河合隼雄さんの本が好きです。
心理学者です。ユングを日本に紹介した人でもあります。
たくさんの著作があり、専門書から一般の私たち向けの本まで
幅広く書かれています。
その本の中に
アメリカの文化、西欧の文化の流れに、
「神の意志によって結局は正しい者が勝つのだという確信に支えらいる」
とその文化の一端を指摘している。
そして、
「正しい者が勝つ」がだんだん「勝も者は正しい」に変化している感じがする。
これは
「一神教にもとづく楽観主義があるように思う」と指摘している。
アメリカの政治を見ているとそんな感じもしますね。
そのアメリカが武力でも勝てなくなってきている。
そこに最近のアメリカの自信喪失があり、精神的な混乱があるようにも見える。
日本はその辺のうわべのところだけが導入されてしまって、
最近の社会は「勝つ者は正しい」という風潮に会社が陥っているようにも
見える。
「勝つ者が正しい」という権威主義、権力主義にしてはいけない。
「正しい者が勝つ」そんな社会にしないといけない。
欧米は神がそれをつくりたもうのでしょうけど、日本にはキリストがいない
河合さんによれば日本は「おてんとうさま」だという。
「おてんとうさま」や「壁に耳あり、障子に目あり」とよくいいました。
天知る、地知る、我知る、人知るです。
そんな人の内部に規範を求めてきた日本人、その規範が最近少し
あやふやになってきているのかもしれません。
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