2月23日(土)、大阪市内であった講演会“「大津いじめ自殺」事件と子どもの権利を考える”(子どもに「教育の権利」を!大阪教育研究会主催)に参加しました。
講師は、元川西市子どもの人権オンブズパーソン代表の桜井智恵子さんでした。
話が面白かったです。私が思っている以上に子どもの置かれている状況に驚いたのと、改めて気がついた事など等、印象に残った事をランダムに書いてみます。
・先生という守る人がいない時間である休み時間が多いと優鬱になるという子どもが少なからずいるということ。乗りに遅れないように全神経集中し共に過ごすか、はぶられ一人で過ごすか、、、ある意味教室は戦場だという話。
・いじめの発見時、子どもにそれまでに誰に相談していたかの問いに50~70%は担任に、、、先生たちは頑張っている。その他地域の人などは0%、誰にも相談していないが21%、、、これが問題。全クラスに一人は死にたいと思う子どもがいるとも。
・学校は~多忙化と学力向上、、、先生たちはしんどい、困っていると言えない雰囲気になっている。子供の3割は分からないまま授業が進んでいる。授業が分からないのが重なるとストレスがたまり被害攻撃感情になる。学力重視の家庭では特にそう。
・20代~30代の両親達は派遣で仕事をしている。2007年は派遣切りがあった。皆忙しい、忙しいと傍観者になり、思考停止になる。社会の色んな問題事を考えなくなる、させられている。
・1960年「所得倍増計画」高度成長期で会社の為の人材育成、学力向上がされ、、、、今まで地域が子どもを育てていたのが家庭の教育に。地域の人間関係が壊れると子供も荒れる。その結果劣化した人間関係が子ども集団を凶器に。
多量の人口流入があると、もともといた人たちとの人間関係に問題が起こる。
・学力テスト小中学校で全国一位の秋田では、教師は土曜・日曜に「2番にならない」研修をしている。だが、ひきこもりも自殺も多い。都会と地域との人間関係も問題がある。
・日本のいじめの特徴は小学生、中学生、高校になるにつれ傍観者が増えること。他の国は傍観者が減り仲裁者が増える。なぜか--日本は学力向上・多様性の排除・同調性の社会だからか。
・自己責任で乗り越えない、、、ドイツの脱原発とオランダのワークシェアリングの例がてがかりになるのでは。 成長を追わない、働き過ぎない。
以下は教育現場でなくても色々考えさせられました。
・子どもと接する時まず話を聞く。しっかり聞いて信頼感を持たせること。すると大事なことは子どもから言うようになる。
・アンケートをとるのは人間関係がとれない時に使用する方法。
・統計学的に3割が分かれば全体が分かる、、、学力テストに絡めて、、、多額の予算を使わなくても。
・現場は大変だけど、強みは現場にいるという事。(現場の実態をどれだけ把握しているか。)
(ゲラ子)