前回の続きを。
さて、すっかりバックハウスの若い頃にハマってしまった私。彼の編曲したモーツァルトが聴きたくなってしまいました。バックハウスのPeal盤でした。その中には1908年の録音がありました。ピアノロールではないものです。収録時間の都合でカットされたグリーグのコンチェルトなんかも入っていましたね。写真も若い!(笑)
ソルフェージュの先生からはラフマニノフのCD10枚BOXを戴きました。
私「先生…これ開けてない(笑)」
先生「え?そうだったかしら…いい、あげるわ」
おばあちゃん先生でした。CDいっぱいあるのにCDプレーヤーが見当たらなかったな…大量のレコードとレコードプレーヤーはたしかにあった(笑)
そうしてラフマニノフのほとんどの録音を手にした私。最初に聴いたのはパガニーニの主題による狂詩曲でした。この頃ルービンシュタインのを聴いてハマっていたので(笑)それから有名な3番→2番→4番→1番。そして死の島。ラフマニノフの演奏は驚きの連続でした。自作自演はテンポと歌い方にびっくりしました。今日聴かれるラフマニノフとは全く違ったのです。
次にソロを。仔犬のワルツは衝撃的過ぎましたねぇ(笑)これは今聴いてもそうですが。ベートーヴェンの変奏曲も素晴らしかった。特に惹かれたのはシューベルトの即興曲90-4でした。単純なA-B-Aという構造ですが、二元論的な世界をもはや異次元レベルの表現力でもって奏でられました。特に中間部の表現の深さはまさに深淵とも言える世界でした。ベートーヴェン=ルビンシテイン編曲のトルコマーチは抱腹絶倒😂
彼の演奏するベートーヴェン、シューベルトは今でも私の中では特別なものです。
ラフマニノフのCDは本当によく聴いていましたね…解説も何度読んだか分かりません。
同時期によく聴いていたのはフリードマン、ゴドフスキー、グレインジャー、バウアー、チェルカスキー、ミケランジェリ(最後の2人は古くないけど)。
フリードマンはベートーヴェンの月光、そして甘美なメンデルスゾーンにどっぷり。あまりの軽やかさに、使用しているピアノを調べたりしましたね。
アタオカなショパンエチュード編曲で有名なゴドフスキーは意外にも真っ当な演奏(笑)しかし、ショパンのバラ1、グリーグのバラードには度肝を抜かれました。ボレットのグリーグも素晴らしいですが、ゴドフスキーの凄絶なグリーグは本当にこの世のものとは思えない音楽です。
ブゾーニの弟子として(また変態として)有名なグレインジャー。ブゾーニ編曲のバッハがとても面白く、またポップな自作に大変惹かれました。しかしショパンの大洋やシューマンのソナタは筆舌に尽くし難いもので、特にシューマンの見方が変わる大きなきっかけになりました。
バウアーの正確な響きはロマン派の名残を感じるとともに、ロマン派の人間の考えていた響きについて考え直すきっかけにもなりました。
このままいくとピアニストの羅列で終わってしまいそうなので、今日はいったんこの辺で。
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