明日は今年2回目の土用の丑の日ですね。日本中、暑い日が続いて、夏バテ気味、やはり鰻でも食べてスタミナをつけようとお考えの方は多いのではないでしょうか。
以前、鰻の話で、鰻の産卵場所を日本人が突き止めたとの話を書きました。その後どうなったのか、気になっていたら新たな情報を新聞で発見しました。
鰻の話3
http://blog.goo.ne.jp/m-tamago/e/2a0d1cfd5e1f0c5b5a953fc20becb63b
鰻の話2
http://blog.goo.ne.jp/m-tamago/e/8de04d996c355a6a62bee8b093f57b53
鰻の話1
http://blog.goo.ne.jp/m-tamago/e/d1b44e288f1ed42492ab88624af0f7ba
朝日新聞の記事よりかいつまんでお話します。
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東大海洋研究所教授の塚本勝巳さん、59歳は鰻の不思議に取りつかれたのは、「映画にでてくるようなヤシの茂る南の島に行けるかも」と入った東大水産学科で乗り込んだ研究船がウナギの産卵場所を探していたことに始まる。
ニホンウナギが川を下るのは秋から冬で、「産卵は冬」と長く信じられていたが、彼はウナギの体内にある年輪のように1日1本ずつ輪ができる耳石の解析からウナギの誕生日が夏だとつきとめ、研究船を夏に出して、太平洋マリアナ諸島沖合で1センチ前後のウナギの赤ちゃんを千匹近くつかまえた。
塚本さんの弟子となった青山潤さん(現東大海洋研究所助教授)は、世界二十数カ国を回り、世界のウナギ18種類を集め、その標本を分析したところ、ウナギの祖先がボルネオあたりであることをつきとめた。けれど、祖先に近い種類は長旅をしない、ニホンウナギはひねくれ者なのだとか。
そしてとうとう、2005年6月、グアム島沖で、体長5ミリ前後の、生後2-5日のウナギの赤ちゃん採取に成功。グアム島北西2000キロの海底にそびえる「スルガ海山」がニホンウナギのふるさとだった。
急激に減る天然稚魚にかわり、卵から育てる養殖研究の最前線にいる田中秀樹さんは、三重県の水産総合研究センター養殖研究所で実験にとりくんでいる。
最初、赤ちゃんウナギは何を食べるのかもわからず、すぐに死んでしまった。サメの卵を使って餌をつくり、水質管理も工夫して、2002年に養殖に使えるサイズの稚魚に育てることに成功したが、ここまで育つのは一万匹に一匹、コスト数十万円/匹。
「今知りたいのは、海の中で親ウナギがどんな条件で卵を生むのかというデータ」とか。
塚本さんたちがそれをつきとめるべく、頑張っている。次は生まれたての赤ちゃんウナギを超えて、天然の卵を手に入れたいと研究船で網をひいている。
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鰻は今や稚魚を生け捕りにして育てる養殖鰻が全体の98%といいます。昨今は採取される稚魚自体が減ってきたので、産卵場所をつきとめ、卵から育てることが研究者達の長年の夢なのだとか。その産卵場所が見つかったというのですから、ビッグニュースです。激減する鰻もこれで安定して安く食べられるようになる?と思いきや、まだまだスタート地点にたったところで、そう簡単にはいかないお話のようではあります。
鰻の話ひとつとっても、人間には解明できない自然や命の仕組みのまだまだ多いこと、それを解明すべく地道に頑張っている人たちのすばらしさを実感します。
それにしても、天然鰻は日本の山野でどの位とれるものなのでしょう。知る人ぞ知るポイントがあるんでしょうか。祖父の時代には近くの川で仕掛けをしておくと入っていることもあったということですから、鰻が非日常的な食べ物だったようには思われませんが、今や、稚魚の時点で生け捕りにされたり、戻ってくる川が少なくなってしまったりと、ウナギにとって日本は厳しい生存環境になってしまったということなのでしょうか。天然鰻の値段はべらぼうに高くて驚きますが、それもまた致し方ないのかもしれません。
土用の鰻、養殖といえど、十分おいしい。有難く、有難く、頂かなくては。
以前、鰻の話で、鰻の産卵場所を日本人が突き止めたとの話を書きました。その後どうなったのか、気になっていたら新たな情報を新聞で発見しました。
鰻の話3
