*中性脂肪・コレステロール値の低下に効果*
こんにゃくは
ローカロリー食品の代表選手として有名です。ローカロリーだと栄養価がないように思われがちですが「グルコマンナン」という食物繊維と、体内吸収率がよいカルシウムが豊富に含まれ、さらに
肌の潤いを保つ成分のセラミドまで含まれています。
こんにゃくの効用を知ると、ダイエットのためという消極的な食べ方ではなく、
生活習慣病予防のために積極的に摂るべきヘルシー食材だということがわかります。
昔からこんにゃくは
「おなかの砂おろし」と言われてきました。これは食物繊維の豊富なこんにゃくを食べることで
体に不必要なものを掃除するという意味です。の先人の知恵が、最近の研究で実証されてきたのです。
ラットの実験によると、食物繊維を10%加えた餌を与えると、肝臓に蓄積されていたダイオキシンが約20%減少し、体外に排出された便には普通の餌を与えたラットに比べ、約2.5倍ものダイオキシンが含まれていました。これは
食物繊維が小腸と肝臓の間を循環しているダイオキシンを吸着し、便とともに体外に排出していることを表しています。
ダイオキシンだけでなく、コレステロールや脂肪分なども取り込んで排出するで、
中性脂肪やコレステロール値の低下に効果を発揮します。また最近の研究から、こんにゃくが
ホルモンの分泌を促進するという注目すべき事実がわかってきました。
大阪大学医学部の島健二博士は、健康な成人10人にブドウ糖を与え、血糖値と血清インシュリンの動きを時間を追って調べてみたところ、こんにゃくを与えたグループでは
インシュリンの分泌が増加して血糖値が低下することが確認されました。
ブドウ糖を与えずにこんにゃくだけを与えたグループでは何の反応も見られなかったので、こんにゃくのこの作用は、血糖が一定以上になってインシュリンの分泌が見られるときに発揮されるものと考えられています。
このことは
糖尿病の予防にも有効と考えられ、こんにゃくがホルモンの分泌という重要な生理作用にも関係があるということが明らかになったのです。高脂血症をはじめとする
生活習慣病予防に効果があるこんにゃくは、これから脚光を浴びる存在になるに違いありません。
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