デベロップメント、キット)をインストールした時に
自分でも少し忘れてたり、前回の記事1記事2に書いてない事が有ったので
忘備録と、サポートも兼ねて、また、これからCHDKを試して見ようとお考え
の方の為に、もう一度CHDKのインストと使い方を簡単に纏める事にした。

2012.5.10追記:Macをお使いの方は、この方法ではうまく行かない様です。
ので、記事の最後にMacでCHDKを導入している方のサイトを紹介して
いますので、そちらを参考にしてください。
先ず簡単にCHDKで出来る事と、概略の説明
出来る事:1.マニュアルで以下の項目の設定が可能になる
シャッタースピード、絞り値、ピント距離位置、ISO、等
2.オートブラケッティング
3.RAWでの記録
4.ダーク減算の実行/非実行
他にも色々あるが、私の知ってる所では以上位です。
コンデジで銀河や星雲・星団を撮るのに上の機能のうちマニュアル設定での
シャッタースピードを使用します。
(ISOは、元々の実力以上は設定しても機能しないので星撮りには使えない)
ちなみに、CHDKファームは、起動時に本体のファームを読み込む前に、
SDに書いたCHDKファームが先に起動する物で、カメラ本体のファームを
書き換える訳ではないので、ファイルを間違えて起動しなかったとしても
SDを元に戻せば、従来通り動きます。失敗してそれっきり使えなくなる事は
無いようです。
①先ずインストールの準備で、必要なCHDKファームをダウンロードする為
自分の機種の海外型名とファームのバージョンを確認する必要があります。
①-1.海外型名の確認
以下のキャノンのサイトに行き、自分のカメラのページへ行くと
海外での型名が書かれていますので、それをメモしておきます。
URL: 旧:http://web.canon.jp/Camera-muse/camera/dcc/series_ixy.html

新:https://global.canon/ja/c-museum/camera-series.html
例:IXY910isならIXSUS860、IXY30SならIXUS 300、パワーショット
S90、S95は海外型名と日本型名が同じです。
①-2自分のカメラのファームのバージョン確認。
a.メモ帳を開いて、中に何も書かずに『名前を付けて保存』を選び
ファイル名をver.reqとして、ファイルの種類を全てのファイルに
して保存します。

b.このファイルをSDのルートディレクトリにコピーします。
(この時ファイル名が間違って、ver.req.txtとなっている場合は
ver.reqだけに名前を変更してからコピーして下さい)

c.カメラにSDカードを入れて、再生ボタンを押して電源を入れます。
d.FUNC/SETボタンとDISPボタンを同時に押します。

e.画面に情報が表示されますので、GM****で始まるfirmwareのVersionを
メモします。
f.IXY30Sは上記の方法で確認出来ません。今の所Versionは1.00dだけ
見たいなので、調査不要ですが、1.00d用のCHDKで起動しなかった時は
調査した方が良いかも知れません。最近の機種でa~eの方法で判らない
物については、以下の方法で調査する事が出来ます。
→調べ方はこちら http://chdk.wikia.com/wiki/CameraVersion
補足追記(2012.5.7)
-1.上記URLの上から3段落目の『Download』の所の最新版を『dl link』
をクリックして、開いたウインドのDownloadのボタンを押して
ファイルを適当なローカルフォルダに保存する。
(DLページに行く前に広告みたいなのが出ますがスキップする)
-2.保存したファイルを適当なフォルダに解凍する。
-3.解凍したファイルを全て同一フォルダに置いた状態で、
『CameraVersion13.exe』をWクリックしてsoftを起動する。
-4.起動した『CameraVersion』のウインドのBrowseボタンを押して、
調べたいカメラで撮影したJPGファイルを指定する。
-5.真ん中右の小窓にカメラのファームバージョンが表示される。
-6.場合によって表示が折り返されて読めない時があるので、
その時は、バージョン表示小窓の下のプルダウンメニューを
開いて、一番下から4行目のファームウエアバージョンを確認する。
1.00 ver 3.00 等と表示されているので、後ろの3.00をCに
読み替える(1→A、2→B、3→C、4→D、5→E:この場合は1.00C)

なお、この方法は、Canonのほぼ全ての機種で使用できる様です。
(NETのレビュー記事で見つけたS100の生jpgファイルで試したら、
機種名はUnkownでしたが、バージョンは1OO Dと出ました。)
但し、Mac上のWinエミュレーターでは上手く動かなかったとの事。
Macの方は↓以下を使用してみてはいかがでしょうか?
http://www.sno.phy.queensu.ca/~phil/exiftool/
Mac版では試せてませんが、↑上のHPのWin版は、解凍した
exiftool.exeと調べたい機種で撮ったjpgファイルを同じフォルダに
おいて、DOSプロンプト上で、exiftool.exe jpgファイル名 と
すると、以下の様に表示されました。Macでも上手く行くかな?

