野田首相と枝野経済産業相ら3閣僚は5日夕、大飯原発3、4号機の再稼働について、保安院が出していた「再稼働の安全基準」案を大筋了承しました。枝野経産相が8日にも福井県を訪れ大飯原発再稼働の要請をすると伝えられています。原発再稼働の危険が高まっています。抗議を集中し、絶対にやめさせましょう。
※原発「安全基準」を了承=大飯再稼働、8日にも地元要請―2回目の首相・閣僚会合(時事通信)
http://jp.wsj.com/Japan/Politics/node_421192
以下転載です。
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明日、藤村官房長官の事務所へ要望書を持って行きます。
今日の午前の会見で藤村官房長官は、今まで培ってきた地元同意を覆す「地元同意義務ない」という発言をしました。許せないと思う多くの意志を伝えたいと思います。
そこで急きょ提出団体を関西一円から募集することにします。
締め切りは今晩12時までです。
提出団体への申し込みは、以下のメールアドレスにお願いします。
E-mail : mihama@jca.apc.org (美浜の会)
官房長官への圧力にするため、多くの団体を募ります。
拡散、よろしくお願いします。
以下、要望書案です。
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2012年4月6日
官房長官 藤村 修 様
要望書(案)
運転再開の政治判断をしないでください
「活断層の3連動は760ガル」は、国の耐震設計審査指針に違反
3連動での制御棒挿入時間は基準値2.2秒を超えるので運転してはならない
立地自治体は当然ながら被害を受ける滋賀・京都・大阪、関西も地元同意に入れるべき
官房長官ら4閣僚による原発の再稼働について政治判断を前提とした会合にて新たな安全基準を協議し8日にも福井県へ再稼働の要請をすると報道されています。しかし、それ以前の問題があります。また、事故時に被害を受ける京都・滋賀、大阪、関西一円も地元同意に入れるべきです。拙速な原発の運転再開の政治判断はしないよう強く申し入れます。
以下、その内容について記します。
① 福島原発事故前の国の耐震設計審査指針に違反
・「活断層の3連動は760ガル」?
大飯原発の近くには3つの活断層があります。原子力安全・保安院は、「Fo-A~Fo-B断層と熊川断層については、念のために連動を考慮した地震動評価結果(760ガル)が事業者より示されており、妥当と判断する。」との見解を示しました。(3月28日に行われた「地震・津波に関する意見聴取会」の資料)
ところが、地震動評価について、2つの方法で評価することを求めています(「発電用原子炉設置に関する耐震設計審査指針」)。しかし「760ガル」は、一方の方法でしか評価報告されていません
・制御棒挿入時間の基準値2.2を超えるので運転してはならない
耐震バックチェックの中間報告では、2つの活断層の連動評価を700ガルとし、制御棒の挿入時間を2.16秒としています。基準値の余裕はたった2%しかありません。
2つの活断層の連動は約35km、3つの活断層をあわせると60km以上もの連動になります。基準値2.2秒を超えることは明らかです。
② 被害を受ける滋賀・京都・大阪、関西一円を「地元同意」に入れるべき
京都府知事や滋賀県知事は、原発の運転再開を了承する権限を求め続けています。福島原発事故の被害から「地元」の範囲が広がっていることは明らかで、当然のことです。藤村官房長官の地元は大阪です。大阪府が公開した府内の甲状腺被曝線量予測では、大阪府東部一帯が甲状腺の被曝等価線量が50~100mSvと予測されました。大阪府も福島原発事故の知見を考慮すれば「地元」です。藤村官房長官が4月5日午前の記者会見で発言した認識、定期検査により停止中の原発の再稼働に関し、地元の同意は必ずしも前提条件にならないというのは、福島原発事故の教訓を根本から覆すものです。
要望事項
1.運転再開の政治判断をしないこと
2.「活断層の3連動は760ガル」は、国の耐震設計審査指針に違反していること、3連動での制御棒挿入時間は基準値2.2秒を超えるので運転してはならないと、を保安院に指導すること
3.滋賀・京都の意向を尊重し、地元同意に入れること、被害が予測される大阪・関西一円を「地元」に入れること
以上
◆なお、以下から直接抗議ができます。
藤村修官房長官 [大阪事務所](FAX)06-6337-4354 (TEL)06-6337-3694
(ハンマー)