http://blog.goo.ne.jp/m-tamago/e/2a0d1cfd5e1f0c5b5a953fc20becb63b
鰻の話2
http://blog.goo.ne.jp/m-tamago/e/8de04d996c355a6a62bee8b093f57b53
鰻の話1
http://blog.goo.ne.jp/m-tamago/e/d1b44e288f1ed42492ab88624af0f7ba
朝日新聞の記事よりかいつまんでお話します。
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東大海洋研究所教授の塚本勝巳さん、59歳は鰻の不思議に取りつかれたのは、「映画にでてくるようなヤシの茂る南の島に行けるかも」と入った東大水産学科で乗り込んだ研究船がウナギの産卵場所を探していたことに始まる。
ニホンウナギが川を下るのは秋から冬で、「産卵は冬」と長く信じられていたが、彼はウナギの体内にある年輪のように1日1本ずつ輪ができる耳石の解析からウナギの誕生日が夏だとつきとめ、研究船を夏に出して、太平洋マリアナ諸島沖合で1センチ前後のウナギの赤ちゃんを千匹近くつかまえた。
塚本さんの弟子となった青山潤さん(現東大海洋研究所助教授)は、世界二十数カ国を回り、世界のウナギ18種類を集め、その標本を分析したところ、ウナギの祖先がボルネオあたりであることをつきとめた。けれど、祖先に近い種類は長旅をしない、ニホンウナギはひねくれ者なのだとか。
そしてとうとう、2005年6月、グアム島沖で、体長5ミリ前後の、生後2-5日のウナギの赤ちゃん採取に成功。グアム島北西2000キロの海底にそびえる「スルガ海山」がニホンウナギのふるさとだった。
急激に減る天然稚魚にかわり、卵から育てる養殖研究の最前線にいる田中秀樹さんは、三重県の水産総合研究センター養殖研究所で実験にとりくんでいる。
最初、赤ちゃんウナギは何を食べるのかもわからず、すぐに死んでしまった。サメの卵を使って餌をつくり、水質管理も工夫して、2002年に養殖に使えるサイズの稚魚に育てることに成功したが、ここまで育つのは一万匹に一匹、コスト数十万円/匹。
「今知りたいのは、海の中で親ウナギがどんな条件で卵を生むのかというデータ」とか。
塚本さんたちがそれをつきとめるべく、頑張っている。次は生まれたての赤ちゃんウナギを超えて、天然の卵を手に入れたいと研究船で網をひいている。
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鰻は今や稚魚を生け捕りにして育てる養殖鰻が全体の98%といいます。昨今は採取される稚魚自体が減ってきたので、産卵場所をつきとめ、卵から育てることが研究者達の長年の夢なのだとか。その産卵場所が見つかったというのですから、ビッグニュースです。激減する鰻もこれで安定して安く食べられるようになる?と思いきや、まだまだスタート地点にたったところで、そう簡単にはいかないお話のようではあります。
鰻の話ひとつとっても、人間には解明できない自然や命の仕組みのまだまだ多いこと、それを解明すべく地道に頑張っている人たちのすばらしさを実感します。
それにしても、天然鰻は日本の山野でどの位とれるものなのでしょう。知る人ぞ知るポイントがあるんでしょうか。祖父の時代には近くの川で仕掛けをしておくと入っていることもあったということですから、鰻が非日常的な食べ物だったようには思われませんが、今や、稚魚の時点で生け捕りにされたり、戻ってくる川が少なくなってしまったりと、ウナギにとって日本は厳しい生存環境になってしまったということなのでしょうか。天然鰻の値段はべらぼうに高くて驚きますが、それもまた致し方ないのかもしれません。
土用の鰻、養殖といえど、十分おいしい。有難く、有難く、頂かなくては。
それにしても今年のうなぎの値段の高騰ぶりには唖然!
まだ1度しか食べていない私です・・・
日本ウナギのふるさとがグアムの海底だったとは、面白いですね!
飛行機だと3時間半ですが、ウナギが泳ぐとどれぐらいかかるのでしょうか??
ウナギを食べるときには色々思いをはせつつ、おいしく頂きたいと思います。
ホント、うなぎは食べると元気でますよね。
グアムから日本まで鰻は泳いで何日?何週間
??気になる~。それだけがんばってるんだから、おいしいのもわかりますね?!(笑)
2回目の土用の丑の日、感謝していただきました!