LiveInPeace☆9+25

「われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する」

米国はシリアに軍事介入するな!日本は米国の軍事介入を支持するな!

2013-08-29 | オバマの「対テロ戦争」

 米英仏が「シリア政府による化学兵器使用」を口実に、シリアに対する武力攻撃に踏み切る危険性が高まっています。私たちはこれに強く反対します。あらゆるところから反対の声を上げなければなりません。イギリス政府は国連安全保障理事会にシリア非難決議を提起し、採決如何にかかわらず軍事介入を強行する方針とも伝えられています。
 しかしシリア政府は国連の調査団を受け入れており、現在も国連調査団が調査中です。化学兵器使用の事実そのものがあいまいであり、ましてやシリア政府が化学兵器を使ったという証拠は全く明らかになっていません。それどころか国外から武器を供給された反政府勢力が使った可能性も指摘されています。そもそも「化学兵器使用」が、米国などによる武力攻撃を正当化するものではありません。シリア市民の被害を拡大する軍事介入を絶対にやめるべきです。
 米国は「大量破壊兵器保有」を口実にイラク侵略を行いましたが、それが全くのウソであったことを米国政府自身が認めました。米国は全くのでっち上げの根拠に基づく侵略戦争を10年にわたって継続しイラクに甚大な被害をもたらしました。今もイラクは混乱と荒廃の中にあります。二度と過ちを繰り返してはなりません。

-----------------
 シリア政府が化学兵器を使用した疑いがあるという報道が大々的に行なわれ、国際法上許されない一線を越えたから軍事介入が必要だという米国政府の主張が当然のように報じられています。他国への軍事介入を正当化する言辞に惑わされることなく、私たちは米国を中心としたシリアへの軍事介入に断固として反対しなければなりません。また米国を支持する日本政府を厳しく批判しなければなりません。

 軍事介入を正当化する根拠はシリア政府が化学兵器を使用したというものですが、その報道の疑わしさ、いかがわしさに対しても、厳しい批判的な目で見る必要があります。

 シリア政府軍が化学兵器を使用したという反政府勢力の主張を受けて、国連調査団が5月はじめに現地入りしました。調査が始まってまもなく、調査団の一人で元スイス司法長官のカルラ・デル・ポンテが単独でメディアのインタビューに応じ、政府側ではなく反政府勢力が化学兵器を使用した可能性があると語り、それを米国政府が即座に否定するということが起こりました。

※ デル・ポンテのインタビュー記事(The Independent)
 http://www.independent.co.uk/news/world/middle-east/uns-carla-del-ponte-says-there-is-evidence-rebels-may-have-used-sarin-in-syria-8604920.html
※ デル・ポンテのインタビュー記事(BBC)
 http://www.bbc.co.uk/news/world-middle-east-22424188
※ デル・ポンテのインタビュービデオ(Information  Clearing House)
 http://www.informationclearinghouse.info/article34842.htm

 デル・ポンテが語った内容は、「議論の余地のない証拠はまだ存在していないが、犠牲者や医師、診療所などでのインタビューや現地視察により、サリンガスの使用と、それが政府側によってではなく反政府勢力の側で使われた具体的で強い疑惑が存在している」ということでした。

 このセンセーショナルな報道によって、米国の軍事介入が遠のき、しばらく小康状態が続いていたのでした。さらに5月30日には、シリア反政府勢力とみられるテロリストたちが、サリンガスを所持していたことでトルコのシリア国境付近で逮捕されました。

※ トルコ当局が12人のテロリストを逮捕(ロイター)
http://www.reuters.com/article/2013/05/30/us-syria-crisis-turkey-idUSBRE94T0YO20130530

 米国やEUの思い通りにならないアサド政権を倒そうとする試みは、2年前から激しくなっていました。しかし、寄せ集めの反政府勢力は、米国やEUの支援にもかかわらず劣勢になっていました。そのような中で、化学兵器を持ち出して米国やEU諸国が直接介入できるようにしようとする策動は、昨年末から今年1月ごろに既に表面化していました。

 英国の著名な日刊紙のオンライン版 Mail Online(Dailymail.co.uk)で、2013.1.29 に報じられ数日後に消去された報道がありました。その主な内容は、シリアの反政府勢力が化学兵器を使ってそれをシリア政府になすりつけようとしている、それらの化学兵器はリビアからのものだ、というものです。

※ 削除された Mail Online 記事:米国が後ろ盾となってシリアで化学兵器攻撃を行いそれをアサド政権になすりつけ非難する計画(GlobalResearch)
http://globalresearch.ca/deleted-daily-mail-online-article-us-backed-plan-for-chemical-weapon-attack-in-syria-to-be-blamed-on-assad/5339178

 日本の大手メディアの報道は、米国の意図に沿った翼賛的なものです。また、米国に全面協力しようとする日本政府の意図に沿うものでもあります。米国政府と一体となった国際大手メディアの報道をそのまま無批判に反復しているにすぎません。そのようなメディア誘導に惑わされることなく、断固として米国の介入に反対しましょう。また、米国政府に全面協力しようとする日本政府を厳しく批判しましょう。

(hide)


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。