注:もしバージョンを間違って入れ起動した場合は、電源が入らない
様です。その場合は、一度電池を抜いて本体をリセットした後に
正しいバージョンを書いたSDを挿して起動し直せば動く様です。
①-3.次に自分のカメラに該当するCHDKファームをダウンロードします。
a.以下のURLのダウンロードサイトに行きます。
http://mighty-hoernsche.de/
2012.5.7追記
まだ評価中の最新リリースは以下のHPの様です。
上に無い場合は、以下も試してください。
パワーショットS100のα版はこちら↓
http://www.mighty-hoernsche.de/trunk/ )
b.①-1で調べた海外型名の所で、①-2で調べたファームのバージョンに
合致するCHDKファームを選んでダウンロードします。
(取りあえずFULLバージョンを落としておけば問題ないでしょう)
c.適当なフォルダでダウンロードしたファイルを解凍しておきます。
例:C:\TEMP\ 等
②4GBのSDを使う場合に以下の操作を先に行って下さい。
(4GをFAT16でformatする)
2GB以下のSDでは、この操作は不要です。4GBのみ②の項目を実施。
又8GBのSDの場合は、別の方法が必要ですが、便利じゃないので省略。
但し自動起動を使わなければ、8GBのSDも使用可能です。
②-1. SDカードを、カードリーダー経由でPC接続します。
(カメラ本体からのUSBケーブル接続では出来ません)
②-2. スタート→ファイル名を指定して実行→CMD→OKでDOS画面を起動します。

②-3. DOS画面上で、『format デバイスのドライブ名:/fs:fat』と入力して
実行します。
例:format L:/fs:fat (enter) ←SDカードがLドライブの場合

②-4. 64kのクラスターサイズを聞いてくるので y → enterキーを押して
終了。
③次に自動起動の設定をします。自動起動を使わない場合は、②及びこの③の
操作は不要です。(毎回マニュアルで立ち上げる必要が有ります)
③-1. 以下のサイトで自動起動用のsoft『bootable.zip』をダウンロード
してきます。
http://ewavr.nm.ru/chdk/
③-2. bootable.zipを適当なところに解凍します。
(DOSからキーボードでパス入力するのでなるべく簡単なパスのフォルダが楽)
例えば、c:\boot\ の下など。
③-3. スタート→ファイル名を指定して実行を選び、名前の所に『cmd』と
入れてokボタンを押しDOS窓を開く。(②-2.と同様)
③-4. 先ほど解凍したbootable.exeの有るフォルダへ移動する。
上の例では、『cd c:\boot\』(enter)
③-5.『bootable.exe [ブート化したいSDカードのドライブ名]』 を実行する。
例: bootable.exe L: (enter) ←SDカードがLドライブの場合
③-6. Are you sureと聞かれるので、 y (enter) を入力
これで自動起動の準備は完了です。
最後に①-3.c.で解凍しておいたCHDKのファイルを、フォルダごと全て
のファイルをエクスプローラーでSDカードにコピーします。

これで、CHDKのSDカードへのインストールは完了です。
使用する時は、SDカードをLockの状態にして、カメラに入れて電源を
入れると、CHDKが起動します。

使わない時は、Lockを解除してカードを入れれば通常状態に戻ります。
かなり長くなったので、取りあえずここまで。
使い方はその2に続く。
なお、思い出しながら書いた所もあるので、上手く動かない時は
質問してみてください。
以下、関連リンク先
日本語wikiページ:上の説明がかなり簡潔に書かれています。
(少し情報が古い)
CHDKfirmダウンロードページ
カメラバージョン判定EXIF表示ファイルダウンロードページ
(IXY30Sは、このSOFTを起動して、撮影した画像ファイルを読むと
同時にfirmのバージョンを知ることが出来ます。
Mac使用の方はこちらへ
MacでCHDKを導入されている方の記事へのリンク
『たわいむ』さんの『MacでCHDKを導入する』
『The Days...』さんの
『MacでCHDK(ロシアンファーム)を使用できるよう設定する』