8月23日各紙が橋下・維新の会の2条例案「職員基本条例案」と「教育基本条例案」の要旨を報じています。
驚愕の内容です。
以下、特に「教育基本条例案」についてです。
「君が代」起立強制だけでも重大な事例ですが、それどころではなく、愛国心教育、エリート育成教育、格差教育と切り捨て、首長による教育支配、政治介入、恣意的な教職員解雇、学校統廃合を使った恫喝、教科書選定への介入など大阪の教育を激変し破壊するものです。
橋下知事がこれまで折に触れて語ってきた彼独自のゆがんだ「教育論」を条例化しようというものです。
教育は子どもたちのためのものではなくなり、現場の教職員の手からも取り上げられ、知事と市長が独裁権限を行使することを可能にしてしまいます。教育への政治介入を通り越して、教育の知事と市長による私物化です。
報じられているものでは・・・
・教育の目標は「愛国心及び郷土を愛する心にあふれる人材」
「世界標準で競争力の高い人材」づくり。
・知事や市長が学校の実現すべき目標を設定する。
・教育委員が目標を実現する責務を果たさない場合は、議会の同意を得て罷免できる。
・校長・副校長を公募し、校長に人事権や教科書採択権を与える。
・君が代起立斉唱など職務命令違反の職員に対する分限免職。
・保護者や地域住民からなる学校運営協議会が校長・教員の評価や教科書の推薦をする。
・府立高の学区制度は廃止。
・府下全域の中学校選択制。
・3年連続で定員割れした高校は統廃合の対象。
等々。
知事や市長になっただけで、なぜ大阪の教育目標を設定できるような権限をもつことが出来るのか。現在でも「教職員評価育成ステム」(新勤評)によって、校長が学校の目標を設定し教職員や子どもたちがそれに従属させられるという不可解な事態になっていますが、それがエスカレートし、知事に誰がなるかで大阪の教育が大転換するということになってしまいます。
http://www.asahi.com/national/update/0821/OSK201108210142.html
http://www.asahi.com/national/gallery_e/view_photo.html?national-pg/0822/OSK201108210153.jpg
http://mainichi.jp/life/edu/news/20110823ddm012010047000c.html
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20110823k0000m010106000c.html
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110822/lcl11082222360006-n1.htm
http://www.yomiuri.co.jp/job/news/20110823-OYT8T00202.htm?from=popin
とりあえず、報道されているもので書いてみましたが実に恐ろしい内容です。
(ハンマー)