信州のカノープスを21年間撮影続けている自然写真家:丸山祥司さんの講演会に26日行って来ました。
そもそもカノープスってなに?
南天の地平線付近に輝く南半球の竜骨座のことで、10月下旬から3月上旬の寒い季節だけの冬限定の星です。
この星は水平線付近を水平に動く、とても不思議な軌道を描くのです。
中国では「南極老人星」「南極寿星」と呼ばれ、この星を見た人は幸せになり長生き出来ると言い伝えられています。
丸山さんの執念に驚かされる。
カノープス研究の第一人者で天文学者・国立天文台センター長 渡部潤一さんが信濃毎日新聞に寄せた記事に「木崎湖では、よく晴れた真冬の深夜に湖を竜が渡ると言われる」伝説を紹介
赤み帯びて移動するカノープスを赤い竜の眼に見立てている。
「この竜を撮るのは俺だ!」 97年に以来真冬の木崎湖に通うこと100回以上、6年目にしてようやく撮影に成功
以後、県下30箇所で撮影に成功している。
以上は講演会資料より抜粋
撮影場所がすごい リンゴ園の上を、噴火する浅間山を、白鳥の上を、富士山のうえを、等
そして撮影の成功確率は100回通って上手くいって10回程度でとても難しいそうです。
厳冬の深夜に一人で挑む姿に驚きと執念を感じます。
このカノープス撮影で丸山さんの右に出る人はいないでしょう。
昨年にはNHKBSプレミア「コズミックフロント・星空の狩人」で丸山さんの姿を追った番組が放送されました。
講演会では上高地の涸沢と穂高連峰や信州の桜・雪形などを全作品オリジナルプリントで手にとって観ることが出来ました。
8月10日~8月24日 松本市美術館で写真展 仮称「信州のカノープス」が開催されます。
執念の作品群と熱い丸山祥司さんに感銘した講演会で、
写真の魅力の奥深さ、そして哲學や宗教までも含めた人間ドラマを改めて感じた一日でした。